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「シネマプレビュー」では、産経新聞文化部の映画担当記者が試写を見た感想を率直にレビューします。メジャーな作品から、上映館数の少ない玄人好みの作品まで、幅広くセレクト。単館上映の作品は観るのをためらいがちですが、記者による踏み込んだ感想で「観に行きたくなる」こと必至。新聞社としての信頼と自信を持って魅力をお伝えします。 ■番組のフォロー、評価をお願いします! ※下記文中のリンクが機能しない場合は、各エピソードの概要欄をご利用ください。同文・同リンクを掲載しています。 ■産経Podcast おすすめの番組 ①『戦後史開封:ゴジラ編』1954年に劇場公開された初代「ゴジラ」。映画のアイデアは、日本を騒然とさせたビキニ環礁の水爆実験から生まれた‥。ゴジラ誕生の舞台裏をラジオドラマ風にお届けするドキュメンタリー番組。 ・Spotifyで聴く(リンク) ・ApplePodcastで聴く(リンク) ・Amazon Musicで聴く(リンク) ②『ラーメン官僚と山口えりこの〝ずるっとラーメントーク〟』これまでに実食したラーメンは18,000杯以上の、現職の国家公務員で〝ラーメン官僚〟こと「かず ...
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■サムネ画像は:映画「青春ジャック 止められるか、俺たちを2」©若松プロダクション ■産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「FLY!/フライ!」 米国のアニメーション制作会社「イルミネーション・エンターテインメント」といえば、「ミニオンズ」「怪盗グルー」などのオリジナル作品や「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」で大ヒットを飛ばしてきた。  同社の最新作は、渡り鳥なのに一度も〝渡り〟をしたことがないカモ一家が、大都会ニューヨーク、そしてカリブ海のジャマイカを目指す冒険譚だ‥ ■「デューン 砂の惑星PART2」 帝国、血族、特殊な力、宇宙戦争…。「スター・ウォーズ」シリーズの原点ともいえそうな米SF小説シリーズを、「ブレードランナー2049」などのドゥニ・ヴィル…
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■サムネ画像は:映画「PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~」©2023映画「PLAY! ~勝つとか負けるとかは、どーでもよくて~」製作委員会 ■産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「映画 マイホームヒーロー」 連続ドラマ化された人気コミック「マイホームヒーロー」のその後を描いた〝完結編〟だ。鳥栖哲雄(佐々木蔵之介)が娘の零花(齋藤飛鳥)の彼氏を殺し、罪を隠すため死体を山中に埋めてから7年。土砂崩れで死体が発見され、父親の罪を知らずに刑事になった零花が事件の真相を追い始める。殺人犯の父親と刑事となった娘の〝対決〟の行方は… ■「ゴールド・ボーイ」 会社を乗っ取るため人を殺した昇(岡田将生)の犯行を、朝陽(羽村仁成)ら3人の子供たちが目撃。家庭環境に恵…
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■サムネ画像は:映画「ポーカー・フェイス/裏切りのカード」© 2022 Poker Face Film Holdings Pty Ltd ■産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「ポーカー・フェイス/裏切りのカード」 オンライン・ポーカーゲームの開発で莫大な富を得た億万長者のジェイク(ラッセル・クロウ)。彼は、長らく疎遠だった幼なじみたちを自身の大邸宅に招待し、大金を賭けたポーカーゲームをしようと提案する。しかし、そこには、ある復讐のための手の込んだ仕掛けが隠されていた... ■「映画 ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)」 ドラえもんとのび太たちは、音楽がエネルギーになる惑星の少女と出会い、楽器演奏によって力を貸すことに。一方、音楽を消してしまう不気味な…
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■サムネ画像は:映画「マダム・ウェブ」©&™2024MARVEL ■産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「落下の解剖学」 人里離れた雪山の山荘で、男が転落死。当初、事故と思われたが不審な点も多く、ベストセラー作家で妻のサンドラ(ザンドラ・ヒュラー)に夫殺しの容疑がかけられる。裁判を通して、仲むつまじいとされた夫婦の間の隠された秘密や噓が暴露されていく。  ヒューマンサスペンス。事故か、自殺か、殺人か。現場に居合わせたのは、視覚障害者の11歳の息子だけ。いつの間にか観客も傍聴者の一人になって裁判の行方を追うとともに、サンドラの言動に翻弄されることになるだろう。 ■「マダム・ウェブ」 マダム・ウェブはスパイダーマンの傍流キャラの一人。予知能力を持つこの女性を主人公に、…
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■サムネ画像は:映画「ネクスト・ゴール・ウィンズ」©2023 20th Century Studios. All Rights Reserved. ■産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「瞳をとじて」 「ミツバチのささやき」のビクトル・エリセ監督による31年ぶりの新作長編。テーマは「記憶」だ。映画監督のミゲル(マノロ・ソロ)は、親友の主演俳優、フリオ(ホセ・コロナド)の失踪で映画製作が頓挫する。22年がたち、映画界から離れたミゲルは、フリオ失踪の謎を追うテレビ番組に出演。すると、「フリオに似た男がいる」との情報が寄せられ… ■「ボーはおそれている」 「ヘレディタリー/継承」「ミッドサマー」と独創的なホラー作品で注目されるアリ・アスター監督の新作。心配性の主人公のシ…
