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ロシアのウクライナ侵攻

 
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今日はロシアのウクライナ侵攻の話です。 2月の半ばくらいに19万人くらいのロシア軍がウクライナを囲んでいるということで心配していました。2月21日になって、以前からウクライナからの独立を宣言していたドネツク人民共和国やルガンスク人民共和国についてロシアが突然独立を承認して友好相互支援条約を結び、2月24日になって東部ウクライナ、ベラルーシとクリミア半島の3方向から空爆をしてきて侵攻してきました。3月の初めくらいにはウクライナの周りにいたロシア軍が100%ウクライナに侵入しました。 すぐ終わるかと思ったら結構長期化していますが、1日あたりロシアにどれくらいのコストがかかるか知っていますか。1日200~300億ドルと言われています。200億〜300億ドルというと2~3兆円くらいです。だから長期化はロシアもしたくないに決まっています。最初は、専門家はドネツク・ルガンスクだけ侵攻するのが自然だと思っていました。しかしウクライナ全体で首都のキエフまで攻めるという事態になりました。ところがウクライナが抵抗するので無理だということになり、今キエフから撤退してクリミアやドネツク・ルガンスクを含むドンバスにロシアが戦力を移しました。非常に長期化してきています。 これに対して欧米としては勿論抗議します。第二次大戦後、領土を軍事力で無理やり奪うというようなことはあまりなかったのです。アメリカもEUもロシアと核戦争はやりたくないのですが、ウクライナを放置することは出来きません。だからロシアには侵攻の責任を問うべく制裁を行いました。エネルギーではどういう制裁をしたか知っていますか。アメリカはLNGや原油の輸入を禁止しましたが、EUや日本が禁止したのは石炭だけです。EUはLNGの4割程度はロシア頼りで、日本だって電力業界やガス業界はサハリン2といって三井物産や三菱商事経由でサハリンからロシアのガスを買っているので、これがないと困ってしまいます。そういう意味では原油やLNGを止めたのはアメリカだけで、EUと日本はまだ買っています。 では武器はどうしているか知っていますか。日本はウクライナに防弾チョッキをということだったので武器を送っているわけではありませんが、EUやアメリカからは武器も供給しています。最初は色々武器を供給したら戦争とみなすとロシアが言うのでためらっていましたが、あまりに酷いので防衛的な武器だけ供給を始めました。ロシアの侵攻を防衛するというものでしたが、次第に対露意識が強まってきて、アメリカが今何を提供しているかというと、自爆無人機スイッチブレードという無人機が飛んでいって飛行機にあたると爆発するというものです。また、チェコが戦車を供給したり、スロバキアが対空ミサイルのS300をウクライナに提供したりしました。これはアメリカがスロバキアに、もしそれを提供してくれたらミサイル防衛システムのパトリオットをスロバキアに提供する、という形で段々と防衛的なものから攻撃的なものに広がってきています。 停戦交渉を今まで何度も行いましたが、中々合意できません。何が合意できて、何が合意できないということになっているか知っていますか。全部を見渡して合意するということになるので、何かが合意できたということにはなっていませんが、合意出来そうだとお互いに思っているものはあります。例えばウクライナを中立化させるためにウクライナはNATOに加盟しないという約束をするということです。これは最初から合意できるということをウクライナは言っており、合意出来そうな見通しがあります。しかし領土問題になると簡単にはいかないでしょう。ドネツク・ルガンスクは2014年にクリミア半島をロシアが併合してからずっと揉めており、今回の侵攻前はドネツク州やルガンスク州の1/3程度のドネツク人民共和国やルガンスク人民共和国は親ロ派が主導権をとっていました。ところが今回の侵攻によってルガンスク州の9割、ドネツク州の半分程度はロシアの占領地域になっています。それで停戦する時にウクライナとしては侵攻前に戻せと主張します。ところがロシアが今とったところに国境を定めようと主張するならば、これからの戦いでお互いの支配地域が変わるということで、お互いに必死で戦っています。 最初ロシアのルーブルが売られて4割くらい価値が下がりました。ルーブルがものすごく下がると、ロシアが海外から輸入するものの価格が上がってインフレになります。ロシア国民の怒りを買い、戦争はすぐ止まるのではないかという楽観的な見通しも一時ありました。ところが気がつくとルーブルはもうほぼ元に戻ってしまいました。なぜかというと、ロシアの企業のエネルギー輸出は、アメリカの銀行のドル取引がアメリカの制裁で出来なくなってしまったものの、中国の銀行等の規制されていないところに決済口座を移してしまえば輸出取引は継続出来ますし、それで手に入れたドルを売ってルーブルを買うことでまたルーブルが戻ってきたのです。また、ルーブルを皆が買うようにルーブル金利を引き上げたということもあり、結局ルーブルは元に戻ってしまい、とてつもないインフレは起こっていないということになります。 今日のまとめです。ロシアとしてはドネツク・ルガンスクの独立を承認して条約を結んで東部だけでなくウクライナ全体に最初は侵攻したのですが、キエフへの侵攻が困難という状況になり、結局東部や南部で戦うということになってきています。ロシアが情報統制を行なっているので、ロシア国内のプーチン支持率はそれほど下がっておらず、戦闘はさらに長引くことになりそうです。
