Artwork

コンテンツは 中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作物をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
Player FM -ポッドキャストアプリ
Player FMアプリでオフラインにしPlayer FMう!

GO GO台湾 - 2022-01-22_春節の雰囲気を感じるスポット

 
シェア
 

Manage episode 318267820 series 2548886
コンテンツは 中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作物をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal

トーク①:迪化街の“年貨大街”≫

今年(2022年)の春節(旧正月)は2月1日。ですので、台湾は今、お正月準備に忙しくなってきた頃です。

毎年、旧正月の2~3週間前になると、街が真っ赤っかのキンキラ金になってきます。これは、お正月飾りを売り出すお店が増えるからです。

中華圏では赤や金は縁起のいい色とされていることから、お正月飾りはとにかく赤と金!

そして春節の風習として、赤い縦長い紙や四角い紙に縁起のいい言葉を書いた「春聯」を家の玄関扉などに貼るという習慣があるので、この時期、文具店や雑貨店を始め、商店でも赤や金のグッズがたくさん並び、とにかく街中がまぶしくにぎやかになります。

街全体がそのようににぎやかになるんですが、やはり、旧正月前に最も賑わい、盛り上がるのが、「年貨大街」という“お正月マーケット”。毎年、旧正月の前になると台湾各地で行われますが、最も有名なのは、日本人観光客にも人気の台北で最も古い問屋街「迪化街」の“お正月マーケット”。

実は、この「迪化街」が“お正月マーケット”の発祥の地なんです。

「迪化街」と言えば、漢方やお茶、乾物などを扱うお店が集まる問屋街で、普段から量り売りしているため多くの商品が山積みになっているお店も多いのですが、この“お正月マーケット”の時には、店舗の軒先にさらに多くの商品が山積みされたり、お店の前の通りにもたくさんの屋台が登場し、この「迪化街」全体が熱気に包まれます。

また、赤や金のお正月飾りはもちろんのこと、赤いものは縁起がいいと言われていて、しかも、日本と同様にお正月に下着を新調するといいとされていることから、なんと!屋台で真っ赤なパンツなどの下着も売っていたりします!とにかくこの“お正月マーケット”の時期は、「迪化街」がいつも以上の賑わいとなりますので、ぜひ一度はこのタイミングで訪れてみてください。

ただ、昨年に引き続き新型コロナの影響を受け、今年(2022年)の“お正月マーケット”は開催はされてはいるものの、防疫対策として、いつもは道路いっぱいに登場する屋台もナシに。そして、飲食の屋台や、試食の提供を行わないスタイルで行われ、マスク着用を義務付け、ソーシャルディスタンスを保って楽しむよう呼びかけています。

実際、今年の“お正月マーケット”の人通りはかなりあるようで、去年より3割から5割増しだそうです。しかも、毎年大体、多くの人が、“お正月マーケット”が始まったら最初の頃はまずは見て回り、旧正月の1週間前になると人の波も増え、購買率がぐっと上がることから、今のこの様子から行くと、新型コロナの影響をまだ受けていなかった2020年の来場人数を上回る可能性が高いんだそうです。

ただ、例年だと通りにも屋台がいっぱい出ていたこともあって、大混雑で移動が大変だったのが、屋台が少ないことで、ある程度の距離を保ちつつスムーズに移動ができているようです。

この「迪化街」が発祥の“お正月マーケット”ですが、今ではこの時期、台湾のあちらこちらで行われています。

例えば、高雄の「三鳳中街商圈」では、台湾南部で最大の“お正月マーケット”が行われますし、台南では新化老街で行われる「新化年貨大街」がとても有名です。

また、台湾中部・台中の「天津年貨大街」は台中最大規模で、中部エリアの多くの人が訪れますし、台湾の空の玄関口・桃園の有名な観光スポット大溪では、「迪化街」同様、バロック建築が集まる古い街並みと、新しい取り組みがマッチした「大溪年貨大街」が楽しめますよ。

このように、今では台湾各地で行われ、春節(旧正月)前の風物詩となっています。

ただ、今年も各地、新型コロナの影響を受け、様々な規制を設けつつ行われていますが、去年、新型コロナで厳しい規制を受けた後、封じ込めに一定の成果を上げ、規制が緩められた際に、それまでできなかったことを思いっきりやろうとする「報復性○○(リベンジ○○)/ex.リベンジ消費、リベンジ旅行etc…」という言葉が台湾で流行ったように、この“お正月マーケット”もコロナ後には更なる盛り上がりを見せることになるかもしれません。