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■サムネ画像は:映画「身代わり忠臣蔵」ⓒ2024「身代わり忠臣蔵」製作委員会 ■産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「カラーパープル」 巨匠、スティーブン・スピルバーグ監督の〝無冠の名作〟が、ミュージカル映画としてリメークされた。娯楽超大作の大ヒットを連発し、時代の人気者となったスピルバーグ監督が、ピュリツァー賞小説を深刻な作風で映画化したのが「カラーパープル」(1985年)だった。アカデミー賞では10部門にノミネートされながら、一つもとれなかった。売れっ子監督への嫉妬や批判が背景にあったなどともいわれたが、この物語は、いまこそ見るにふさわしいだろう‥ ■「身代わり忠臣蔵」 ムロツヨシ主演の忠臣蔵だ。江戸城松の廊下の刃傷沙汰。浅野内匠頭に背後から斬られた吉良上野介…
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■サムネ画像は:映画「レディ加賀」©映画「レディ加賀」製作委員会 ■産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「熱のあとに」 感情に駆られた人物を描く作品は数多いが、本作は激情がさめた後の行動を見つめ、人間性を描き出す。令和元年のホスト殺人未遂事件をヒントに、新鋭・山本英監督が映画化した。沙苗(橋本愛)は、「本当の愛」に異常な執着を持ち、6年前に恋人のホストを殺しかけた。刑期を終えた彼女は、見合いで出会った健太(仲野太賀)と結婚。過去の記憶を胸に、地方都市で静かに暮らしている。だが、突如現れた隣人、足立(木竜麻生)が、沙苗を過去に引き戻す‥ ■「ジャンヌ・デュ・バリー 国王最期の愛人」 18世紀の仏ベルサイユ宮殿を舞台に、59年間、国王に在位したルイ15世の最後の公妾(…
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■サムネ画像は:映画「劇場版 君と世界が終わる日に FINAL」ⓒ2024「君と世界が終わる日に」製作委員会 ■産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「哀れなるものたち」  自死した不幸な若き女性ベラ(エマ・ストーン)が天才外科医、バクスター博士(ウィレム・デフォー)により奇跡的によみがえる。ベラは未知なる世界を自分の目で見たいという強い欲望に駆られ、放蕩者の弁護士、ダンカン(マーク・ラファロ)と駆け落ちをする。大陸を横断しながら、その時代の偏見などはものともせずに、女性として、人間として成長していく。  体は成熟した女性だが、固定観念も常識も持たない赤ん坊のように真っさらな精神状態で生まれ直したら、果たして人間はどんな行動に出るのだろうか‥ ■「サイレントラブ」 …
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■サムネ画像は:映画「ゴールデンカムイ」ⓒ野田サトル/集英社ⓒ2024映画「ゴールデンカムイ」製作委員会 ■産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「ゴールデンカムイ」 北海道の大自然を舞台に、アイヌの多大な埋蔵金をめぐり、男たちが争奪戦を繰り広げるアクション巨編。単行本の発行部数が累計2700万部を突破している人気漫画の実写映画化だ。主演は山﨑賢人。「キングダム」シリーズをはじめ、漫画原作の大作の主演といえばこの人だ。実際、山崎は、荒唐無稽な虚構の中に立ったときにこそ、説得力のある存在としてたたずんでみせる。独特の風格がある。今回もそうだ。 ■「サン・セバスチャンへ、ようこそ」 肥大した自尊心と劣等感の間で揺れる主人公を描く恋愛コメディー。ウディ・アレン監督が、得意…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「アクアマン/失われた王国」 すべての海の生物を操る能力を持つ海の王、アクアマンことアーサー・カリー(ジェイソン・モモア)の活躍を描くスーパーヒーローシリーズの2作目。「スーパーマン」などを擁する米DCコミックスが原作。前作で九死に一生を得た海賊による、アクアマンに対する報復劇が物語の骨格。そこに謎の「失われた王国」の怨念が絡む。前作で対立した異父弟、オーム(パトリック・ウィルソン)との関係も描く。 ■「カラオケ行こ!」 「1秒先の彼」で宮藤官九郎と組んだ山下敦弘監督が、こんどはドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」などの脚本家、野木亜紀子と同名漫画を実写映画化した。暴力団幹部の成田狂児(綾野剛)が組のカラオケ大会で最下位になることを…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「燈火は消えず」 香港といえば、夜空に輝く派手なネオンサインの看板が目に浮かぶ。「100万ドルの夜景」と呼ばれ親しまれてきたが、今や昔日の風景のようだ。2010年の建築法等改正以来、多くのネオンサインが撤去され、20年までに9割もが姿を消したという。  本作は、そんなガラス管ネオンにこだわる昔かたぎのネオン職人、ビル(サイモン・ヤム)とその妻、メイヒョン(シルヴィア・チャン)の夫婦の物語だ… ■「笑いのカイブツ」 人は才能だけでは幸せになれない。