Artwork

コンテンツは TOKYO FM によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、TOKYO FM またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
Player FM -ポッドキャストアプリ
Player FMアプリでオフラインにしPlayer FMう!

第三百十四話『敗北は成就なり』-【大阪篇】浄瑠璃作家 近松門左衛門-

13:33
 
シェア
 

Manage episode 301516248 series 2870054
コンテンツは TOKYO FM によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、TOKYO FM またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
大阪でその才能を開花させた、江戸時代を代表する浄瑠璃作家がいます。
近松門左衛門(ちかまつ・もんざえもん)。
書いた人形浄瑠璃は100本、歌舞伎は50本。
特に50歳を過ぎてから、大阪を舞台に描いた『曾根崎心中』、『心中天網島』、そして『冥途の飛脚』は、時の流れに風化されることなく、後の世に継承され、今も上演され続けています。
浄瑠璃は、歴史を描く「時代物」と、町人の暮らしや情愛を描く「世話物」に分かれますが、近松は「世話物」を得意とし、この3つの大阪心中物は、先の見えない不安や鬱屈した生活を余儀なくされた庶民から絶大な支持を得ました。
あまりの影響力で、作品を真似て心中するひとが現れたため、上演を中止するほどの人気ぶり。
武士や貴族だけのものだった浄瑠璃を、近松は一般庶民に開放したのです。
彼のお墓は日本各地に点在していますが、大阪では中央区谷町にあります。
寺が移転し、墓だけが都会の中にぽつんと残ったさまが、どこか近松の風情と重なります。
彼は、自分の作品が後に残ることなど考えてもいませんでした。
「残れとは、思うも愚か。埋め火の消えぬ間、あだなる朽木書きして」という辞世の句があります。
「埋め火が消えるか消えないか、そのわずかな時間に、残った炭でいたずら書きをしたまでのことです。
たわいなき作品が、後世に残るのを願うのは、まことに愚かなことです」。
今、目の前のひとを楽しませ、感動してもらえるにはどうしたらいいか、それだけを真摯に考え続けた作家の矜持(きょうじ)にも思えます。
坪内逍遥が「東洋のシェイクスピア」と名付けた江戸時代の天才作家・近松門左衛門が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?
  continue reading

451 つのエピソード

Artwork
iconシェア
 
Manage episode 301516248 series 2870054
コンテンツは TOKYO FM によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、TOKYO FM またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
大阪でその才能を開花させた、江戸時代を代表する浄瑠璃作家がいます。
近松門左衛門(ちかまつ・もんざえもん)。
書いた人形浄瑠璃は100本、歌舞伎は50本。
特に50歳を過ぎてから、大阪を舞台に描いた『曾根崎心中』、『心中天網島』、そして『冥途の飛脚』は、時の流れに風化されることなく、後の世に継承され、今も上演され続けています。
浄瑠璃は、歴史を描く「時代物」と、町人の暮らしや情愛を描く「世話物」に分かれますが、近松は「世話物」を得意とし、この3つの大阪心中物は、先の見えない不安や鬱屈した生活を余儀なくされた庶民から絶大な支持を得ました。
あまりの影響力で、作品を真似て心中するひとが現れたため、上演を中止するほどの人気ぶり。
武士や貴族だけのものだった浄瑠璃を、近松は一般庶民に開放したのです。
彼のお墓は日本各地に点在していますが、大阪では中央区谷町にあります。
寺が移転し、墓だけが都会の中にぽつんと残ったさまが、どこか近松の風情と重なります。
彼は、自分の作品が後に残ることなど考えてもいませんでした。
「残れとは、思うも愚か。埋め火の消えぬ間、あだなる朽木書きして」という辞世の句があります。
「埋め火が消えるか消えないか、そのわずかな時間に、残った炭でいたずら書きをしたまでのことです。
たわいなき作品が、後世に残るのを願うのは、まことに愚かなことです」。
今、目の前のひとを楽しませ、感動してもらえるにはどうしたらいいか、それだけを真摯に考え続けた作家の矜持(きょうじ)にも思えます。
坪内逍遥が「東洋のシェイクスピア」と名付けた江戸時代の天才作家・近松門左衛門が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?
  continue reading

451 つのエピソード

すべてのエピソード

×
 
Loading …

プレーヤーFMへようこそ!

Player FMは今からすぐに楽しめるために高品質のポッドキャストをウェブでスキャンしています。 これは最高のポッドキャストアプリで、Android、iPhone、そしてWebで動作します。 全ての端末で購読を同期するためにサインアップしてください。

 

クイックリファレンスガイド