お母さんのための原発資料探訪(8) 医療被曝の危険性

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原発からの被曝、自然放射線の被曝を整理してきましたが、今回は「医療被曝」について解説を試みてみます。事故前は医師は誰でも「被曝は避けよう」と言っていましたが、事故が起こると急変して、「被曝は健康に良い」と言ったり、「1年100ミリまで」と言う医師も現れました。
なぜ、こんなに専門家が急変したのでしょうか? またレントゲンやCTなど日常的に子どもが被曝することが多いのですが、そんな時にお医者さんにどういえばよいのでしょうか?
まず基礎的な知識を確認しておきます。まず第一に、自然放射線も原発も医療もすべて被曝は「足し算」であるということです。
現在は原発からの被曝を受けていますし、自然放射線は原発事故があっても無くても同じですから、普段より若干、医療被曝を減らすように努力しなければならないということが前提です。
そして日本の医療被曝は先進国の中でもとびぬけて高く、次の円グラフでわかるように世界平均は1年0.6ミリシーベルトぐらいですが、日本は1年で2.25ミリシーベルトと4倍近いということです。
これは日本で放射線の検査や医療が盛んだということを示していますし、人によっては「放射線関係の医療機器のメーカーが原因している」と警戒する人もいます。
いずれにしても、レントゲン、CTなどで日本の医療被曝は世界的に多いのは確かです。その結果、日本では医療によってどのぐらいのガンなどが発生しているかという調査研究が行われ、世界で最も権威があるとされているランセットという論文にその結果が掲載されています。
これがその結果ですが、CTの検査前で諸外国が医療被曝で0.5%が1.8%に約3倍増加しているのに、日本は3.2%と倍になり、さらに、CTが使われるようになって、10倍になっていると推定されています。日本の医療は被曝が多く、がん患者を発生させているという考えのもとになっているデータです。
「被曝しても大丈夫」とか「被曝は健康に良い」という医学の研究者がいても良いのですが、社会に直接、発信することはできません。このようなデータがあるときには「合意」に基づく発信をするのが医師です。これは安楽死のことを考えればわかります。
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ところで、医療被曝でガンになるから検査は断るというのも間違っています。被曝は「正当化の原理」ですから、「医療によって救われる命」=「被曝によって犠牲になる命」というところまでは被曝は正当化されるのです。つまり、医療は「足を切断しなければ命が危ない」という場合、足を切断することは医療行為で、傷害行為ではなく、医師は逮捕もされないということです。
でも単に足が蜂に刺されて一時的に腫れている時に、足を切断したら、医師でも傷害罪になります。だから医師は慎重に「この患者さんは、被曝させる被害より、治療の方が健康のために良い」という限界を判断しなければならず、その時に医師本人が個人的に「被曝は健康に良い」と思っていたとしても、その判断基準は適応せずに「学会や社会が認めた被害=1年1ミリで8000人の致命的発がんと重篤な遺伝性疾患」が出るとして考える必要があるのです。
お母さんとしては、お子さんの被曝量を普段から減らしておき、さらにお医者さんに「原発関係で少し被曝が多いので、慎重にお願いします」と頼むことです。普段から信頼できる医師を決めておければ、医師は患者さんの全体の健康を守るために、よく考えてくれると思います。
(平成26年2月18日)

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