注目を浴びながらも自滅し、再起する男を描いたツチヤタカユキの同名私小説を、滝本憲吾監督が映画化した。大阪。人間関係が苦手で、お笑いのネタばかりを考えているツチヤ(岡山天音)は、ついに劇場…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「宝くじの不時着 1等当選くじが飛んでいきました」 国境で対峙する韓国・北朝鮮兵士の友情物語…というと、ありがちな筋書きを思い浮かべる人もいるだろう。だが、この作品は、欲に駆られた双方が仕方なく共同作戦を行う、ちょっと変わったコメディーだ。 ■「ブルーバック あの海を見ていた」 西オーストラリアの海辺の町を舞台に、若き海洋生物学者のアビーと環境活動家の母親、ドラの絆を描く作品。劇中、重要なキャラクターとして登場する巨大な青い魚はウエスタン・ブルーグローパーというベラ科の一種。好奇心旺盛で人懐っこく、アビーはブルーバックと名付け、かわいがる。 ■「サンクスギビング」 ハロウィンやクリスマスを舞台にしたホラー作品は数多いが、感謝祭(…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「ファースト・カウ」©2019 A24 DISTRIBUTION,LLC.ALL RIGHTS RESERVED. ■「PERFECT DAYS」 本当に大切なものとは何だろう。ヴィム・ヴェンダース監督の新作は、劇的な展開も熱い演説もない静かな作品だが、観客に強い問いかけを放ってくる。主人公の平山(役所広司)は、公衆トイレの清掃を仕事にしている。古アパートで早朝に目を覚まし、トイレを丹念に清掃して回る。古いカセットテープの音楽と小説、仕事終わりの銭湯、地下の居酒屋での一杯…。機械仕掛けのような毎日を繰り返している。 ■「ハンガー・ゲーム0」 独裁国家パネムの首都キャピトルの市民(特権階級)は、反乱の抑止を目的に…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「枯れ葉」 現代の片隅で、孤独を抱えながら寄り添おうとする男女を描いたラブストーリーの佳作。今年のカンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した。ヘルシンキ。アルコール依存症で仕事が長続きしないホラッパと、賞味期限切れの商品を持ち帰っただけで解雇されたアンサが出会う。2人は引かれ合うが、互いの名前すら知らなかった。 不遇な労働者たちを見つめる作品で知られるアキ・カウリスマキ監督が、引退宣言を撤回して発表した。 ■「ポトフ 美食家と料理人」 トラン・アン・ユン監督が、19世紀の仏を舞台に、極上の料理を生み出すことに懸ける男女の絆を描いた。今年のカンヌ国際映画祭で監督賞を受賞。美食家のドダンは、自分のアイデアを完璧に再現する料理人、ウージェニ…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「VORTEX ヴォルテックス」© 2021 RECTANGLE PRODUCTIONS – GOODFELLAS – LES CINEMAS DE LA ZONE - KNM – ARTEMIS PRODUCTIONS – SRAB FILMS – LES FILMS VELVET – KALLOUCHE CINEMA ■「ウォンカとチョコレート工場のはじまり」 「チャーリーとチョコレート工場」(ティム・バートン監督、2005年)の前日譚。ジョニー・デップが演じていたウィリー・ウォンカが、チョコレート工場を作るまでを描く。「ハリー・ポッター」シリーズのプロデューサーと「パディントン」シリーズのポール・キング監…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「ナポレオン」 ■「ナポレオン」 英雄と呼ばれたフランスの軍人・政治家・皇帝、ナポレオン・ボナパルト(1769~1821年)の生涯を史実に基づき、多額の製作費をかけて描き出したスペクタクル超大作。アウステルリッツの戦いやワーテルローの戦いなど戦闘シーンは撮影カメラ11台、総勢8000人を超えるエキストラで再現されており圧巻。目の前で戦いが繰り広げられているような臨場感に包まれる。また、戴冠式の様子は画家、ダヴィッドが描いた有名な絵画そのものを見ているようだ。監督は「グラディエーター」の巨匠リドリー・スコット。 ■「隣人X -疑惑の彼女-」 上野樹里の7年ぶり主演映画は、17年ぶりに組む熊澤尚人監督と脚本開発でも…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「翔んで埼玉 ~琵琶湖より愛をこめて~」©2023 映画「翔んで埼玉」製作委員会 ■「ほかげ」 今年は戦後78年だが、ここへきてなぜか先の大戦や終戦直後を描いた新作映画を立て続けに見る機会を得ている。これは「野火」「斬」で戦争と人間、生と死というテーマに挑んだ塚本晋也監督の新作で、終戦直後を舞台に先の大戦が人々の心に残した深い傷痕を描いている。第80回ベネチア国際映画祭でNETPAC賞(最優秀アジア映画賞)を受賞した。戦争にすべてを奪われ、体を売りながら死んだように生きている女を趣里が熱演。 ■「首」 北野武監督が、本能寺の変をヤクザ映画的解釈で描いた異色作。ビートたけしとして主演も務めている。天下統一を目指す…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「マーベルズ」場面写真©Marvel Studios 2023 Studios 2023 ■「マーベルズ」 米スーパーヒーロー映画「キャプテン・マーベル」の続編で、「アイアンマン」や「アベンジャーズ」など「マーベル・シネマティック・ユニバース」シリーズの33作目。配信ドラマまで入れると全貌を把握できるのは相当なマニアだけといっていい奥深いシリーズだが、この新作は予備知識なしで映画館に出かけても十分に楽しめるはずだ。なんといってもテンポがいい‥ ■「モナ・リザ アンド ザ ブラッドムーン」 アナ・リリ・アミリプール監督による現代のおとぎ話。