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GO GO台湾 - 2021-02-27_元宵節のイベントスポット

 
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トーク①:台湾ランタンフェスティバル≫

昨日、2月26日は旧正月15日、「元宵節」でした。日本でいう「小正月」ですね。旧正月のことを台湾の人たちはよく「過年」とも言いますが、この「元宵節」は、「小過年」とも呼ばれていて、数ある年間行事の中でもお正月の締めくくりとして、旧正月=「春節」に次ぐ、にぎやかな大型伝統文化イベントが行われます。

毎年最も注目を集めるのが「臺灣燈會(台湾ランタンフェスティバル)」。これは、交通部観光局が、台湾の観光イメージを世界にアピールし、より多くの海外から台湾に旅行客を引き付けようと、「民俗文化のルーツ、伝統の国際化」を理念に開催しています。国家レベルのランタン祭りです。開催場所は毎年台湾各地が持ち回りで担当し、その土地の風情と最新の科学技術を融合させたランタンやイベントで盛り上げます。

今年(2021年)の「台湾ランタンフェスティバル」は、「乗夢逐光.未来風 (夢に乗って光を追いかけ、未来風)」をテーマに、「デザインと工芸の一体化、伝統とイノベーションの融合、アートによる国際的な交流」という3つの大きなテーマで台湾北部・新竹で開催予定だったのですが、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で外国人観光客は来ることができなくなったうえに、今年1月に台湾北部の病院における集団院内感染が拡大したことを受け、防疫の面から中止が発表されました。

開催地が決まってから1年以上をかけて、デザイナーさんや芸術家の方をはじめ多くの人が準備にかかわってきたのですが、国内感染者が出てからすぐの段階でこの中止の判断をしたことに、台湾の人たちの“新型コロナを絶対に広げてはならない”という意思の強さを感じました。

でも来年、再来年に持ち越されるわけではなく、中止なわけですので、苦渋の決断だったと思います。

交通部観光局も、芸術家らが心血を注いで作り上げた作品ですので、いいタイミングで、適切な形で発表できるようにと検討し、メインランタンに次ぐ注目の大きなサブランタンや一部のランタンは台湾各地で展示されることになり、元宵節の昨日2/26から展示が始まりました。

新竹の市の鳥である「カササギ」3羽が羽ばたく様子をデザインしたサブランタンは台湾中部・南投県にある「日月潭國家風景區」に、今年の干支である“丑”をモチーフにしたサブランタンは台湾南部・台南市にある「雲嘉南濱海國家風景區」に展示されています。また、「動物星光燈區」と「傳藝風華燈區」は、台湾の離島・金門島で展示されています。実は「台湾ランタンフェスティバル」は毎年各地域が持ち回りで担当しているものの、離島で展示されるのは初めてとのことなんだそうです。

そしてメインランタンとその他一部のランタンは、旧暦6月の端午節のころに台湾新幹線こと、台湾高速鉄道の「新竹」駅前広場に展示されます。

このように場所や時期を変えて展示することで人が一斉に集まることを回避しつつも、デザイナーさんや芸術家の方たちが作り出した素晴らしいランタンを披露し、みんなで丑年が良い一年になるよう祈願できるようにしています。

本来は多くの観光客で賑わうはずだったイベントが中止になってしまった新竹。

新竹はサイエンスパークが有名ですが、それだけでなく、昨年(2020年)にリニューアルオープンした、日本統治時代の1936年の開園からずっと同じ場所で運営を続けている台湾最古の動物園「新竹市立動物園」や、廟の前や廟の周辺がぐるっと大きな屋台エリアになっている、ビーフンや魚の団子スープが有名な「新竹都城隍廟」、私も一押しのヘルシースイーツ「仙草ゼリー」など“仙草”にまつわる知識を紹介したり、DIY体験などもできる「關西仙草博物館」があったりと、魅力的な観光スポットもたくさんあります。