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今日はロシアのウクライナ侵攻の話です。 2月の半ばくらいに19万人くらいのロシア軍がウクライナを囲んでいるということで心配していました。2月21日になって、以前からウクライナからの独立を宣言していたドネツク人民共和国やルガンスク人民共和国についてロシアが突然独立を承認して友好相互支援条約を結び、2月24日になって東部ウクライナ、ベラルーシとクリミア半島の3方向から空爆をしてきて侵攻してきました。3月の初めくらいにはウクライナの周りにいたロシア軍が100%ウクライナに侵入しました。 すぐ終わるかと思ったら結構長期化していますが、1日あたりロシアにどれくらいのコストがかかるか知っていますか。1日200~300億ドルと言われています。200億〜300億ドルというと2~3兆円くらいです。だから長期化はロシアもしたくないに決まっています。最初は、専門家はドネツク・ルガンスクだけ侵攻するのが自然だと思っていました。しかしウクライナ全体で首都のキエフまで攻めるという事態になりました。ところがウクライナが抵抗するので無理だということになり、今キエフから撤退してクリミアやドネツク・ルガンスクを含むドンバスにロシアが戦力を移しました。非常に長期化してきています。 これに対して欧米としては勿論抗議します。第二次大戦後、領土を軍事力で無理やり奪うというようなことはあまりなかったのです。アメリカもEUもロシアと核戦争はやりたくないのですが、ウクライナを放置することは出来きません。だからロシアには侵攻の責任を問うべく制裁を行いました。エネルギーではどういう制裁をしたか知っていますか。アメリカはLNGや原油の輸入を禁止しましたが、EUや日本が禁止したのは石炭だけです。EUはLNGの4割程度はロシア頼りで、日本だって電力業界やガス業界はサハリン2といって三井物産や三菱商事経由でサハリンからロシアのガスを買っているので、これがないと困ってしまいます。そういう意味では原油やLNGを止めたのはアメリカだけで、EUと日本はまだ買っています。 では武器はどうしているか知っていますか。日本はウクライナに防弾チョッキをということだったので武器を送っているわけではありませんが、EUやアメリカからは武器も供給しています。最初は色々武器を供給したら戦争とみなすとロシアが言うのでためらっていましたが、あまりに酷いので防衛的な武器だけ供給を始めました。ロシアの侵攻を防衛するというものでしたが、次第に対露意識が強まってきて、アメリカが今何を提供しているかというと、自爆無人機スイッチブレードという無人機が飛んでいって飛行機にあたると爆発するというものです。また、チェコが戦車を供給したり、スロバキアが対空ミサイルのS300をウクライナに提供したりしました。これはアメリカがスロバキアに、もしそれを提供してくれたらミサイル防衛システムのパトリオットをスロバキアに提供する、という形で段々と防衛的なものから攻撃的なものに広がってきています。 停戦交渉を今まで何度も行いましたが、中々合意できません。何が合意できて、何が合意できないということになっているか知っていますか。全部を見渡して合意するということになるので、何かが合意できたということにはなっていませんが、合意出来そうだとお互いに思っているものはあります。例えばウクライナを中立化させるためにウクライナはNATOに加盟しないという約束をするということです。これは最初から合意できるということをウクライナは言っており、合意出来そうな見通しがあります。しかし領土問題になると簡単にはいかないでしょう。ドネツク・ルガンスクは2014年にクリミア半島をロシアが併合してからずっと揉めており、今回の侵攻前はドネツク州やルガンスク州の1/3程度のドネツク人民共和国やルガンスク人民共和国は親ロ派が主導権をとっていました。ところが今回の侵攻によってルガンスク州の9割、ドネツク州の半分程度はロシアの占領地域になっています。それで停戦する時にウクライナとしては侵攻前に戻せと主張します。ところがロシアが今とったところに国境を定めようと主張するならば、これからの戦いでお互いの支配地域が変わるということで、お互いに必死で戦っています。 最初ロシアのルーブルが売られて4割くらい価値が下がりました。ルーブルがものすごく下がると、ロシアが海外から輸入するものの価格が上がってインフレになります。ロシア国民の怒りを買い、戦争はすぐ止まるのではないかという楽観的な見通しも一時ありました。ところが気がつくとルーブルはもうほぼ元に戻ってしまいました。なぜかというと、ロシアの企業のエネルギー輸出は、アメリカの銀行のドル取引がアメリカの制裁で出来なくなってしまったものの、中国の銀行等の規制されていないところに決済口座を移してしまえば輸出取引は継続出来ますし、それで手に入れたドルを売ってルーブルを買うことでまたルーブルが戻ってきたのです。また、ルーブルを皆が買うようにルーブル金利を引き上げたということもあり、結局ルーブルは元に戻ってしまい、とてつもないインフレは起こっていないということになります。 今日のまとめです。ロシアとしてはドネツク・ルガンスクの独立を承認して条約を結んで東部だけでなくウクライナ全体に最初は侵攻したのですが、キエフへの侵攻が困難という状況になり、結局東部や南部で戦うということになってきています。ロシアが情報統制を行なっているので、ロシア国内のプーチン支持率はそれほど下がっておらず、戦闘はさらに長引くことになりそうです。
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