社会の制約の外にこそ真の人間性はある、と訴えている。 主人公は、米・ニュー…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「リアリティ」© 2022 Mickey and Mina LLC. All Rights Reserved. ■「正欲」 直木賞作家、朝井リョウが現代社会に問題を提起する同名小説を、「前科者」や「あゝ荒野」などの岸善幸監督が映像化した。5人の人物が登場するが、中心をなすのは新垣結衣が演じる桐生夏月と磯村勇斗による佐々木佳道だ。2人は久々に再会した中学時代の同級生だが、共通点はそれだけではなかった‥ ■「法廷遊戯」 同名のミステリー小説の映画化。法曹の道を目指す久我清義(永瀬廉)と織本美鈴(杉咲花)、既に司法試験に合格した結城馨(北村匠海)。久我と織本の〝過去〟を告発する差出人不明の告発状をきっかけに、不可解な…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は: ■「ゴジラ-1.0」 世界に誇る怪獣映画「ゴジラ」の7年ぶり新作。昭和29年の初作から通算30作目で、来年の70周年を記念した作品でもある。NHK連続テレビ小説「らんまん」で夫婦を演じ感動を呼んだ神木隆之介と浜辺美波が、朝ドラ前にこちらで共演していたのも話題で、安藤サクラ、山田裕貴、佐々木蔵之介ら共演陣も豪華だ。監督は「ALWAYS 3丁目の夕日」などの山崎貴。 ■「理想郷」 前作「おもかげ」で鮮烈な印象を残したロドリゴ・ソロゴイェン監督による、実話を基にした悲劇。東京国際映画祭で東京グランプリなどを獲得した。フランス人夫婦が、田園生活にあこがれてスペインの静かな山村に移住。しかし、夫が風力発電所の誘致に反対した…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「SISU/不死身の男」© 2022 FREEZING POINT OY AND IMMORTAL SISU UK LTD. ALL RIGHTS RESERVED.  ■「こいびとのみつけかた」 身の回りの出来事を描くだけだから地味で、しかも、いささか奇妙な物語なのだが、演出、脚本、演技などの歯車がうまくかみ合い、とても新鮮な佳作となった。植木職のトワとコンビニで働く園子。世間から見れば風変わりな2人は、出会ってすぐに意気投合するが… ■「唄う六人の女」 これも独特の奇妙な作品だ。物語は比較的シンプルで、昭和の幻想SFや伝奇SFの雰囲気がある。父が残した山を売るために生家に戻った主人公が、開発業者の下請けの男…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「私はモーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?」ⓒ 2022 le Bureau Films Heimatfilm GmbH + CO KG France 2 Cinéma ■「ザ・クリエイター/創造者」 英出身で「GODZILLA ゴジラ」などを撮ったギャレス・エドワーズ監督が脚本も手掛けた。雰囲気があって、テンポもよい。そのうえ、分かりやすくて、久しぶりに痛快なSF活劇を見た思いだ。人類とAIの戦争が激化する近未来。特殊部隊出身のジョシュアが、ある事情からAIの少女、アルフィーを守って、人類側から追われる身となる‥ ■「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」 「タクシードライバー」などの巨匠、マーティン・スコ…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「キリエのうた」ⓒ2023Kyrie Film Band ■「キリエのうた」 「スワロウテイル」「リリイ・シュシュのすべて」に次ぐ岩井俊二監督の音楽映画。3時間近い長尺だが、この密度の高さはさすがで、圧倒されるばかり。歌手のアイナ・ジ・エンドが主人公の路上ミュージシャン、キリエを演じて、強い存在感を放つ。キリエは、歌うとき以外はうまく声が出ない。なぜか? 独特で圧巻の歌声が、キリエという人物に深い陰影を与え、希望の火をともす。 ■「ゆとりですがなにか インターナショナル」 ドラマの映画化。宮藤官九郎が脚本を書き、岡田将生、松坂桃李、柳楽優弥の3人を中心に安藤サクラや仲野太賀ら芸達者が顔をそろえ、放送から7年たっ…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「アンダーカレント」ⓒ豊田徹也/講談社ⓒ2023「アンダーカレント」製作委員会  ■「アナログ」 ビートたけしが書いた恋愛小説の映画化。建築デザイナーの水島悟は、自身が設計を手掛けた喫茶店で、美春みゆきと名乗る女性と出会う。いまどき携帯電話を持たないみゆきだが、木曜日ごとに喫茶店で落ち合いながら2人は交流を深め、悟は求婚を決心する。だが、みゆきは喫茶店に現れなくなる。 ■「アンダーカレント」 豊田徹也の同名漫画を、「愛がなんだ」などの今泉力哉監督が映画化。主人公は銭湯を営む関口かなえ。夫が突然失踪し、堀と名乗る謎の男が現れて住み込みで働くことになる。やがて、かなえが雇った探偵が夫の意外な過去を探り出す。かなえた…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は:映画「シアター・キャンプ」©2023 20th Century Studios All Rights Reserved. ■「ハント」 1980年代、韓国を舞台にしたアクションスリラー映画。諜報機関、国家安全企画部(旧KCIA)の海外次長パクと国内次長キムは組織内の北朝鮮スパイを探し出す任務を任され、捜査を始めるが、その過程で大統領暗殺計画を知ることになり、巨大な陰謀に巻き込まれていく。 ■「シアター・キャンプ」 シアター・キャンプとは米国の子供たちが夏休みなどを利用して、合宿スタイルで演劇などを学ぶ場。