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第二百九十二話『自然とつながる』-【高知篇】物理学者・随筆家 寺田寅彦-

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戦前の高名な物理学者でありながら、夏目漱石 門下生として文学にも造詣が深かった、いわば二刀流の賢人がいます。
寺田寅彦(てらだ・とらひこ)。
高知県高知市にある寺田寅彦記念館の建物は、寅彦が4歳から19歳まで過ごした旧宅を復元したものです。
この記念館は、昭和42年に高知市史跡に指定され、当時のたたずまいを残しています。
最近再び、彼の随筆が脚光を浴びているのをご存知でしょうか。
テーマは、災害。
今からおよそ90年前、寅彦は、こんな文章を書いています。
『津浪と人間』より
・・・「非常時」が到来するはずである。
それは何時だかは分からないが、来ることは来るというだけは確かである。
今からその時に備えるのが、何よりも肝要である。・・・
寺田寅彦のこの一節は、昭和8年、「昭和三陸地震」が東北地方を襲った2か月後に発表されました。
彼はたびたび、災害について、自然とのつき合い方について言及し、近年、『天災と日本人』という随筆集が刊行されました。
彼は、こう主張しています。
「文明が進めば進むほど、天然の暴威による災害がその激烈の度を増す」。
寅彦は、自然と「向き合う」という考え方に疑問を抱いていました。
むしろ自然とどう「つながる」か、そして、我々人間同士の「つながり」にも注目していたのです。
物理学者ゆえの冷静な英知と、名随筆家、俳人としての細やかな機微で、世界のしくみを読み説こうと試みた彼だからこそ、今、再評価されているのでしょう。
寅彦の人生を決定づけたのは、熊本の高校時代に出会った二人の教師でした。
ひとりは、物理学の田丸卓郎(たまる・たくろう)、もうひとりが英語教師だった夏目漱石です。
まさしく、ひととのつながりが、稀代の賢人を産んだのです。
今もファンを魅了する文章の達人・寺田寅彦が人生でつかんだ明日へのyes!とは?
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寺田寅彦(てらだ・とらひこ)。
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この記念館は、昭和42年に高知市史跡に指定され、当時のたたずまいを残しています。
最近再び、彼の随筆が脚光を浴びているのをご存知でしょうか。
テーマは、災害。
今からおよそ90年前、寅彦は、こんな文章を書いています。
『津浪と人間』より
・・・「非常時」が到来するはずである。
それは何時だかは分からないが、来ることは来るというだけは確かである。
今からその時に備えるのが、何よりも肝要である。・・・
寺田寅彦のこの一節は、昭和8年、「昭和三陸地震」が東北地方を襲った2か月後に発表されました。
彼はたびたび、災害について、自然とのつき合い方について言及し、近年、『天災と日本人』という随筆集が刊行されました。
彼は、こう主張しています。
「文明が進めば進むほど、天然の暴威による災害がその激烈の度を増す」。
寅彦は、自然と「向き合う」という考え方に疑問を抱いていました。
むしろ自然とどう「つながる」か、そして、我々人間同士の「つながり」にも注目していたのです。
物理学者ゆえの冷静な英知と、名随筆家、俳人としての細やかな機微で、世界のしくみを読み説こうと試みた彼だからこそ、今、再評価されているのでしょう。
寅彦の人生を決定づけたのは、熊本の高校時代に出会った二人の教師でした。
ひとりは、物理学の田丸卓郎(たまる・たくろう)、もうひとりが英語教師だった夏目漱石です。
まさしく、ひととのつながりが、稀代の賢人を産んだのです。
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