また台湾旅行ができるようになった際には、今回、苦渋の選択で大きなイベントの中止を受け入れた新竹にぜひ足を運んでくださいね。

トーク②:台南鹽水蜂炮&台東・炸寒單≫

今年の元宵節は、海外から観光客が台湾に来られなくなってしまっただけでなく、台湾の防疫対策として様々なイベントが中止となっていますが、毎年様々なイベントが行われています。

台湾南部・台南市鹽水にある“関羽”を祀る廟「鹽水武廟」で行われる「台南鹽水蜂炮(台南塩水ロケット花火祭り)」は、世界三大民族伝統祭りの一つとして有名です。

この祭りは、元宵節の前夜から2日間に渡って100万発を超えるロケット花火と、それ以上の爆竹が鳴り響くお祭りです。

祭りの起源は19世紀末、清朝時代に鹽水に疫病が流行ったために、神輿を巡行し、道中で爆竹を鳴らして疫病を追い払ったことだとされています。

戦後辺りからロケット花火が使用されるようになったそうですが、とにかくすごい数のロケット花火や爆竹が放たれます。しかも、ロケット花火が当たると、厄除けや運気がアップすると言われていて、無病息災を願ってそのロケット花火にあたりに行くんです!ロケット花火なんて1本でも怖いのに100万発ものロケット花火が一斉に飛び交う中にみんな向かっていくわけですから、参加者たちは重装備!なんと、主催の「鹽水武廟」のホームページにも、“ロケット花火祭りの装備の見本”として、フルフェイスのヘルメットをかぶり、マスクをし、デニムのジャケット、デニムのズボン、ブーツなどのしっかりとした靴、厚手の手袋、そしてジャケットとヘルメットの間の首の部分にはタオルを巻いた人の写真が掲載されています。それほどに重装備でないと危険なんですね。

ちなみに、このイベントが行われる際には、鹽水市内に入るとどこでもヘルメットや手袋などを販売しているそうですので、わざわざ持参しなくても現地で調達できますよ。

私も実際に見てみたいな~と話したら、友達から「危ないからやめた方がいい」と止められ、映像でしか見たことありませんが、映像からでもその迫力が伝わってきます。完全防備していても火傷をする危険性があるそうですので、もし今後、実際に見に行こうと考えている方がいましたら、覚悟して行ってくださいね。私は完全に怖気づいたので、映像で楽しむことにしています…。

ちなみに、今年は新型コロナの防疫の面から中止となりましたが、一部儀式だけでも執り行いたいと地元からの声が上がり、市や廟、市民と話し合い、関係者のみで規模を大幅に縮小して行い、その様子をネットで生中継していました。

これで新型コロナも追い払われて、来年はまた盛大に行えるようになってほしいですね。

そうそう、台湾の屋台やレストランの麺メニューで意麵という麺を見たことがありませんか?この意麵とは、油で揚げてから茹でた卵麺で、インスタント麺のルーツとも言われていて、私も大好きな麺の種類なんですが、実はこの鹽水が発祥の地とされているんですよ。

ですので、鹽水まで来たらぜひ意麵を食べてくださいね。もちろん、意麵は台湾各地で食べることはできますが、やっぱり発祥の地ですので老舗の名店がたくさんあるので外せませんよ!

意麵は麺の種類ですが、屋台などでは色々メニューがあるわけでなく、とってもシンプルに、スープのあるタイプか、混ぜそばタイプか…という選択肢で、肉燥と呼ばれる肉そぼろが載って出てきます。

凄くシンプルですが、お店によって麺の食感や風味が違ったりしますので、食べ比べをしてみてもいいかもしれません。

そしてこの「台南鹽水蜂炮(台南塩水ロケット花火祭り)」に負けない、元宵節の激しい祭りといえば、台湾東部・台東の「炸寒單(爆竹祭り)」。“寒單爺”という神様に爆竹を投げつけて無病息災を祈るお祭りです。神様に爆竹を投げつけるなんて罰当たりじゃないの?なんて思ってしまいますが、“寒單爺”はとても寒がりであるといわれていて、巡行する“寒單爺”に爆竹を投げつけることでその体を温めているんだそうです。