そのキャンプを舞台にドキュメンタリータッチで描いたコメディードラマだ。 人気演劇スクールのシアター・キャンプの開…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■サムネ画像は映画「コンフィデンシャル:国際共助捜査」©2022 CJ ENM CO., LTD., JK FILM ALL RIGHTS RESERVED ■「ロスト・キング 500年越しの運命」 シェークスピアの作品によって、せむし姿で冷酷非情な極悪人というイメージが後世に伝えられることになった英国ヨーク朝の最後の王、リチャード3世(1452~1485年)。その遺骨は500年以上にわたって行方不明だったが、2012年、英国のとある駐車場から発掘された。 ■「コンフィデンシャル:国際共助捜査」 北朝鮮のエリート特殊捜査員が、北から逃亡した国際犯罪組織のリーダーと、消えた10億ドルを追うため韓国に降り立つ。北から国際共助捜査の要請…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「熊は、いない」 昨年のベネチア国際映画祭の審査員特別賞受賞作。監督・脚本・製作・主演を務めたのは、イラン出身のジャファル・パナヒ。本作では、国境付近にあるイランの小さな村からリモートで助監督に指示を出しながら、映画を撮影する監督役として登場する。  偽造パスポートを使い、国外へ逃亡しようとしている男女の姿をドキュメンタリードラマとして撮影しているという設定だ。滞在先の村では、古い慣習により愛し合うことが許されない恋人たちのトラブルに巻き込まれることに…。 ■「ミステリと言う勿れ」 フジテレビの人気ドラマを、ドラマと同じ松山博昭監督が映画化。菅田将暉が演じる主人公、久能整(くのう・ととのう)の鋭敏な言葉が人々の苦悩する気持ちを整…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「6月0日 アイヒマンが処刑された日」 ユダヤ人大虐殺に加担したナチスの親衛隊中佐、アドルフ・アイヒマン(1906年~62年)。第二次大戦後、アルゼンチンに潜伏していたところをイスラエル秘密諜報機関(モサド)によって、イスラエルに極秘連行される。61年12月に死刑判決が下され、翌年5月31日から6月1日の真夜中(イスラエル国家が死刑を行使する唯一の時間)の〝6月0日〟に絞首刑に処せられた。 ■「禁じられた遊び」 映像ディレクターの倉沢比呂子(橋本環奈)はかつての同僚、伊原直人(重岡大毅・ジャニーズWEST)の家で、庭の盛り土に向かい謎の呪文を唱え続ける直人の息子を目撃する。やがて彼女の身に異常な現象が起こり始める。死者をよみがえ…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ■「私たちの声」  世界の映画界で活躍する女性監督と女優が集結。主人公の女性らが紡ぐ7つのショートストーリーで構成される。メディア・コンテンツや映画の製作を通して、女性たちを後押しすることを目的に設立された非営利映画製作会社「We Do It Together」が企画した。ドラッグ依存などから更生した米国人女性を描いた「ペプシとキム」(タラジ・P・ヘンソン監督、ジェニファー・ハドソン出演)といった実話に基づくエピソードや、物語仕立てのフィクションを通して、さまざまな立場の女性たちが困難を乗り越えたり、人間として成長したりする姿を描き出している。 ■「こんにちは、母さん」  会社では人事部長として神経をすり減らし、家庭では妻や娘との…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ①「エリザベート 1878」 ハプスブルク帝国末期の19世紀末、シシィの愛称で親しまれ、ヨーロッパ宮廷一の美貌とうたわれたオーストリア皇妃エリザベート。食事制限や激しい運動で、172cmの身長に対し体重45~50kg、ウエスト50cmほどの体形を維持していたという。また、自ら「髪の奴隷」と表現していた自慢の長い髪は、結髪専門の女官が毎日3時間かけて手入れをしていたとされる。/ ②「春に散る」 作家、沢木耕太郎の同名小説を瀬々敬久監督が映画化。元ボクサーの広岡が一度はボクシングを捨てた若者、黒木をチャンピオンにしようと情熱を傾ける。2人の生き方の違いを通じ、今日燃え尽きるべきか、明日を待つべきかなど、生きることについて考えさせる。瀬…
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産経新聞の映画担当記者が試写会で見た4作品をレビューします。 ①「ふたりのマエストロ」父も息子も、パリの華やかなクラシック界で活躍する指揮者の親子。父フランソワは40年以上のキャリアを誇る大ベテラン。息子ドニも才能を発揮し、著名な音楽賞を受賞。しかしライバル同士でもある父子は、互いを素直に認められない。そんなある日、フランソワは生涯の夢でもあった世界三大劇場「ミラノ・スカラ座」音楽監督就任の依頼の電話を受ける。しかし、翌日、ドニにスカラ座の総裁から呼び出しがあり、父ではなくドニへの依頼の誤りだったことを告げられる。ドニは父に真実を伝えなければいけないが…。/ ②「SAND LAND」「ドラゴンボール」などの人気漫画家、鳥山明の年前の漫画をアニメ化。物語の骨格はしっかりとし、キャラクターも魅…
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■「バービー」 映画の米公式アカウントがSNSで原爆投下を想起させる画像に好意的な反応を示し、公開前の日本で残念な形で注目されたが、作品自体は質の高い出来栄えだといっていいだろう。世界的に著名な人形玩具のバービーを主人公に、人形たちが暮らす世界と人間界がつながってしまったことから起こる騒動を描く‥ ■「アウシュヴィッツの生還者」 第二次大戦時にナチス・ドイツが建設したアウシュヴィッツ強制収容所から生還した男性の息子が、父の半生について書き上げた実話を映画化した。1949年、収容所から生還したハリー(ベン・フォスター)は米国に渡りボクサーとして活躍。生き別れになった恋人を探すためマスコミの取材を受け、ナチスが余興で催した賭けボクシングで同胞のユダヤ人と戦い、勝ち続けたから生き残れたことを明かす…
