Artwork

コンテンツは TOKYO FM によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、TOKYO FM またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
Player FM -ポッドキャストアプリ
Player FMアプリでオフラインにしPlayer FMう!

第三百七十四話『ほんとうを追い求める』-【日本の文豪篇】宮沢賢治-

12:41
 
シェア
 

Manage episode 345600642 series 2870054
コンテンツは TOKYO FM によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、TOKYO FM またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
来年、没後90年を迎える、岩手県出身の文豪がいます。
宮沢賢治(みやざわ・けんじ)。
37年の短い生涯で産み出した作品は多く、詩編およそ800、童話およそ100と言われています。
さらに驚くべきは、詩作だけに時間を費やしたわけではなく、農業、学校の教師、砕石工場の技師など、さまざまな仕事に従事、その合間を縫って、エスペラント語の習得や、オルガンやチェロなどの楽器の練習を続けたのです。
その姿は、名作『セロ弾きのゴーシュ』に投影されています。
セロがうまく弾けずに、楽団長にいつも怒られているゴーシュ。
ヘトヘトで自宅に帰ると、猫や鳥、タヌキが次々やってきて、音階やリズム、音の奏で方を伝授していきます。
ゴーシュは、毎晩、満足に眠ることができません。
それでも、動物たちのおかげで、少しずつ少しずつ上達していくのです。
賢治は、全国どこに旅するときも、大きなトランクを抱えていました。
そのトランクの中には、書き溜めた、あるいは書いたばかりの原稿が、びっしり詰まっていたのです。
最初にトランクいっぱいに原稿を書いたのは、東京・本郷菊坂町でのことでした。
宮沢賢治、25歳にして初めての本格的な上京は、父と信じる宗教の違いによる、家出同然の逃避行。
父からの仕送りは送り返し、昼間は活版の印刷所で働きながら、夜は童話や詩を書き綴りました。
8か月足らずで、妹の病の報を受け、岩手に戻りますが、トランクの中は作品でいっぱいでした。
手紙に、こんなふうに書き記しています。
「私は書いたものを売ろうと折角しています。
それは不真面目だとか真面目だとか云って下さるな。
愉快な愉快な人生です」
生前、賢治が作品で原稿料をもらったものは、童話『雪渡り』ただひとつだけと言われていますが、彼はいつもトランクに詰めた「希望」を抱え、彼なりの「ほんとう」を探す旅を続けました。
生涯、「ほんとう」を追い求めた唯一無二の作家・宮沢賢治が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?
  continue reading

450 つのエピソード

Artwork
iconシェア
 
Manage episode 345600642 series 2870054
コンテンツは TOKYO FM によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、TOKYO FM またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
来年、没後90年を迎える、岩手県出身の文豪がいます。
宮沢賢治(みやざわ・けんじ)。
37年の短い生涯で産み出した作品は多く、詩編およそ800、童話およそ100と言われています。
さらに驚くべきは、詩作だけに時間を費やしたわけではなく、農業、学校の教師、砕石工場の技師など、さまざまな仕事に従事、その合間を縫って、エスペラント語の習得や、オルガンやチェロなどの楽器の練習を続けたのです。
その姿は、名作『セロ弾きのゴーシュ』に投影されています。
セロがうまく弾けずに、楽団長にいつも怒られているゴーシュ。
ヘトヘトで自宅に帰ると、猫や鳥、タヌキが次々やってきて、音階やリズム、音の奏で方を伝授していきます。
ゴーシュは、毎晩、満足に眠ることができません。
それでも、動物たちのおかげで、少しずつ少しずつ上達していくのです。
賢治は、全国どこに旅するときも、大きなトランクを抱えていました。
そのトランクの中には、書き溜めた、あるいは書いたばかりの原稿が、びっしり詰まっていたのです。
最初にトランクいっぱいに原稿を書いたのは、東京・本郷菊坂町でのことでした。
宮沢賢治、25歳にして初めての本格的な上京は、父と信じる宗教の違いによる、家出同然の逃避行。
父からの仕送りは送り返し、昼間は活版の印刷所で働きながら、夜は童話や詩を書き綴りました。
8か月足らずで、妹の病の報を受け、岩手に戻りますが、トランクの中は作品でいっぱいでした。
手紙に、こんなふうに書き記しています。
「私は書いたものを売ろうと折角しています。
それは不真面目だとか真面目だとか云って下さるな。
愉快な愉快な人生です」
生前、賢治が作品で原稿料をもらったものは、童話『雪渡り』ただひとつだけと言われていますが、彼はいつもトランクに詰めた「希望」を抱え、彼なりの「ほんとう」を探す旅を続けました。
生涯、「ほんとう」を追い求めた唯一無二の作家・宮沢賢治が人生でつかんだ、明日へのyes!とは?
  continue reading

450 つのエピソード

すべてのエピソード

×
 
Loading …

プレーヤーFMへようこそ!

Player FMは今からすぐに楽しめるために高品質のポッドキャストをウェブでスキャンしています。 これは最高のポッドキャストアプリで、Android、iPhone、そしてWebで動作します。 全ての端末で購読を同期するためにサインアップしてください。

 

クイックリファレンスガイド