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RJP を行いつつ、自社への関心もつなぎとめる一手としての産学連携

 
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これまで、リアリスティック・ジョブプレビュー(RJP)について話しています。企業が人材を雇うときに、採用された人たちが後から「こんな筈じゃなかった」とか「聞いていた話と違う」と思ってしまうのを防ぐために、RJPは効果的な方法です。企業が自分達の仕事はこういうものです、こんな困難なことや課題もあります、という情報をきちんと正直に提示するというのがRJPの骨子ですが、それはなかなか企業にとってはやりづらいことでもある。ではどうしたらいいのか、というところまで前回お話しました。 RJPをきちんと受けとめてもらえれば、様々な良い効果があります。しかし、日々情報の洪水にさらされている現代人は、なかなかそこまで丁寧に情報を吟味する状況にないのが実情なので、タイミングが重要な鍵を握ります。言い換えると、RJPをめぐるジレンマを乗り越えるには、採用候補者が丁寧に自社に関する情報を吟味したくなるような状況をデザインしてあげればいい。 具体的には、ある程度まとまった時間、採用候補者が集中して考えるテーマを提出しそこでの課題発見・課題解決のために自社が持つノウハウが役に立つようなプロジェクトを設定することが出来れば、彼女ら彼らは自社について深く探究してくれます。このとき自社の社員も一緒になって取り組むように出来ると、更に効果が高まります。 「なかなかそんな都合の良い状況がつくれたらそれはもちろん素晴らしいけれど、でもどうやって...」と思われるかもしれませんが、実は非常に実現性が高いやり方があります。それは教育機関とコラボレーションをして、産学連携の授業をつくるということです。 僕自身、以前、とあるコンサルティング会社の方と産学連携ワークショップの連続講座を開講したことがあります。その会社は大変業績が良くてビジネスも拡大中で、優秀な人材の獲得が急務であったのですが、コンサルティング・ファームというのは一般消費者向けの店舗を持っているわけではありませんし、とりあげられる場合もビジネスパーソンが目を通す業務用の媒体というケースが殆どです。従って、大学生や大学院生の認知度はそこまで高くない。つまりそれまでは知る人ぞ知る優良企業といった感じで、例えば、先輩からあの会社良いよと聞いたりした、いわゆる鼻のきく学生だけが応募していました。僕がコラボしたのは、そうした口コミベースではいよいよビジネスの成長に採用が追いつかなくなってきたというタイミングでした。授業では、その会社の強みであるデジタル技術を活用して、福岡に来る観光客数や滞在中の消費金額を増加させるようなプランを提案してくれというテーマでワークショップを重ねて新規事業提案を行う、というプロジェクトを実施しました。 仕掛けとしては三つあります。まずテーマを広く設定したことです。その時は九州大学や大分にある立命館アジア太平洋大学の学生が主な参加者でしたので、誰もがイメージしやすい「福岡の観光」をテーマにしました。これをもっと限定して専門的な、例えば博多駅構内の混雑解消のために最適なテナント配置と動線設計をしなさいというテーマだと、多分建築や数学の専門的知識を持っている学生以外はかなりとっつきにくいものになってしまいます。もう一つは、提携したコンサルティング・ファームの強みであるデジタル技術を要件にした。これによって参加者は最先端のデジタル技術はそもそもどんなものか、さらにはそれを実際のビジネスに落とし込むには何をどうすればいいのか等、コンサルティング会社が持つ知見やノウハウに対してすごく興味を持つようになります。 そして、ワークショップの要所要所で、そのコンサルティング会社の社員の方々にゲストレクチャーをして頂いて、参加者チームのメンタリングもお願いしました。これによって参加者達はこの会社が持つ知見の強みであるとか、社員の方々の優秀さ、更にはグループワークをするときにメンターとして入って頂きますので、彼女ら彼らと一緒に課題解決に取り組むとどんな体験になるのかということを自然な形で理解していきます。結果として、そのワークショップから少なからぬ人数の学生がコンサルティング会社に強い脅威m関心を抱くようになりました。長期インターンシップに参加し、今ではそこに就職した人もいます。 産学連携というと敷居が高いと感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、逆に我々大学人としては出来る限り社会と深い繋がりを持つ教育を実践したいと常々思っています。また、具体的な連携先についても、学部や大学院全体といった話ではなくて、研究室単位であれば比較的マッチングもしやすいはずです。何故なら、九州大学だけでも2,000人以上教員がおりますし、それぞれが多様な研究テーマを持っています。ホームページ等でお探し頂ければ、大抵のテーマであればコラボレーションとして繋げられるようなところが見つかるのではないかと思います。僕の場合であれば、「リーダーシップ」や「対人・異文化コミュニケーション」、あるいは「アントレプレナーシップ」が専門ですので、たとえばチームでゼロイチの新規事業開発に取り組む、といったことであれば基本的にお話ができるはずです。 なお、産学連携で授業を開講しても、せいぜい数十人しか受講生がいないのでは採用活動の効率が悪いとご懸念になる向きもあるかもしれません。けれども、この点については少し考え方を変えてみるだけで、違うものが見えると僕は考えています。本日お話した例で言うと、数日間のワークショップに数十名の学生が参加しました。そこに連携先のコンサルティング会社から数名の社員の方がいらっしゃいます。それが結果として十名前後のインターンシップの参加と数名の内定、そして採用に繫がったわけです。この割合をどう見るか。 大手の情報サービスに採用情報を掲載すると少なくとも数十万円、多くの場合数百万円以上の掲載料がかかります。全国各地で説明会を開催すると、その社員の方の人件費や交通宿泊費その他色々なコストがかかってきます。果たしてどちらが効率的でしょうか。 さらに、産学連携からの応募は質が担保されます。なぜなら、既にリアリスティック・ジョブプレビューが出来ている状態だからです。今日ご紹介したワークショップの事例のように、社員の方々も授業に参画されると、学生一人一人についても誰がどんな知識を持っているのかとか、どんなスタイルのリーダーシップをとるのかというのも事前に把握出来ますので、変更も非常にスムーズでコストも更に効率が良くなる。このようにエントリー数を追うよりも産学連携によって深い実質を伴ったアプローチをとる方が、じつは効率的というケースは結構多いと個人的には考えています。 今日のまとめです。本日はリアリスティック・ジョブプレビューを巡るジレンマを克服する手段の一つとして、教育機関とコラボレーションし、産学連携の授業を開講するアプローチをご紹介しました。テーマ設定を少し工夫することで、参加者が自ら積極的に自社の特徴に関する情報を集めてくるような場を作り出すことができます。
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