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■「しん次元!クレヨンしんちゃん THE MOVIE 超能力大決戦」 おなじみの「クレヨンしんちゃん」の劇場版もこれが通算31作目。初めて3DCGで作ったのが話題だ。6月公開の米アニメーション映画「スパイダーマン アクロス・ザ・スパイダーバース」が、より斬新なアニメ表現に挑戦しており、3Dにもう新味はないのだが、しんちゃんとの相性は意外なほどよかった。丸いシルエットのキャラクターが、美しく精細な背景映像と不思議なほどマッチして、生き生きと活躍する。 ■「マイ・エレメント」 「トイ・ストーリー」などのディズニー&ピクサーの新作アニメーション。元素(エレメント)たちが暮らす街で、火の少女と水の青年が出会う。生まれも育ちも異なる2人。水が蒸発するか、火が消えるか。触れ合うことすらままならない恋の行…
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■「キングダム 運命の炎」 人気漫画の実写化シリーズ第3弾。春秋戦国時代の中国を舞台に、個性あふれる超人的キャラクターが続々と現れ、魅力的な俳優陣がこれを演じる。平成31年4月公開の初作からスケールアップし、今作に至って、このシリーズは〝日本版アベンジャーズ〟とでもいうような存在になったのでは。 ■「シモーヌ フランスに最も愛された政治家」 ユダヤ系フランス人政治家で欧州議会議長を務めたシモーヌ・ベイユ(1927~2017年)の生涯を描いた作品。1974年、パリ。カトリック人口が多数を占め、男性議員ばかりの仏国会で、ベイユは圧倒的な反対意見をはねのけて中絶法の可決を実現。79年には女性として初めて欧州議会議長に選出された。 ■「古の王子と3つの花」 「キリクと魔女」「ディリリとパリの時間旅行…
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■「ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE」  トム・クルーズが、またもや、ものすごいアクション映画を作った。秘密エージェントのイーサン・ハントが活躍するシリーズ通算7作目。もう誰も米ドラマ「スパイ大作戦」の映画化などとはいわない。クルーズの代表作だ。今回ハントは、人類を脅かす新兵器の秘密を追ってアラブ首長国連邦、イタリア、ノルウェーと飛び回るが、作戦遂行か仲間の命を守るかの選択を迫られる‥ ■「君たちはどう生きるか」 宮崎駿監督の10年ぶり新作。宣伝や試写会など事前に情報公開しないまま、今月14日から公開した。その意をくんで内容には触れずに紹介すべきか。いや、悩むまでもない。短い文章で語れる作品ではなかった。宣伝で大量動員をはかるような性格の内容でもない‥ ■「ナチ…
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■「ランガスタラム」 これは驚いた。歌と踊りに恋という、インド映画の定型フォーマットにのっとって展開するが、中盤で違和感を差し込み、最終盤の展開には口あんぐりだ。 主人公のチッティ・バーブは、腕っぷしの強いお人よし。耳が遠いため、他人との意思疎通が上手にできないこともある‥ ■「サントメール ある被告」 実際の裁判記録を、ほとんどそのままセリフに採用。まるで法廷で傍聴しているかのような斬新な手法と演出により、ベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員大賞)と新人監督賞を受賞した。 フランス北部のサントメール。若き女性作家のラマが、ある裁判を傍聴する。被告は生後15カ月の娘に対する殺人罪に問われたセネガル出身の女性、ロランス‥ ■「ヴァチカンのエクソシスト」 ローマ教皇に仕え、生涯で数万回の悪魔祓い…
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■「1秒先の彼」  台湾映画「1秒先の彼女」(チェン・ユーシュン監督、2021年)を、「天然コケッコー」(平成19年)などの山下敦弘監督が、脚本に宮藤官九郎、主演に岡田将生と清原果耶を迎えた豪華布陣でリメークした。  岡田が演じる郵便局員は、何をするにも他人よりワンテンポ早い。イケメンなのに恋愛に縁がなかった。ついにデートにこぎつけたが、目覚めると翌日になっている。デートの当日が消えてしまった。何が起こっているのか? 清原が演じる他人よりワンテンポ遅い大学生が絡み、〝失われた1日〟の謎が明らかになっていく‥ ■「キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩」  1939年1月、ポーランド・スタニスワヴフ(現ウクライナ・イバノフランコフスク)。同じ屋根の下で暮らすことになったウクライナ、ポーラ…
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■「インディ・ジョーンズと運命のダイヤル」  冒険映画の金字塔シリーズ15年ぶりの新作は、インディ・ジョーンズ最後の冒険を感動的かつ洒脱に描く。このシリーズらしくナチスとの攻防で幕を開ける。連行されるインディ。演じるのは、もちろんハリソン・フォードだ。撮影時79歳。だが、銀幕の中のインディは初作と変わらぬ若々しい顔立ちだ。実は、最新の「ディエージング」技術で40歳以上若返らせる特殊効果を施した‥ ■「マルセル 靴をはいた小さな貝」  体長2.5cmの靴をはいたおしゃべりな貝、マルセルが主人公。祖母のコニーと一軒家で暮らしていたが、ある日、離れ離れになった家族を捜すためユーチューブに動画を投稿したところ、瞬く間に全米の人気者に… ■「山女」  江戸時代中期の大飢饉の頃の東北。ある事情で村を追わ…
