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社会起業家

 
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はじめまして。小城 武彦と申します。私は長らく経営の実務をやってきました。キャリアのスタートは国家公務員(旧通商産業省)だったのですが、35歳で退官し、カルチュアコンビニエンスクラブに入社し代表取締役を務めた後、カネボウや丸善の社長などを歴任し、今年の10月から九州大学のビジネススクールで教授をしています。ビジネススクールでは、「コーポレートガバナンス」の科目を担当しています。 今日は、「社会起業家」についてお話をします。 社会起業家は「ソーシャルアントレプレナー」と言われることもあります。最近、20~30代の若い世代を中心に多くの社会起業家が生まれてきています。「ソーシャルアントレプレナー」ということですから、様々な社会課題を解決する起業家のことです。この国には行政もビジネスも十分に取り組めていない社会課題が意外と多く存在します。高齢化問題や医療、貧困などの経済の問題など多岐にわたりますが、そうした問題に気付いた人たちが「行政もビジネスも十分に取り組めていないな。だったら自分がやろう」と立ち上がっています。こういう方々のことを「社会起業家」と呼びます。 起業家と言われるのには理由があり、そういう方たちはあまり寄付に依存しません。ビジネスの手法を使いながら課題の解決にチャレンジをします。「寄付」は確かに貴重で大変ありがたいものですが、残念ながら持続性がありません。万が一寄付が途絶えてしまうと活動自体が休止に追い込まれてしまうため、そうならないように、予めしっかりとお金がとれるサービスや商品を考え、その提供を通じて同時に社会課題を解決していくということを考えています。やはり持続的に行うためには、きちんとビジネスとして成立させることが重要なのです。 今日は私が知っている社会起業家の姿を一つご紹介します。 「ケアプロ」という会社の代表の川添 高志さんという方です。彼は、ワンコイン、すなわち500円で簡単に血液検査が出来る仕組みを広げた会社の代表として知られています。私もはじめは驚いたのですが、この国には1年以上健康診断を受けていない「健診弱者」と呼ばれる方が3600万人も存在します。代表の川添さんは、大学を卒業後看護師として大学病院に勤務をしていました。その時に、糖尿病が悪化して残念ながら足を切断しなければならない若い男性の患者さんに出会います。その患者さんも健診弱者だったのです。もっと早く健診を受けていればこうならなかったわけです。この経験を経て、川添氏は「食べるものにも着るものにも困らない日本でどうしてこんなに健診を受けられない人がいるんだろうか、おかしくないか」と思ったそうです。その後、川添さんはその課題解決にチャレンジを始めるわけです。彼は医師ではなく看護師だったため、出来ることには当然制約があります。色々と考えた結果、彼は「お客さんが自分で採血をしてその血液をお預かりして検査をするのは医療行為に該当しない。自分でも出来るはずだ」ということに気付きます。 そこで、お客さんが自己採血した血液をその場で検査するサービス、それもワンコインで提供するサービスを考え出します。すなわち、保険証もいらなければ予約も不要なわけです。ちょっと立ち寄って気軽に自分の血液を本当に数分間で検査できるサービスです。これがあれば健診弱者が救えるのではないかと考えた川添さんは、常設の店舗を構えると同時にショッピングセンターに行ったり、パチンコ店に行ったりして臨時のカウンターを使ってどんどん検査を始めます。 自分で採血してその場で検査すれば医療行為には当たらないということですが、実は当時の日本の法制度はこういったサービスを想定していなかったため、保健所から様々な指導が入るなど、本当に多くの障害が待ち構えていたそうです。ただ、彼はそれを1つ1つ丁寧にクリアして進んでいきます。同時に、彼は政府にも働きかけて、なんと医療制度自体を変えることに成功します。 今ではこういった検査が1つの検査の形態として正式に認められているそうです。このことからも、この検査で本当に助かった人がいかに多かったかということがわかります。彼が本当に健診弱者に向き合って新しいサービスを提供したからこそ、国をも動かす結果になりました。ホームページを見てきましたが、その後、ケアプロだけですでに50万人の検査を実施しているそうです。現在では、国の制度が変わったこともあり、様々な会社が同様のサービスを全国で展開しているそうです。まさにビジネスの手法で社会課題を解決するとてもわかりやすい一例ではないかと思います。 このように社会問題に対して取り組んでいく社会起業家は他にも沢山いらっしゃいます。これまでに多くの社会起業家と接点を持ってきましたが、その方々には1つの共通点があることに気づきました。それは、「気付いたことを見過ごさない」という点です。私たちは日常の中で様々なおかしいことに気が付きますが、その多くの場合私たちはそれを見過ごしてしまいます。しかし、それを見過ごさずに何とか解決しようと果敢にチャレンジする方々が社会起業家です。 日常生活の中で感じる「あれ、これって・・・?」いう違和感をスルーしてしまうのか、そこから一歩踏み込めるかどうかの違いです。そうやって一歩踏み出す姿に触れる毎に、我が身を振り返って反省することが大変多いです。 では、今日のまとめです。 今日は、社会課題の解決に挑戦する社会起業家についてお話をしました。みなさんの近くでも社会起業家が活動しているのではないかと思います。是非これを機会に注目して頂ければと思います。
