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グラン・トリノ

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<第13回>グラン・トリノ
監督:クリント・イーストウッド
主演 クリント・イーストウッド ビー・バン アーニー・ハー 他
公開:2009年
~あらすじ~
自動車工場に長く勤めていたウォルト・コワルスキーは、引退後は変化のない決まりきった生活を送っていた。長年連れ添った妻は亡くなり、息子たちとも疎遠で、愛犬デイジー以外に胸の内を話せるような信頼できる相手はいない。そして近所にいるのはウォルトが嫌悪するアジア系少数民族の移民たち。ウォルトは文字どおり目に入るものすべてに怒りを覚えながらも、積極的に世の中と関わることなく、ただ人生が終わるのを待っていた。ある晩、何者かが自慢のグラン・トリノを盗みに入るまでは。盗みを強要された内気な少年・タオとウォルトの交流が始まり、二人の間に芽生えた思いがけない友情は、それぞれの人生を大きく変えていくことに……。
このブラウザでは再生できません。
再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら

<観賞後記>
すばらしい作品でした。
今年は、この作品を越えるものは
お目にかかれないのでは、と思ったほど。
『チェンジリング』という傑作の後、
それを越える作品を創り出すとは、ほんと脱帽です。
イーストウッド監督作品は、毎度の事ながら
脚本の完成度が高い。
今回の作品もすばらしい。
家族、民族、生と死、贖罪、宗教、銃社会、戦争、などなどが、
完璧なまでのバランスでシーケンスされている。
それ故に、なかなか紹介しづらい。
何か1つのネタに触れるだけで、
ネタバレする可能性があるからだ。
イースウッドが演じるウォルト・コワルスキーは、
世の中にうんざりしている。
朝鮮戦争に従軍し、敵を殺したことがトラウマになっている。
ふだんから「fuck」という言葉を多用して、
周囲からも敬遠されていて、
二人の息子や孫たちとも上手くいっていない。
アメリカは多民族国家で、ウォルト・コワルスキー自身も、
その名が示すようにポーランド移民の子。
一般にアメリカでは白人移民のブルーカラーの方が
有色人種を差別する傾向があるそうだ。
それゆえコワルスキーは
自分の家の周囲がアジア人だらけになっているのが不満でたまらない。
しかし、ある出来事から隣に住むロー一家のスーとタオと
交流を持つようになる。
ロー一家はベトナム戦争の時に、
アメリカに避難してきたモン族。
孫と同じ世代の2人だが、
実の孫よりもシンパシーを感じるコワルスキー。
この偏屈なコワルスキーにめげない二人。
異民族で世代が違った故に、
上手くつき合える皮肉さ。
コワルスキーはスーに亡くなった妻を、
タオには関係が上手くいかない息子を
投影していたのではないか。
キャラクター設定も完璧だ。
決してブレない。
物語の進行のために、
キャラクターが都合良く動く事も無い。
すべてギリギリの所で、辻褄がとれているのだ。
日本の多くの監督が、
イーストウッドを尊敬しているのは、
このあたりにあるのだろう。
この映画のタイトルの『グラン・トリノ』
コワルスキーの宝物が
1972年型のフォード車グラン・トリノだ。
このグラン・トリノこそが、
コワルスキーを象徴していたように感じた。
絶対に見逃して欲しくない作品です。
オススメ度 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆(95点)
(D)
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監督:クリント・イーストウッド
主演 クリント・イーストウッド ビー・バン アーニー・ハー 他
公開:2009年
~あらすじ~
自動車工場に長く勤めていたウォルト・コワルスキーは、引退後は変化のない決まりきった生活を送っていた。長年連れ添った妻は亡くなり、息子たちとも疎遠で、愛犬デイジー以外に胸の内を話せるような信頼できる相手はいない。そして近所にいるのはウォルトが嫌悪するアジア系少数民族の移民たち。ウォルトは文字どおり目に入るものすべてに怒りを覚えながらも、積極的に世の中と関わることなく、ただ人生が終わるのを待っていた。ある晩、何者かが自慢のグラン・トリノを盗みに入るまでは。盗みを強要された内気な少年・タオとウォルトの交流が始まり、二人の間に芽生えた思いがけない友情は、それぞれの人生を大きく変えていくことに……。
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<観賞後記>
すばらしい作品でした。
今年は、この作品を越えるものは
お目にかかれないのでは、と思ったほど。
『チェンジリング』という傑作の後、
それを越える作品を創り出すとは、ほんと脱帽です。
イーストウッド監督作品は、毎度の事ながら
脚本の完成度が高い。
今回の作品もすばらしい。
家族、民族、生と死、贖罪、宗教、銃社会、戦争、などなどが、
完璧なまでのバランスでシーケンスされている。
それ故に、なかなか紹介しづらい。
何か1つのネタに触れるだけで、
ネタバレする可能性があるからだ。
イースウッドが演じるウォルト・コワルスキーは、
世の中にうんざりしている。
朝鮮戦争に従軍し、敵を殺したことがトラウマになっている。
ふだんから「fuck」という言葉を多用して、
周囲からも敬遠されていて、
二人の息子や孫たちとも上手くいっていない。
アメリカは多民族国家で、ウォルト・コワルスキー自身も、
その名が示すようにポーランド移民の子。
一般にアメリカでは白人移民のブルーカラーの方が
有色人種を差別する傾向があるそうだ。
それゆえコワルスキーは
自分の家の周囲がアジア人だらけになっているのが不満でたまらない。
しかし、ある出来事から隣に住むロー一家のスーとタオと
交流を持つようになる。
ロー一家はベトナム戦争の時に、
アメリカに避難してきたモン族。
孫と同じ世代の2人だが、
実の孫よりもシンパシーを感じるコワルスキー。
この偏屈なコワルスキーにめげない二人。
異民族で世代が違った故に、
上手くつき合える皮肉さ。
コワルスキーはスーに亡くなった妻を、
タオには関係が上手くいかない息子を
投影していたのではないか。
キャラクター設定も完璧だ。
決してブレない。
物語の進行のために、
キャラクターが都合良く動く事も無い。
すべてギリギリの所で、辻褄がとれているのだ。
日本の多くの監督が、
イーストウッドを尊敬しているのは、
このあたりにあるのだろう。
この映画のタイトルの『グラン・トリノ』
コワルスキーの宝物が
1972年型のフォード車グラン・トリノだ。
このグラン・トリノこそが、
コワルスキーを象徴していたように感じた。
絶対に見逃して欲しくない作品です。
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