でももっと驚くのが、“寒單爺”の像を神輿に担いで…というわけでなく、その“寒單爺”の役を生身の人間がするということ!つまり、生身の人間に向かって爆竹を投げつけるんです!!!しかも“寒單爺”の役をする人は、頭に黄色い頭巾を巻き、上半身裸で、赤い短パン1枚!手にはガジュマルの枝を持ち、堂々と神輿の上に立つ姿は本当にその人が神格化したように見えます。濡れたタオルで口と鼻を多い、綿で耳を塞いではいますが、その姿で無数の爆竹を受けるのはかなりの勇気がいることですが、“寒單爺”に扮したものは神々の加護を得られるとされて、毎年志願者が結構いるそうです。また、“寒單爺”役をする人数も、志願者の我慢強さによって毎年変動するそうです。

ちなみに、“寒單爺”役の人だけでなく、“寒單爺”が立つ竹で作った椅子の神輿を担ぐ人たちも爆竹の嵐にあいますので、担ぐ人たちも大変です!

迫力満点の台東の「炸寒單(爆竹祭り)」は、メインの巡行と爆竹は元宵節に行われますが、その前後には神様を招き入れ巡行の準備を行ったり、一連の儀式が終わった後は、神様に神位に戻っていただく儀式が行われたりするほか、近年は国際化が進められていて、主催者が「炸寒單(爆竹祭り)」の歴史や由来を紹介し、小型の「炸寒單(爆竹祭り)」を体験できる学習キャンプなどを行ったりもしていますので、この元宵節に合わせて数日間、台東に滞在して祭りを楽しむと、より深く祭りを楽しめます。

この台東の「炸寒單(爆竹祭り)」も今年は新型コロナの影響で開催は中止となりましたが、主催の一つ「邯鄲堂」では規模を大幅に縮小して行った他、もう一つの主催「玄武堂」は、“寒單爺”の誕生日である旧暦の3月15日、西暦の4月26日に行い、ネットで中継をするとしています。

新型コロナの影響が様々なところに出ていますが、そこからネットの活用がとても増えてきて、祭りがネット中継される機会も増えていますので、皆さんも今年はぜひネットから祭りに参加してみてください。

トーク③:平溪天燈節≫

また、台湾の「元宵節」のイベントとして忘れてはいけないのが、台湾北部・新北市の平溪で行われる「平溪天燈節(平溪スカイランタンフェスティバル)」。

1mほどの大きさのあるランタンに願い事を書き、それに火を灯して空に放つ“スカイランタン”。観光の一つとして楽しめるようになっていますが、この元宵節のときに行われるイベントは壮大です。100個ものランタンが一斉に夜空に浮かび上がっていく様子は、まるでおとぎ話の世界のよう。あの瞬間は、本当に「わぁ~」という感動の声が自然と出てきます。

今では国際的にも有名になって、アメリカのCNNが「参加する価値のある世界イベント52選」に選んだのをはじめ、様々なメディアで、「一生に一度は参加したいイベント」だと紹介されています。

個人的にも、まだ行かれたことのない方は、ぜひこの元宵節のイベントにタイミングを合わせて台湾にきてください!とおススメしたいくらいに、本当に感動しますよ。

今年は新型コロナの影響で延期が発表されていましたが、昨日(2/26)の最新情報によると、新北市観光局は、夏休みに同規模のランタンフェスティバルを行う予定にしているそうです。

毎年、元宵節には「北天燈、南蜂炮(北はスカイランタン、南はロケット花火)」と言われ、このようなイベントが行われています。今年はどのイベントも新型コロナの影響を受け、中止や延期などとなっていますが、また日本から皆さんが台湾に来られるようになったころにはどの祭りも復活していると思いますので、元宵節の頃に台湾を訪れる機会があれば、これらのイベントもぜひ参加してみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

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コンテンツは 中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作物をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal

