#7 Fireside Chat with Dr. Kazumasa Z. Tanaka

1:58:20
 
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OISTの田中和正さん(@Kazu_ZT)をゲストにお招きし、OISTの研究環境、新PIのラボ運営、これからの研究方針、過去の研究の裏話などについて伺いました

Show notes:

  • 脳のハードドライブの仕組みと理由を探る...田中さんのインタビュー記事
  • 田中さんのラボHP
  • Cortical representations are reinstated by the hippocampus during memory retrieval …田中さんの大学院時代の業績。Neuron論文。fos-tTA, tetO-H2B-GFP, tetO-Creの3重トランスジェニックマウスのCA1に、Cre依存的に機能するArchTをAAVにより導入。文脈的恐怖条件づけの想起時に海馬CA1のfos陽性細胞を抑制すると、海馬外の領域(皮質・海馬台・偏桃体など)において、記憶の獲得時にfosプロモーターが動いていた細胞と想起時にcFosを発現する細胞のオーバーラップ率が低下することを示した。
  • The hippocampal engram maps experience but not place…田中さんのポスドク時代の業績。Science論文。fos陽性細胞にChR2を発現するマウスを新規環境に暴露して、翌日に同じ環境あるいは別の環境に暴露した後に、光刺激に対する応答性によってCA1のfos陽性細胞を同定。電気生理的な性質を記録。特に、fos陽性細胞は文脈に対応した活動を示すが、場所受容野に関してはリマッピングが行われていることを示した。記憶痕跡と呼ばれている細胞集団が運んでいる情報が場所というよりも環境(文脈)をエンコードしていることを示唆。
  • 海馬の記憶エングラムは経験の表象へのインデックスである…田中さんによるSciecne論文の日本語解説
  • c-fos…神経活動依存的に発現する(とされる)最初期遺伝子(immediate early gene)の一種
  • OIST…沖縄科学技術大学院大学。5年一貫制の博士課程を有する大学院大学。2012年から大学院生の受入を開始。神経科学、数学・計算科学、化学、分子・細胞・発生生物学、環境・生態学、物理学、海洋科学、などを主要な研究分野とする。構成員の半数以上が日本人以外からなる国際性も特徴。
  • ブジャーキ…Gyorgy Buzsakiのこと。記憶の2ステージモデルをはじめ様々な概念を提唱、実験的証拠を示してきた記憶研究の大御所。
  • Systems Consolidation…過去の情報の脳内表現が、近時記憶を司る海馬から遠隔記憶を司る皮質へと移されるプロセス。あるいは、記憶固定時の海馬と海馬外領域の関わり方が記憶の脱文脈化や時間とともに変化するプロセス。シナプスレベルでの情報の固定とは異なる。
  • memory engram…記憶痕跡。研究によって定義は微妙に異なるが、ここではfos陽性細胞のこと
  • remapping…場所細胞の場所受容野が変化すること
  • index仮説…エピソード記憶を構成する情報は海馬ではなく大脳皮質に保存されていて、海馬にはそれらを呼び起こすためのインデックス(索引)が記録されているとする考え方
  • ブライアン…田中さんの大学院時代のアドバイザー、Brian Wiltgenのこと
  • トム…田中さんのポスドクアドバイザーだったThomas McHughのこと
  • Neurobiology of Learning and Memory II...田中さんの講義シラバス
  • いずみ先生:OISTの福永泉美先生のこと
  • two-body problem…カップルが双方のキャリアを築こうとした際に生じる地理的な問題etc
  • Optogenetic stimulation of a hippocampal engram activates fear memory recall...利根川先生達のEngram論文
  • Generation of a Synthetic Memory Trace…MayfordのEngram論文
  • Direct Reactivation of a Coherent Neocortical Memory of Context...田中さんのNeuron論文と同じ号に掲載された似たコンセプトの論文、Mayfordラボ。
  • Hippocampal Memory Traces Are Differentially Modulated by Experience, Time, and Adult Neurogenesis...Henの論文
  • NIH grant…アメリカの生物医学、公衆衛生科学研究の主要な資金源
  • R01 grant…主要なNIH grant。PIに対して与えられる。規模は科研費基盤Sくらい。これを取れて一人前、という雰囲気は無きにしも非ず。
  • くゎんそう茶…沖縄では眠りを誘う野菜として食されている野菜をお茶にしたもの。田中さんが愛飲されているくゎんそう茶はこちら
  • OISTのPI募集...4/30まで!
  • 2022年のJNS…Neuro2022 (第45回日本神経科学大会、第63回日本神経化学会大会、第32回日本神経回路学会大会) は2022年6月30日 (木)~7月3日(日)に沖縄コンベンションセンターにて

Editorial Notes:

  • ニライカナイ!今学部生に戻ったら元ラボと田中先生のラボで迷ってただろうな(宮脇)
  • 独立直後にしてラボメンバーのネタは基本的に自由、という器のデカさにびっくり!Neuro2022でオフ会@那覇でも企画してブチ上がれる世界線になることを期待(萩原)
  • とても楽しかったです!ゲストに呼んで頂きありがとうございました。みんなが自分の興味の赴くままに楽しく研究のできる環境を作っていきたいです。面白いアイデアを持つ優秀なメンバーに恵まれ、PIとしての腕を試されている毎日です。今後の成果にご期待ください。(怒られ回避のために付け加えておくと、研究室内の研究テーマは全て私の研究構想の範疇です!) (田中)

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