その際には、皆さんもぜひ“お正月マーケット”にタイミングを合わせて台湾に遊びに来てくださいね。

トーク②:台北市孔廟のDIY体験&伝統市場≫

春節(旧正月)の雰囲気を楽しむことができるスポットは、“年貨大街”だけではありません。

台北新交通システム台北メトロ(MRT)レッドラインの圓山駅からほど近い場所にある、「台北市孔廟(台北市孔子廟)」では、毎年、旧正月前になると、新たな年の干支をモチーフにした「剪紙(切り絵)」や、「春聯」、日本でいうところの“ご祝儀袋”のような「紅包袋」におめでたい言葉や新たな年の干支を書くDIY体験を行っていて、伝統的なイベントを体験することができます。

デザインも可愛く、「剪紙」もハサミ一本ででき、毎年、人気のイベントで、子供から大人まで多くの人が参加します。コロナ前には、外国人観光客が参加している姿も見られましたよ。

予約などはできず、イベントが行われる日に並んで参加する形になっていますので、参加してみたいという方は、旧正月前になったら「台北市孔廟」のホームページ、またはFacebookの「臺北市孔廟儒學粉絲團」というページに日時の情報が出ますのでそちらをチェックしてくださいね。

ちなみに、「剪紙」のデザイン画はFacebookの「臺北市孔廟儒學粉絲團」のページに紹介されています。

ですので、参加できなくてもそこからデザイン画をダウンロードして、赤い紙に合わせて自分でチャレンジすることもできますよ。

今回の寅年のデザイン画も1月16日に既にアップされていますので、日本にいながらにして作れます!ぜひ探して作ってみてください。

***

そして、この他に旧正月の雰囲気を楽しむことができるスポットとしておススメなのが“伝統市場”─。

“伝統市場”と言えば、肉や魚、野菜、果物などのお店が並び、まさに市民の台所と言った場所ですが、小さなお店が集まっているという事もあって、固定の食材や商品で営業しているお店だけでなく、シーズンに合わせてフレキシブルに商品が変わるお店もちょこちょこあります。ですので、この旧正月前になると、いつもとちょっと変わったお店を見ることができますよ。

この時期は、いつもの伝統市場とはちょっと違った雰囲気を楽しむことができたりしますので、この旧正月前に台湾を訪れる機会があればぜひ近くの伝統市場にも足を運んでみてください。

なお、伝統市場は、春節前はこのように賑やかですが、春節に入ると、青果市場や肉・魚類の卸売市場がお休みとなるため、多くの市場で例年、大みそかから、5日から10日間ほどお休みになります。今年(2022年)の台北の伝統市場を見てみると、大みそかの1月31日から2月10日までお休みとなるそうです。

ですので、春節(旧正月)は、市場に行ってもお店が開いていませんので、覚えておいてくださいね。

トーク③:台南市消防局中正分隊≫

最後にもう1か所、春節(旧正月)の雰囲気を楽しめるスポットをご紹介しましょう!

そのスポットは、台湾南部・台南市の消防局第7大隊中正分隊。

この消防局は、一部が日本統治時代に建てられた「合同庁舎」だった建物で、現在は台南市が古跡にしています。

1930年に建てられた当初は、“火の見櫓”として使われた、当時、台南市内で最も高い建物だった塔だけしかなかったのですが、1938年、塔を中央にしてその両側に庁舎が増築され、塔の左側は消防の詰め所、右側は警察会館と派出所として使用されていました。

鉄筋コンクリートとレンガの複合建材による帝冠様式とアール・デコの和洋折衷建築となっていて、台湾で現存する数少ない日本統治時代の消防施設として1998年、台南市の古跡に指定されました。

建物は2014年から改修工事が行われ、2019年に完成。以前、派出所などとして使われていた部分が「台南消防史料館」として生まれ変わり、消防隊の沿革、消防関係の資料や写真、救護活動の様子、消防ヒーローなどが展示されているほか、大地震やVRによる地震救助活動が体験できるようになっています。そして建物の左側部分には、現在も、中央消防分隊が駐在しています。

でもなぜその歴史ある建物が春節(旧正月)の雰囲気を楽しめるスポットなのかというと、この「台南消防史料館」では、春節(旧正月)から、小正月にあたる元宵節までの期間、市民が旧正月前後を無事に過ごせるよう祈願し、建物全体に1000個以上のカラフルな提灯を吊るし、夜にはライトアップをして新たな年の到来を祝っているんです。