トーク①:台湾ランタンフェスティバル≫

昨日、2月26日は旧正月15日、「元宵節」でした。日本でいう「小正月」ですね。旧正月のことを台湾の人たちはよく「過年」とも言いますが、この「元宵節」は、「小過年」とも呼ばれていて、数ある年間行事の中でもお正月の締めくくりとして、旧正月=「春節」に次ぐ、にぎやかな大型伝統文化イベントが行われます。

毎年最も注目を集めるのが「臺灣燈會(台湾ランタンフェスティバル)」。これは、交通部観光局が、台湾の観光イメージを世界にアピールし、より多くの海外から台湾に旅行客を引き付けようと、「民俗文化のルーツ、伝統の国際化」を理念に開催しています。国家レベルのランタン祭りです。開催場所は毎年台湾各地が持ち回りで担当し、その土地の風情と最新の科学技術を融合させたランタンやイベントで盛り上げます。

今年(2021年)の「台湾ランタンフェスティバル」は、「乗夢逐光.未来風 (夢に乗って光を追いかけ、未来風)」をテーマに、「デザインと工芸の一体化、伝統とイノベーションの融合、アートによる国際的な交流」という3つの大きなテーマで台湾北部・新竹で開催予定だったのですが、世界中で猛威を振るう新型コロナウイルスの影響で外国人観光客は来ることができなくなったうえに、今年1月に台湾北部の病院における集団院内感染が拡大したことを受け、防疫の面から中止が発表されました。

開催地が決まってから1年以上をかけて、デザイナーさんや芸術家の方をはじめ多くの人が準備にかかわってきたのですが、国内感染者が出てからすぐの段階でこの中止の判断をしたことに、台湾の人たちの“新型コロナを絶対に広げてはならない”という意思の強さを感じました。

でも来年、再来年に持ち越されるわけではなく、中止なわけですので、苦渋の決断だったと思います。

交通部観光局も、芸術家らが心血を注いで作り上げた作品ですので、いいタイミングで、適切な形で発表できるようにと検討し、メインランタンに次ぐ注目の大きなサブランタンや一部のランタンは台湾各地で展示されることになり、元宵節の昨日2/26から展示が始まりました。

新竹の市の鳥である「カササギ」3羽が羽ばたく様子をデザインしたサブランタンは台湾中部・南投県にある「日月潭國家風景區」に、今年の干支である“丑”をモチーフにしたサブランタンは台湾南部・台南市にある「雲嘉南濱海國家風景區」に展示されています。また、「動物星光燈區」と「傳藝風華燈區」は、台湾の離島・金門島で展示されています。実は「台湾ランタンフェスティバル」は毎年各地域が持ち回りで担当しているものの、離島で展示されるのは初めてとのことなんだそうです。

そしてメインランタンとその他一部のランタンは、旧暦6月の端午節のころに台湾新幹線こと、台湾高速鉄道の「新竹」駅前広場に展示されます。

このように場所や時期を変えて展示することで人が一斉に集まることを回避しつつも、デザイナーさんや芸術家の方たちが作り出した素晴らしいランタンを披露し、みんなで丑年が良い一年になるよう祈願できるようにしています。

本来は多くの観光客で賑わうはずだったイベントが中止になってしまった新竹。

新竹はサイエンスパークが有名ですが、それだけでなく、昨年(2020年)にリニューアルオープンした、日本統治時代の1936年の開園からずっと同じ場所で運営を続けている台湾最古の動物園「新竹市立動物園」や、廟の前や廟の周辺がぐるっと大きな屋台エリアになっている、ビーフンや魚の団子スープが有名な「新竹都城隍廟」、私も一押しのヘルシースイーツ「仙草ゼリー」など“仙草”にまつわる知識を紹介したり、DIY体験などもできる「關西仙草博物館」があったりと、魅力的な観光スポットもたくさんあります。