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「大名倒産」は神木隆之介が、藩の借金返済のため奔走する青年藩主を軽やかに演じる時代劇コメディーだ。監督は前田哲。これが今年3本目の公開作となる。「監督の役目は自分を消して役者の良さを引き出すこと」と語る前田監督に新作の魅力を聞いた。 【シネマニュース】では、産経新聞から発信される映画に関するニュースを随時、お伝えしていきます。 ■ナビゲーター 德重翠(木村きょうや声優・ナレータープロ養成塾) 番組のフォローと高評価をお願いします! Apple Podcastでは皆様のレビューも募集しています。 産経新聞社のアンケートフォームもご利用いただけます。 → 産経Podcastの番組へのアンケートフォーム ■産経Podcast オススメのエンタメ番組 ・『競うライバル物語 ザ・ドリフターズ VS コ…
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■「世界が引き裂かれる時」 2014年7月、ウクライナ・ドネツク州の上空で、民間人を乗せたマレーシア航空機が誤射により撃墜された。事件の背景となり、現在起きているロシアによるウクライナ侵略にもつながる親露派分離主義者と反露派の対立を描く。  ドネツクの農村に暮らす身重のイルカと夫、トリク。親露派武装勢力による誤爆で家が半壊、夫婦の穏やかな生活は一変し、徐々にエスカレートする親露派と反露派の対立に巻き込まれていく‥ ■「To Leslie」 米国で単館公開され、興行成績わずか350万円の小品だったが、主演のアンドレア・ライズボローの演技がハリウッドの大女優らに相次ぎ絶賛され、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされたという話題作‥ ■「君は放課後インソムニア」 なんともみずみずしい青春映画の登場…
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 ■「青いカフタンの仕立て屋」 モロッコの海沿いの町で、カフタン(伝統衣装)の仕立屋を営む夫婦と若い職人が紡ぐ愛の物語。監督・脚本はモロッコ出身の女優、マリヤム・トゥザニ。昔ながらの手仕事で高級カフタンを制作する職人肌のハリム。そんな夫を支える妻、ミナは末期の乳がんに侵されていた。25年間連れ添った2人に子供はなく、若い男を助手として雇うことに‥  ■「ザ・フラッシュ」  DCコミックス原作のヒーローが集結した映画「ジャスティス・リーグ」(2017年)で正式に初登場した地上最速ヒーロー、フラッシュを主人公に描いた。殺害された母と無実の罪で服役中の父を救おうと、過去を改変した影響で別次元へとはじかれるフラッシュ。その世界ではかつてスーパーマンが倒したはずのゾッド将軍が大軍を率いて襲来し、人類滅…
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 ■「リトル・マーメイド」 アニメ版に忠実に、しかし、場面を上手に取捨選択し、実写版ならではの美しさ、華やかさ、スペクタクル、そして深みを増し、シンプルでハッピーなラブロマンスだったアニメを、対立する民族の融和の物語へ昇華させたのはマーシャル監督、見事だ  ■「テノール! 人生はハーモニー」 世界的なテノール歌手のロベルト・アラーニャが本人役で出演している。オペラ好きにお薦めの作品。監督はクロード・ジディ・Jr.  ■「M3GAN/ミーガン」 ホラー映画を得意とするジェームズ・ワン監督が原案と製作で参加するが、AIの暴走という今日的な題材に着目。新進のジェラルド・ジョンストン監督の映像は抑制を効かせてスタイリッシュで、これはホラーではなくスリラー、あるいはジュブナイル(少年少女向け)SFと呼…
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■「ウーマン・トーキング 私たちの選択」 2010年、自給自足で生活するキリスト教一派の村で起きた連続レイプ事件。これまで村の男たちは女性たちの訴えを「作り話」「悪魔の仕業」と取り合わなかった。  ある日それが実際、村の青年たちによる犯罪だったことが明らかになり、加害者たちが逮捕され、保釈金を払うため他の男たちもみな町へ出かける。男たちが村に戻って来るまでの2日間、女性たちは納屋に集まり、男たちを許すか、村に留まり男たちと闘うか、それとも村を去るかを、女性全員による投票で決めることになる。 ■「苦い涙」  フランスの名匠、フランソワ・オゾンが、1972年に公開された西ドイツの映画「ペトラ・フォン・カントの苦い涙」(ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督)を現代的な視点でアレンジした作品。 …
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 ■「aftersun/アフターサン」  11歳のソフィは、兄と間違えるほどに若く見える31歳の父親カラムと、夏休みを二人きりで過ごした。その20年後、父親と同じ年齢になったソフィの視点から、父親との大切な記憶を再生する物語だ。  普段は別々に暮らす父親と訪れたトルコのリゾート地。カラムは、この旅行のために最新の家庭用ビデオカメラを入手したり、背中に日焼け止めクリームを塗ったりしてくれるやさしい父親だったが…  ■「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」  人気漫画の映画化。主人公の露伴は人の記憶や思いを本の形にして読んだり、指示を記述できたりする特殊な能力を持った漫画家。さまざまな怪異と出合う。  映画は「この世でもっとも黒い絵」をめぐる奇譚で、仏ルーヴル美術館でロケ撮影を敢行した‥  ■「雄獅少年/…