しかもこの提灯はただの提灯ではなく、小中学校、幼稚園の子供たちと保護者が手書きで絵を描いていて、どれ一つとして同じものはない特別な提灯となっています。

ですので、昼間に見てもカラフルできれいですし、夜、ライトアップされるとまたちょっと違った雰囲気の幻想的な美しさを見せてくれます。

昨年(2021年)は、新型コロナで行き来できない中、台南の風情を感じてもらおうと、台南の市民、消防士、そして新型コロナの防疫にたずさわる人々の幸福を願った手書きの絵が描かれた提灯560個を、台南市と友好都市である群馬県みなかみ町へ送り、展示イベントが行われました。

そして今年(2022年)は、今度は群馬から200個の「御神燈」が送られ、共に飾られ、日本と台湾の友好を示しています。

なお、夜のライトアップは、省エネと節電を考慮して、毎日夜の20時から20時半までの30分のみとなっています。

まだ、数年前に始まったばかりのイベントですが、もう既に旧正月のイベントの一つとして知られ、人気となっていますので、旧正月のタイミングで台湾に来る機会があれば、ぜひ足を運んでみてくださいね。

台南市中正分隊、旧・合同庁舎までのアクセスは、在来線台湾鉄道「台南」駅下車、徒歩15分ほど。「湯德章紀念公園」のロータリーを過ぎると消防局の塔が見えますよ。

日本は旧正月はお休みではないですし、お正月が明けてまだそんなに日が経っていないことから、なかなかそのタイミングでお休みを取って旅をする…という人は多くはないと思いますが、もし機会があれば、お休みのタイミングを旧正月に合わせて、台湾の旧正月を楽しむ旅もおススメですよ。

ちなみに、旧正月はみんな実家に帰ってしまうので、普段は人が多い台北が閑散とし、地方がにぎわいますので、賑やかな雰囲気を感じたいのであれば、台北よりも地方の方が楽しいかもしれません。ぜひ計画してみてくださいね。

  continue reading

294 つのエピソード

Artwork
iconシェア
 
Manage episode 318267820 series 2548886
コンテンツは 中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作物をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal

トーク①:迪化街の“年貨大街”≫

今年(2022年)の春節(旧正月)は2月1日。ですので、台湾は今、お正月準備に忙しくなってきた頃です。

毎年、旧正月の2~3週間前になると、街が真っ赤っかのキンキラ金になってきます。これは、お正月飾りを売り出すお店が増えるからです。

中華圏では赤や金は縁起のいい色とされていることから、お正月飾りはとにかく赤と金!

そして春節の風習として、赤い縦長い紙や四角い紙に縁起のいい言葉を書いた「春聯」を家の玄関扉などに貼るという習慣があるので、この時期、文具店や雑貨店を始め、商店でも赤や金のグッズがたくさん並び、とにかく街中がまぶしくにぎやかになります。

街全体がそのようににぎやかになるんですが、やはり、旧正月前に最も賑わい、盛り上がるのが、「年貨大街」という“お正月マーケット”。毎年、旧正月の前になると台湾各地で行われますが、最も有名なのは、日本人観光客にも人気の台北で最も古い問屋街「迪化街」の“お正月マーケット”。

実は、この「迪化街」が“お正月マーケット”の発祥の地なんです。

「迪化街」と言えば、漢方やお茶、乾物などを扱うお店が集まる問屋街で、普段から量り売りしているため多くの商品が山積みになっているお店も多いのですが、この“お正月マーケット”の時には、店舗の軒先にさらに多くの商品が山積みされたり、お店の前の通りにもたくさんの屋台が登場し、この「迪化街」全体が熱気に包まれます。

また、赤や金のお正月飾りはもちろんのこと、赤いものは縁起がいいと言われていて、しかも、日本と同様にお正月に下着を新調するといいとされていることから、なんと!屋台で真っ赤なパンツなどの下着も売っていたりします!とにかくこの“お正月マーケット”の時期は、「迪化街」がいつも以上の賑わいとなりますので、ぜひ一度はこのタイミングで訪れてみてください。

ただ、昨年に引き続き新型コロナの影響を受け、今年(2022年)の“お正月マーケット”は開催はされてはいるものの、防疫対策として、いつもは道路いっぱいに登場する屋台もナシに。そして、飲食の屋台や、試食の提供を行わないスタイルで行われ、マスク着用を義務付け、ソーシャルディスタンスを保って楽しむよう呼びかけています。

