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貨客混載輸送②

 
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昨日は、旅客機で旅客だけでなく貨物を運ぶこと、あるいは新幹線などの鉄道を使って貨物を運ぶといった貨客混載輸送のお話をしました。旅客輸送か貨物輸送のどちらかではなく、貨客混載輸送は非常に効率的なサービスであり、高い頻度で運航される交通機関の有効利用は、とても良いアイデアだと思います。今日は、飛行機と鉄道に加えて、バスの貨客混載のお話をしたいと思います。貨物を置くスペースがどこにあるのかを考えても、バスでも貨物を運ぶということはちょっと想像できないかもしれません。 これにはちょっとした昔の思い出であり、その時にも思ったことなのです。大学2年の冬に、2ヶ月半ほど、ドイツ南部のアルプスの麓にある村に、滞在したことがあります。この村の主な交通機関は、ポストブス=POSTBUSと呼ばれるお客さんも利用できる郵便車でした。実はこのポストブス、ポストバスと言われるサービスは、ドイツの南部だけでなく、オーストリア、スイスの一部でも見られるようです。バス以前のかつて馬車の時代でも、同じように郵便と人を運ぶサービスとして存在していたようです。 郵便も運ぶし、お客さんも乗れるという面白いサービスです。もちろん郵便の集配車として、ポストごとに郵便を集めて回るのではなく、拠点間を輸送するだけです。しかし、あまり交通機関も利用者も多くない地域では便利な交通機関だと思いますが、なぜ日本でも採用しないのかなと考えていました。もちろん郵便とバスの組み合わせという発想は、なかなかユニークだと思います。 交通機関があまりない過疎の地域であれば、両方兼用できるというのは、良いかもしれません。宮崎県の庄内地区や西米良村(にしめらそん)で、ヤマト運輸と宮崎交通が連携して、路線バスに宅配便を載せる貨客混載が始まったのは2015年で、その後村営のコミュニティバスの貨客混載を活用した宅配システムの構築にも繋がったようです。人口減少の過疎の地域であれば、まさに宅配便のような貨物と旅客の輸送を同時に行うのは、とても効率的だと思います。 バスに貨物を積むことは、柔軟な発想です。なんとなくバスに、貨物を積んではいけないと思い込むかもしれません。しかし、貨客混載輸送というのは、既成概念に縛られていると、なかなか出てこない発想です。昨年物流の研究会にゲストとしておいで頂いた方が、展開しているのは「産地直送あいのり便」というサービスですが、長距離バスの手荷物を載せるスペースに、道の駅などで販売されている野菜や果物などの生鮮品を入れて、大都市に輸送されています。 長距離バスの普段使われていないスペースの活用はまさに貨客混載輸送の例ですが、この発想はバス会社にはなかったようです。たまたまマーケティング会社を経営する方が、バスタと呼ばれている新宿のバスターミナルの隣に本社を移転した際に、毎日毎日地方から戻ってくる長距離バスの貨物室に、何も入っていないことを見て、着想されたようです。 それからが、マーケティング会社の発想で、UBER EATSのような標準化された保冷バッグを作って、道の駅で販売されているような鮮度の高い商品を、通常よりも一日早く市場に運べるシステムを作って、バス会社に売り込まれたようです。昨年10月にお目にかかった時点で、始めてからわずか2年で、新宿のバスターミナルなどを中心に、バス会社10社と25路線展開されていました。まさにそれはバス会社も、産地のお客さんも求められていたのでしょう。 実はこのサービスは、西鉄と連携して昨年末から、九州でも始まっています。長崎からはいちごを「九州号」で、熊本からはシュークリームを「ひのくに号」、大分からは野菜や加工品などを「ゆふいん号」で、福岡に運ばれているようです。その方にお会いした時に、九州でも博多と天神のバスターミナルを起点に、九州中に長距離バスのネットワークがあるので、ぜひ西鉄にプレゼンテーションされたらとお話ししたとのですが、その時点では既にプロジェクトは進行中だったようです。 今日のまとめです。昨日の飛行機と鉄道に続いて、今日はバスの利用による貨客混載輸送についてご紹介しました。過疎地域のコミュニティの中のサービスと長距離バスを使った生鮮品輸送です。著名なマーケティング学者のセオドア・レビット(Theodore Levitt)は、今から60年も前の1960年に発表した論文「Marketing Myopia(マーケティングの近視眼)」で、非常に興味深い指摘をされています。アメリカの鉄道会社は、自社の事業について、列車を運行する鉄道事業と位置付けて、輸送手段と考えなかったために、衰退したと言われています。旅客便に貨物を載せること、貨物便に旅客を乗せること。柔軟な発想で、貨客混載輸送を考えると、いろいろな可能性が出てくるのかもしれません。
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