第三百五十七話『信じることをやめない』-【沖縄篇】脚本家 金城哲夫-

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『ウルトラマン』をこの世に送り出した、沖縄出身の脚本家がいます。
金城哲夫(きんじょう・てつお)。
1963年に設立された円谷プロに入った金城は、『ウルトラQ』、『ウルトラマン』、『ウルトラセブン』などの脚本を担当しただけではなく、企画文芸室のリーダーとして、企画立案や脚本家へのプロットの発注、プロデューサーとしての予算管理など、その仕事は多岐にわたり、黎明期の特撮番組の発展に寄与しました。
出身地、沖縄県南風原にある彼の実家は、料亭を営んでいますが、離れの二階にある金城の書斎は「金城哲夫資料館」として、そのまま残っており、今もファンの聖地として訪れるひとが絶えません。
また、「金城哲夫ウェブ資料館」も立ち上がり、金城ゆかりの関係者のインタビューを見ることができます。
特に、彼と苦楽を共にした同郷の脚本家・上原正三(うえはら・しょうぞう)のインタビューは、必見です。
「ウルトラシリーズ」を牽引した脚本家に、二人の沖縄出身者がいたことは、作品の深みや重みに大きく影響を及ぼしていると言えるかもしれません。
金城が東京の大学に進学し、円谷プロで働いた頃、沖縄はまだ日本に返還されていませんでした。
アメリカ軍の基地が島の2割を浸食している我がふるさと。
ウチナーンチュとヤマトンチュの間で揺れる思いは、地球人ではない宇宙人・ウルトラマンが、地球人のために必死で戦う姿に投影されていきます。
自分のアイデンティティは、何か、どこにあるのか。
金城は、その問いにいつも立ち戻り、それが創作の原点になっていったのです。
勧善懲悪ではない世界。
地球にやってきた怪獣たちにも、ふるさとがあり、地球を攻撃する意味がある。
子ども向けの特撮ドラマが哀しみにあふれるとき、思うように視聴率は伸びませんでしたが、今もなお、多くのひとの心を動かします。
人間と人間が心の底から信じあう世界を求め、描き続けた孤高の脚本家・金城哲夫が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?

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