また台湾旅行ができるようになった際には、今回、苦渋の選択で大きなイベントの中止を受け入れた新竹にぜひ足を運んでくださいね。

トーク②:台南鹽水蜂炮&台東・炸寒單≫

今年の元宵節は、海外から観光客が台湾に来られなくなってしまっただけでなく、台湾の防疫対策として様々なイベントが中止となっていますが、毎年様々なイベントが行われています。

台湾南部・台南市鹽水にある“関羽”を祀る廟「鹽水武廟」で行われる「台南鹽水蜂炮(台南塩水ロケット花火祭り)」は、世界三大民族伝統祭りの一つとして有名です。

この祭りは、元宵節の前夜から2日間に渡って100万発を超えるロケット花火と、それ以上の爆竹が鳴り響くお祭りです。

祭りの起源は19世紀末、清朝時代に鹽水に疫病が流行ったために、神輿を巡行し、道中で爆竹を鳴らして疫病を追い払ったことだとされています。

戦後辺りからロケット花火が使用されるようになったそうですが、とにかくすごい数のロケット花火や爆竹が放たれます。しかも、ロケット花火が当たると、厄除けや運気がアップすると言われていて、無病息災を願ってそのロケット花火にあたりに行くんです!ロケット花火なんて1本でも怖いのに100万発ものロケット花火が一斉に飛び交う中にみんな向かっていくわけですから、参加者たちは重装備!なんと、主催の「鹽水武廟」のホームページにも、“ロケット花火祭りの装備の見本”として、フルフェイスのヘルメットをかぶり、マスクをし、デニムのジャケット、デニムのズボン、ブーツなどのしっかりとした靴、厚手の手袋、そしてジャケットとヘルメットの間の首の部分にはタオルを巻いた人の写真が掲載されています。それほどに重装備でないと危険なんですね。

ちなみに、このイベントが行われる際には、鹽水市内に入るとどこでもヘルメットや手袋などを販売しているそうですので、わざわざ持参しなくても現地で調達できますよ。

私も実際に見てみたいな~と話したら、友達から「危ないからやめた方がいい」と止められ、映像でしか見たことありませんが、映像からでもその迫力が伝わってきます。完全防備していても火傷をする危険性があるそうですので、もし今後、実際に見に行こうと考えている方がいましたら、覚悟して行ってくださいね。私は完全に怖気づいたので、映像で楽しむことにしています…。

ちなみに、今年は新型コロナの防疫の面から中止となりましたが、一部儀式だけでも執り行いたいと地元からの声が上がり、市や廟、市民と話し合い、関係者のみで規模を大幅に縮小して行い、その様子をネットで生中継していました。

これで新型コロナも追い払われて、来年はまた盛大に行えるようになってほしいですね。

そうそう、台湾の屋台やレストランの麺メニューで意麵という麺を見たことがありませんか?この意麵とは、油で揚げてから茹でた卵麺で、インスタント麺のルーツとも言われていて、私も大好きな麺の種類なんですが、実はこの鹽水が発祥の地とされているんですよ。

ですので、鹽水まで来たらぜひ意麵を食べてくださいね。もちろん、意麵は台湾各地で食べることはできますが、やっぱり発祥の地ですので老舗の名店がたくさんあるので外せませんよ!

意麵は麺の種類ですが、屋台などでは色々メニューがあるわけでなく、とってもシンプルに、スープのあるタイプか、混ぜそばタイプか…という選択肢で、肉燥と呼ばれる肉そぼろが載って出てきます。

凄くシンプルですが、お店によって麺の食感や風味が違ったりしますので、食べ比べをしてみてもいいかもしれません。

そしてこの「台南鹽水蜂炮(台南塩水ロケット花火祭り)」に負けない、元宵節の激しい祭りといえば、台湾東部・台東の「炸寒單(爆竹祭り)」。“寒單爺”という神様に爆竹を投げつけて無病息災を祈るお祭りです。神様に爆竹を投げつけるなんて罰当たりじゃないの?なんて思ってしまいますが、“寒單爺”はとても寒がりであるといわれていて、巡行する“寒單爺”に爆竹を投げつけることでその体を温めているんだそうです。

