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「僕が愛したすべての君へ」「君を愛したひとりの僕へ」「キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱」「向田理髪店」「いつか、いつも……いつまでも。」
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■「僕が愛したすべての君へ」「君を愛したひとりの僕へ」
原作は平成28年に刊行された乙野四方字の同名の２作の小説です。パラレルワールド、いわゆる並行世界を行き来できる世界で、同じ名前の２人の少年が、それぞれの世界で１人の少女と恋に落ちるラブストーリー。
２作読むと２つの世界が絡み合い交差していることに気づくという、斬新な設定が話題となりました。本作も、２本続けて見ることで１つの違った物語が完成します。しかも見た順番によって結末で感じる余韻が違ってきます。どちらから見るかを選択する楽しみも…。
■「キュリー夫人 天才科学者の愛と情熱」
1903年にノーベル物理学賞、1911年にノーベル化学賞を受賞したキュリー夫人。夫のピエールとともに発見した放射性元素は、がん治療に活用され多くの命を救う一方、核兵器にも利用されるという負の側面も・・・
■「向田理髪店」
派手さはないのですが、不思議な力に満ちた作品です。主人公は、高橋克実が演じる田舎町の理髪店主。過疎化、少子高齢化、介護、結婚難…と盛りだくさんのテーマを扱います。ややもすれば深刻になりがちですが、最後に観客の胸に残るのは希望です。
■「いつか、いつも……いつまでも。」
海辺の町の小さな診療所を舞台にしたラブコメディー。高杉真宙の主人公と関水渚のヒロインという組み合わせがフレッシュです。後半は、ゆったりとしたテンポ、くすりと笑わせる場面の温かさ、印象的なせりふなど、とても心地よく進みます。前半は、ヒロインの言動がいささか奇矯なところも。石橋蓮司（れんじ）が悠然と構えた祖父を演じ、全般的な均衡を保ちます。
この番組では、現在、映画館で公開中／公開直前の作品から、産経新聞文化部、映画担当の編集委員がピックアップした「プレビュー」をお届けします。
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