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はじめまして。小城 武彦と申します。私は長らく経営の実務をやってきました。キャリアのスタートは国家公務員(旧通商産業省)だったのですが、35歳で退官し、カルチュアコンビニエンスクラブに入社し代表取締役を務めた後、カネボウや丸善の社長などを歴任し、今年の10月から九州大学のビジネススクールで教授をしています。ビジネススクールでは、「コーポレートガバナンス」の科目を担当しています。 今日は、「社会起業家」についてお話をします。 社会起業家は「ソーシャルアントレプレナー」と言われることもあります。最近、20~30代の若い世代を中心に多くの社会起業家が生まれてきています。「ソーシャルアントレプレナー」ということですから、様々な社会課題を解決する起業家のことです。この国には行政もビジネスも十分に取り組めていない社会課題が意外と多く存在します。高齢化問題や医療、貧困などの経済の問題など多岐にわたりますが、そうした問題に気付いた人たちが「行政もビジネスも十分に取り組めていないな。だったら自分がやろう」と立ち上がっています。こういう方々のことを「社会起業家」と呼びます。 起業家と言われるのには理由があり、そういう方たちはあまり寄付に依存しません。ビジネスの手法を使いながら課題の解決にチャレンジをします。「寄付」は確かに貴重で大変ありがたいものですが、残念ながら持続性がありません。万が一寄付が途絶えてしまうと活動自体が休止に追い込まれてしまうため、そうならないように、予めしっかりとお金がとれるサービスや商品を考え、その提供を通じて同時に社会課題を解決していくということを考えています。やはり持続的に行うためには、きちんとビジネスとして成立させることが重要なのです。 今日は私が知っている社会起業家の姿を一つご紹介します。 「ケアプロ」という会社の代表の川添 高志さんという方です。彼は、ワンコイン、すなわち500円で簡単に血液検査が出来る仕組みを広げた会社の代表として知られています。私もはじめは驚いたのですが、この国には1年以上健康診断を受けていない「健診弱者」と呼ばれる方が3600万人も存在します。代表の川添さんは、大学を卒業後看護師として大学病院に勤務をしていました。その時に、糖尿病が悪化して残念ながら足を切断しなければならない若い男性の患者さんに出会います。その患者さんも健診弱者だったのです。もっと早く健診を受けていればこうならなかったわけです。この経験を経て、川添氏は「食べるものにも着るものにも困らない日本でどうしてこんなに健診を受けられない人がいるんだろうか、おかしくないか」と思ったそうです。その後、川添さんはその課題解決にチャレンジを始めるわけです。彼は医師ではなく看護師だったため、出来ることには当然制約があります。色々と考えた結果、彼は「お客さんが自分で採血をしてその血液をお預かりして検査をするのは医療行為に該当しない。自分でも出来るはずだ」ということに気付きます。 そこで、お客さんが自己採血した血液をその場で検査するサービス、それもワンコインで提供するサービスを考え出します。すなわち、保険証もいらなければ予約も不要なわけです。ちょっと立ち寄って気軽に自分の血液を本当に数分間で検査できるサービスです。これがあれば健診弱者が救えるのではないかと考えた川添さんは、常設の店舗を構えると同時にショッピングセンターに行ったり、パチンコ店に行ったりして臨時のカウンターを使ってどんどん検査を始めます。 自分で採血してその場で検査すれば医療行為には当たらないということですが、実は当時の日本の法制度はこういったサービスを想定していなかったため、保健所から様々な指導が入るなど、本当に多くの障害が待ち構えていたそうです。ただ、彼はそれを1つ1つ丁寧にクリアして進んでいきます。同時に、彼は政府にも働きかけて、なんと医療制度自体を変えることに成功します。 今ではこういった検査が1つの検査の形態として正式に認められているそうです。このことからも、この検査で本当に助かった人がいかに多かったかということがわかります。彼が本当に健診弱者に向き合って新しいサービスを提供したからこそ、国をも動かす結果になりました。ホームページを見てきましたが、その後、ケアプロだけですでに50万人の検査を実施しているそうです。現在では、国の制度が変わったこともあり、様々な会社が同様のサービスを全国で展開しているそうです。まさにビジネスの手法で社会課題を解決するとてもわかりやすい一例ではないかと思います。 このように社会問題に対して取り組んでいく社会起業家は他にも沢山いらっしゃいます。これまでに多くの社会起業家と接点を持ってきましたが、その方々には1つの共通点があることに気づきました。それは、「気付いたことを見過ごさない」という点です。私たちは日常の中で様々なおかしいことに気が付きますが、その多くの場合私たちはそれを見過ごしてしまいます。しかし、それを見過ごさずに何とか解決しようと果敢にチャレンジする方々が社会起業家です。 日常生活の中で感じる「あれ、これって・・・?」いう違和感をスルーしてしまうのか、そこから一歩踏み込めるかどうかの違いです。そうやって一歩踏み出す姿に触れる毎に、我が身を振り返って反省することが大変多いです。 では、今日のまとめです。 今日は、社会課題の解決に挑戦する社会起業家についてお話をしました。みなさんの近くでも社会起業家が活動しているのではないかと思います。是非これを機会に注目して頂ければと思います。
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