でももっと驚くのが、“寒單爺”の像を神輿に担いで…というわけでなく、その“寒單爺”の役を生身の人間がするということ!つまり、生身の人間に向かって爆竹を投げつけるんです!!!しかも“寒單爺”の役をする人は、頭に黄色い頭巾を巻き、上半身裸で、赤い短パン1枚!手にはガジュマルの枝を持ち、堂々と神輿の上に立つ姿は本当にその人が神格化したように見えます。濡れたタオルで口と鼻を多い、綿で耳を塞いではいますが、その姿で無数の爆竹を受けるのはかなりの勇気がいることですが、“寒單爺”に扮したものは神々の加護を得られるとされて、毎年志願者が結構いるそうです。また、“寒單爺”役をする人数も、志願者の我慢強さによって毎年変動するそうです。

ちなみに、“寒單爺”役の人だけでなく、“寒單爺”が立つ竹で作った椅子の神輿を担ぐ人たちも爆竹の嵐にあいますので、担ぐ人たちも大変です!

迫力満点の台東の「炸寒單(爆竹祭り)」は、メインの巡行と爆竹は元宵節に行われますが、その前後には神様を招き入れ巡行の準備を行ったり、一連の儀式が終わった後は、神様に神位に戻っていただく儀式が行われたりするほか、近年は国際化が進められていて、主催者が「炸寒單(爆竹祭り)」の歴史や由来を紹介し、小型の「炸寒單(爆竹祭り)」を体験できる学習キャンプなどを行ったりもしていますので、この元宵節に合わせて数日間、台東に滞在して祭りを楽しむと、より深く祭りを楽しめます。

この台東の「炸寒單(爆竹祭り)」も今年は新型コロナの影響で開催は中止となりましたが、主催の一つ「邯鄲堂」では規模を大幅に縮小して行った他、もう一つの主催「玄武堂」は、“寒單爺”の誕生日である旧暦の3月15日、西暦の4月26日に行い、ネットで中継をするとしています。

新型コロナの影響が様々なところに出ていますが、そこからネットの活用がとても増えてきて、祭りがネット中継される機会も増えていますので、皆さんも今年はぜひネットから祭りに参加してみてください。

トーク③:平溪天燈節≫

また、台湾の「元宵節」のイベントとして忘れてはいけないのが、台湾北部・新北市の平溪で行われる「平溪天燈節(平溪スカイランタンフェスティバル)」。

1mほどの大きさのあるランタンに願い事を書き、それに火を灯して空に放つ“スカイランタン”。観光の一つとして楽しめるようになっていますが、この元宵節のときに行われるイベントは壮大です。100個ものランタンが一斉に夜空に浮かび上がっていく様子は、まるでおとぎ話の世界のよう。あの瞬間は、本当に「わぁ~」という感動の声が自然と出てきます。

今では国際的にも有名になって、アメリカのCNNが「参加する価値のある世界イベント52選」に選んだのをはじめ、様々なメディアで、「一生に一度は参加したいイベント」だと紹介されています。

個人的にも、まだ行かれたことのない方は、ぜひこの元宵節のイベントにタイミングを合わせて台湾にきてください!とおススメしたいくらいに、本当に感動しますよ。

今年は新型コロナの影響で延期が発表されていましたが、昨日(2/26)の最新情報によると、新北市観光局は、夏休みに同規模のランタンフェスティバルを行う予定にしているそうです。

毎年、元宵節には「北天燈、南蜂炮(北はスカイランタン、南はロケット花火)」と言われ、このようなイベントが行われています。今年はどのイベントも新型コロナの影響を受け、中止や延期などとなっていますが、また日本から皆さんが台湾に来られるようになったころにはどの祭りも復活していると思いますので、元宵節の頃に台湾を訪れる機会があれば、これらのイベントもぜひ参加してみてくださいね。

(編集:中野理絵/王淑卿)

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