実際、今年の“お正月マーケット”の人通りはかなりあるようで、去年より3割から5割増しだそうです。しかも、毎年大体、多くの人が、“お正月マーケット”が始まったら最初の頃はまずは見て回り、旧正月の1週間前になると人の波も増え、購買率がぐっと上がることから、今のこの様子から行くと、新型コロナの影響をまだ受けていなかった2020年の来場人数を上回る可能性が高いんだそうです。

ただ、例年だと通りにも屋台がいっぱい出ていたこともあって、大混雑で移動が大変だったのが、屋台が少ないことで、ある程度の距離を保ちつつスムーズに移動ができているようです。

この「迪化街」が発祥の“お正月マーケット”ですが、今ではこの時期、台湾のあちらこちらで行われています。

例えば、高雄の「三鳳中街商圈」では、台湾南部で最大の“お正月マーケット”が行われますし、台南では新化老街で行われる「新化年貨大街」がとても有名です。

また、台湾中部・台中の「天津年貨大街」は台中最大規模で、中部エリアの多くの人が訪れますし、台湾の空の玄関口・桃園の有名な観光スポット大溪では、「迪化街」同様、バロック建築が集まる古い街並みと、新しい取り組みがマッチした「大溪年貨大街」が楽しめますよ。

このように、今では台湾各地で行われ、春節(旧正月)前の風物詩となっています。

ただ、今年も各地、新型コロナの影響を受け、様々な規制を設けつつ行われていますが、去年、新型コロナで厳しい規制を受けた後、封じ込めに一定の成果を上げ、規制が緩められた際に、それまでできなかったことを思いっきりやろうとする「報復性○○(リベンジ○○)/ex.リベンジ消費、リベンジ旅行etc…」という言葉が台湾で流行ったように、この“お正月マーケット”もコロナ後には更なる盛り上がりを見せることになるかもしれません。

その際には、皆さんもぜひ“お正月マーケット”にタイミングを合わせて台湾に遊びに来てくださいね。

トーク②:台北市孔廟のDIY体験&伝統市場≫

春節(旧正月)の雰囲気を楽しむことができるスポットは、“年貨大街”だけではありません。

台北新交通システム台北メトロ(MRT)レッドラインの圓山駅からほど近い場所にある、「台北市孔廟(台北市孔子廟)」では、毎年、旧正月前になると、新たな年の干支をモチーフにした「剪紙(切り絵)」や、「春聯」、日本でいうところの“ご祝儀袋”のような「紅包袋」におめでたい言葉や新たな年の干支を書くDIY体験を行っていて、伝統的なイベントを体験することができます。

デザインも可愛く、「剪紙」もハサミ一本ででき、毎年、人気のイベントで、子供から大人まで多くの人が参加します。コロナ前には、外国人観光客が参加している姿も見られましたよ。

予約などはできず、イベントが行われる日に並んで参加する形になっていますので、参加してみたいという方は、旧正月前になったら「台北市孔廟」のホームページ、またはFacebookの「臺北市孔廟儒學粉絲團」というページに日時の情報が出ますのでそちらをチェックしてくださいね。

ちなみに、「剪紙」のデザイン画はFacebookの「臺北市孔廟儒學粉絲團」のページに紹介されています。

ですので、参加できなくてもそこからデザイン画をダウンロードして、赤い紙に合わせて自分でチャレンジすることもできますよ。

今回の寅年のデザイン画も1月16日に既にアップされていますので、日本にいながらにして作れます!ぜひ探して作ってみてください。

***

そして、この他に旧正月の雰囲気を楽しむことができるスポットとしておススメなのが“伝統市場”─。

“伝統市場”と言えば、肉や魚、野菜、果物などのお店が並び、まさに市民の台所と言った場所ですが、小さなお店が集まっているという事もあって、固定の食材や商品で営業しているお店だけでなく、シーズンに合わせてフレキシブルに商品が変わるお店もちょこちょこあります。ですので、この旧正月前になると、いつもとちょっと変わったお店を見ることができますよ。

この時期は、いつもの伝統市場とはちょっと違った雰囲気を楽しむことができたりしますので、この旧正月前に台湾を訪れる機会があればぜひ近くの伝統市場にも足を運んでみてください。

なお、伝統市場は、春節前はこのように賑やかですが、春節に入ると、青果市場や肉・魚類の卸売市場がお休みとなるため、多くの市場で例年、大みそかから、5日から10日間ほどお休みになります。今年(2022年)の台北の伝統市場を見てみると、大みそかの1月31日から2月10日までお休みとなるそうです。

ですので、春節(旧正月)は、市場に行ってもお店が開いていませんので、覚えておいてくださいね。

トーク③:台南市消防局中正分隊≫

最後にもう1か所、春節(旧正月)の雰囲気を楽しめるスポットをご紹介しましょう!

