第百七十八話『心に青春を持つ』-【東京篇】実業家・詩人 サムエル・ウルマン-

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皇居のすぐ目の前、日比谷のお堀に面した建物、DNタワー21には、歴史的建造物だった「第一生命館」の一部が保存されています。
連合国軍総司令部、いわゆるGHQの統治下におかれた戦後、マッカーサー元帥の執務室があった場所こそ、その「第一生命館」でした。
マッカーサーは、日本という未知の国、混沌の世界に飛び込むとき、ある一篇の詩を自らの支えにしました。
今も執務室には、その詩がレリーフとして掲げられています。
詩のタイトルは、青春や若さという意味の言葉「Youth」。
作者は、サムエル・ウルマン。
ウルマンの詩は、当時アメリカでも、そしてもちろん日本でも、知る人はほとんどいなかったといいます。
マッカーサーは、雑誌『リーダーズ・ダイジェスト』にたまたま掲載されたこの詩を読んで深い感銘を得ます。
青春とは人生のある時期のことをいうのではなく、そのひとの心の持ち方をいう。
薔薇のたたずまい 赤い唇 しなやかな手足ではなく、強靭な意思、豊かな想像力、燃え盛る情熱をさす。
青春とは、人生の深い泉の清らかさをいうのだ。
この詩は、松下幸之助はじめ、実業家の心を動かし、あっという間に広まりました。
ある会社の社長は「戦後、意気消沈していたが、ここで終わりだと思えば、終わりだ。ウルマンの詩のように、心が青春であれば、まだまだ建て直せる、やり直せる。青春期は、心次第なんだ」と心機一転、自社をめざましい成長企業へと発展させました。
失意と混迷の中にあった日本の経営者を支え、いまなお多くのファンを持つ、サムエル・ウルマン。
彼もまた、ユダヤ人、移民という環境の中で、誰よりも傷つき、もがいた戦士でした。
壮絶な苦しみを経たからこそ、彼の魂の声は海を越えたのです。
実業家にして詩人、「青春」の作者、サムエル・ウルマンが人生でつかんだ、明日へのyes!とは?

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