Artwork

コンテンツは TOKYO FM によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、TOKYO FM またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
Player FM -ポッドキャストアプリ
Player FMアプリでオフラインにしPlayer FMう!

第二百八十七話『言葉を大切にする』-【福井篇】俳優 宇野重吉-

14:08
 
シェア
 

Manage episode 286038538 series 2870054
コンテンツは TOKYO FM によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、TOKYO FM またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
福井県を愛し、「福井はなんでも日本一だ!」と生涯言い続けた、昭和の名優がいます。
宇野重吉(うの・じゅうきち)。
彼は、生まれ育ったふるさとのことがとにかく自慢で、「ふくいでは、雪と佛(ほとけ)とおらがそば」と書にしたためました。
「越前おろし蕎麦」。
大根おろしが入ったつけ汁で、薬味をかけた蕎麦をすするひとときを至福のときと、豪語してはばかりませんでした。
そんな宇野には、幼心に鮮明に刻まれた記憶があります。
旅役者の芝居小屋。
風にはためく色とりどりの無数ののぼりは、少年の心をとらえて離しませんでした。
舞台を真剣に見ている村人たち。
役者がひとこと言うたびに、笑ったり泣いたりしている、まるで魔法にでもかかったように。
異世界への入り口はいつも、言葉でした。
晩年、宇野は、肺ガンに侵されましたが、満身創痍の中、亡くなる数か月前まで舞台に立ち続けました。
舞台袖で酸素吸入を受けても、セリフをしっかりと、言葉をちゃんと届ける演技は、健在でした。
俳優座や文学座と並ぶ、劇団民藝を立ち上げ、俳優が演劇だけで生活ができるようにという経営者の側面を持ち、一方で、演出家としては、全く妥協を許さない鬼になりました。
ただ、ふだんは気さくなひと。
宇野の優しさを物語る、こんなエピソードがあります。
民藝の劇団員だった吉行和子が、民藝を辞め、他の舞台で芝居をやりたいと申し出たときのこと。
総会が開かれ、皆、吉行を怒り、反対したのですが、宇野は、「役者が本当にやりたいことを見つけることは、とても大切なことだから、みんなで送りだしてあげようじゃないか」と、幹部を説得したと言います。
人間味あふれる芝居の神様、宇野重吉が人生でつかんだ明日へのyes!とは?
  continue reading

447 つのエピソード

Artwork
iconシェア
 
Manage episode 286038538 series 2870054
コンテンツは TOKYO FM によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、TOKYO FM またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
福井県を愛し、「福井はなんでも日本一だ!」と生涯言い続けた、昭和の名優がいます。
宇野重吉(うの・じゅうきち)。
彼は、生まれ育ったふるさとのことがとにかく自慢で、「ふくいでは、雪と佛(ほとけ)とおらがそば」と書にしたためました。
「越前おろし蕎麦」。
大根おろしが入ったつけ汁で、薬味をかけた蕎麦をすするひとときを至福のときと、豪語してはばかりませんでした。
そんな宇野には、幼心に鮮明に刻まれた記憶があります。
旅役者の芝居小屋。
風にはためく色とりどりの無数ののぼりは、少年の心をとらえて離しませんでした。
舞台を真剣に見ている村人たち。
役者がひとこと言うたびに、笑ったり泣いたりしている、まるで魔法にでもかかったように。
異世界への入り口はいつも、言葉でした。
晩年、宇野は、肺ガンに侵されましたが、満身創痍の中、亡くなる数か月前まで舞台に立ち続けました。
舞台袖で酸素吸入を受けても、セリフをしっかりと、言葉をちゃんと届ける演技は、健在でした。
俳優座や文学座と並ぶ、劇団民藝を立ち上げ、俳優が演劇だけで生活ができるようにという経営者の側面を持ち、一方で、演出家としては、全く妥協を許さない鬼になりました。
ただ、ふだんは気さくなひと。
宇野の優しさを物語る、こんなエピソードがあります。
民藝の劇団員だった吉行和子が、民藝を辞め、他の舞台で芝居をやりたいと申し出たときのこと。
総会が開かれ、皆、吉行を怒り、反対したのですが、宇野は、「役者が本当にやりたいことを見つけることは、とても大切なことだから、みんなで送りだしてあげようじゃないか」と、幹部を説得したと言います。
人間味あふれる芝居の神様、宇野重吉が人生でつかんだ明日へのyes!とは?
  continue reading

447 つのエピソード

すべてのエピソード

×
 
Loading …

プレーヤーFMへようこそ!

Player FMは今からすぐに楽しめるために高品質のポッドキャストをウェブでスキャンしています。 これは最高のポッドキャストアプリで、Android、iPhone、そしてWebで動作します。 全ての端末で購読を同期するためにサインアップしてください。

 

クイックリファレンスガイド