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 ■「私のプリンス・エドワード」  香港の注目の新人監督、ノリス・ウォン(黃綺琳)が、結婚を巡り揺れ動くアラサー女性の姿を描いた長編デビュー作。中国の批評家が選ぶ中華圏映画の年間1位に選出されたほか、日本では香港アカデミー賞とも称される「香港電影金像獎」で、新鋭監督賞と音楽賞の2冠に輝いた。  香港のプリンス・エドワード地区にあるショッピングモールのウエディングショップで働くフォンは、結婚写真専門店のオーナーであるエドワードと同棲中。ある日、エドワードからプロポーズを受けるが、実は10年前に中国大陸の男性と偽装結婚しており...  ■「最後まで行く」  2014年に公開された韓国映画をリメーク。一つの死亡事故を発端に、極限に追い詰められていく刑事の姿を描いたクライムサスペンス。  危篤の母の…
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■「アルマゲドン・タイム ある日々の肖像」  「リトル・オデッサ」「アド・アストラ」のジェームズ・グレイが監督・脚本を手がけ、自身の少年期を投影した自伝的作品。米国に「強いアメリカ・小さな政府」を目指したレーガン政権が誕生した1980年代のニューヨークが舞台だ。  ユダヤ人家庭に生まれ、公立学校に通う12歳の少年ポールは、教育熱心な母エスター、豊かな暮らしをしようと懸命に働く父アーヴィング、そして名門私立校に通う優秀な兄と平穏な日々を送っていた‥ ■「デスパレート・ラン」  先の読めないシーンがノンストップで展開するシチュエーション・スリラー。  最愛の夫に先立たれたエイミー・カーは、高校生の息子と小学生の娘のために、自然あふれる小さな町で働きながら、夫の死から立ち直ろうとしていた。そんなあ…
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 ■「TAR/ター」  主人公のリディア・ターは並外れた才能と、それを上回る努力によって、世界最高峰のオーケストラの一つ、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団における女性初の首席指揮者を任されているという設定だ。マーラーの交響曲第5番の演奏と録音のプレッシャーや新曲の創作に苦しんでいたある日、かつて指導した若手指揮者が自殺したとの連絡が入る。ターはある疑惑をかけられ、追い詰められていく‥  ■「帰れない山」  世界39言語に翻訳され、イタリア最高峰の文学賞に輝いた同名の小説を映画化。北イタリアの山麓を舞台に、自分の居場所を求めてさまよう2人の男の葛藤と友情を描いた。劇中、「世界の中心には最も高い山、須弥山(しゅみせん)があり、その周りは8つの山に囲まれている。8つの山すべてに登った者と須弥山に…
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 ■「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」  赤い帽子に青のオーバーオール、口ひげがトレードマークのマリオが走って、跳んで、スーパーキノコでパワーアップして…  あの世界的人気のアクションゲーム「スーパーマリオ」シリーズの任天堂と、「怪盗グルー」「ミニオンズ」シリーズなどを手掛ける米アニメーション制作会社、イルミネーションが初タッグを組んだ3DCGアニメ映画‥  ■「アダマン号に乗って」  パリの中心地、セーヌ川に浮かぶ無料のデイケアセンターの船「アダマン号」の日々を追ったドキュメンタリー。ここでは精神疾患者を迎え入れ、彼らの支えとなる時間と空間を提供しながら、回復や意欲向上を目指している。  一般的に精神科医療の現場といえば、隔離室や身体的拘束、管理業務に追われ警備員のような介護者とい…
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 ■「午前4時にパリの夜は明ける」  1981年、「変革と希望」を掲げた社会党のミッテラン氏がフランス大統領選で当選し、自由なムードにあふれていたパリが舞台。夫と別れたエリザベート(シャルロット・ゲンズブール)は悲嘆にくれながらも、2人の子供を養うため、深夜放送のラジオ番組の仕事に就くことに...  ■「ヴィレッジ」  美しい自然の裏に潜む現代社会が抱える闇を描いたヒューマンサスペンス。とある集落、霞門村。神秘的な薪能の儀式が行われている近くの山にそびえる巨大なゴミの最終処分場。村の住民、片山優(横浜流星)はこの処分場で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ、職場ではいじめに遭い、希望のない日々を送っていた...  ■「高速道路家族」  高速道路のサービスエリアを転々としながら、テン…
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■「聖地には蜘蛛が巣を張る」  イランの聖地マシュハドで実際に起きた16人の売春婦が殺害された事件を基に製作された。「街を浄化する」という犯行声明の下、売春婦を狙って殺人を繰り返す〝スパイダー・キラー(蜘蛛殺人鬼)〟に街は震撼。女性記者ラヒミ(ザーラ・アミール・エブラヒミ)が事件を追うと… ■「search/#サーチ2」  スクリーンに映るすべての映像はパソコン上の映像である、というユニークな「縛り」を課したサスペンスミステリーの第2弾。  デジタルネイティブの女子高校生が、インターネットやガジェットを駆使して、行方不明になった母親を捜し出そうと奮闘する。  ネット上に、これほど自分たちの日常が記録されているのかと気づかされることが、実はこの映画の最大の恐怖だが、それはともかく、デジタルとい…
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