そのスポットは、台湾南部・台南市の消防局第7大隊中正分隊。

この消防局は、一部が日本統治時代に建てられた「合同庁舎」だった建物で、現在は台南市が古跡にしています。

1930年に建てられた当初は、“火の見櫓”として使われた、当時、台南市内で最も高い建物だった塔だけしかなかったのですが、1938年、塔を中央にしてその両側に庁舎が増築され、塔の左側は消防の詰め所、右側は警察会館と派出所として使用されていました。

鉄筋コンクリートとレンガの複合建材による帝冠様式とアール・デコの和洋折衷建築となっていて、台湾で現存する数少ない日本統治時代の消防施設として1998年、台南市の古跡に指定されました。

建物は2014年から改修工事が行われ、2019年に完成。以前、派出所などとして使われていた部分が「台南消防史料館」として生まれ変わり、消防隊の沿革、消防関係の資料や写真、救護活動の様子、消防ヒーローなどが展示されているほか、大地震やVRによる地震救助活動が体験できるようになっています。そして建物の左側部分には、現在も、中央消防分隊が駐在しています。

でもなぜその歴史ある建物が春節(旧正月)の雰囲気を楽しめるスポットなのかというと、この「台南消防史料館」では、春節(旧正月)から、小正月にあたる元宵節までの期間、市民が旧正月前後を無事に過ごせるよう祈願し、建物全体に1000個以上のカラフルな提灯を吊るし、夜にはライトアップをして新たな年の到来を祝っているんです。

しかもこの提灯はただの提灯ではなく、小中学校、幼稚園の子供たちと保護者が手書きで絵を描いていて、どれ一つとして同じものはない特別な提灯となっています。

ですので、昼間に見てもカラフルできれいですし、夜、ライトアップされるとまたちょっと違った雰囲気の幻想的な美しさを見せてくれます。

昨年(2021年)は、新型コロナで行き来できない中、台南の風情を感じてもらおうと、台南の市民、消防士、そして新型コロナの防疫にたずさわる人々の幸福を願った手書きの絵が描かれた提灯560個を、台南市と友好都市である群馬県みなかみ町へ送り、展示イベントが行われました。

そして今年(2022年)は、今度は群馬から200個の「御神燈」が送られ、共に飾られ、日本と台湾の友好を示しています。

なお、夜のライトアップは、省エネと節電を考慮して、毎日夜の20時から20時半までの30分のみとなっています。

まだ、数年前に始まったばかりのイベントですが、もう既に旧正月のイベントの一つとして知られ、人気となっていますので、旧正月のタイミングで台湾に来る機会があれば、ぜひ足を運んでみてくださいね。

台南市中正分隊、旧・合同庁舎までのアクセスは、在来線台湾鉄道「台南」駅下車、徒歩15分ほど。「湯德章紀念公園」のロータリーを過ぎると消防局の塔が見えますよ。

日本は旧正月はお休みではないですし、お正月が明けてまだそんなに日が経っていないことから、なかなかそのタイミングでお休みを取って旅をする…という人は多くはないと思いますが、もし機会があれば、お休みのタイミングを旧正月に合わせて、台湾の旧正月を楽しむ旅もおススメですよ。

ちなみに、旧正月はみんな実家に帰ってしまうので、普段は人が多い台北が閑散とし、地方がにぎわいますので、賑やかな雰囲気を感じたいのであれば、台北よりも地方の方が楽しいかもしれません。ぜひ計画してみてくださいね。

  continue reading

294 つのエピソード

すべてのエピソード

×
 
Loading …

プレーヤーFMへようこそ!

Player FMは今からすぐに楽しめるために高品質のポッドキャストをウェブでスキャンしています。 これは最高のポッドキャストアプリで、Android、iPhone、そしてWebで動作します。 全ての端末で購読を同期するためにサインアップしてください。

 

クイックリファレンスガイド