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3.血圧の「正常値」とはなにか?(1)

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つい最近までの「血圧の正常値」は130以下となっていて、「低ければ低いほど良い」ということでした。少なくとも高血圧学会や厚労省のパンフレットなどには「130以下」としか書いていないので、「血圧=0」でも正常と言うことになりますが、血圧がゼロなら血流が止まるので、死んでしまいます。
普通は血圧が80以下の場合、低血圧症として「病気」であると診断されます。また手術のような時には血圧が下がるのはとても危険です。当然ですが、血圧は「低いほど良い」と言うことはなく、ここ10年ほど、国民に誤解を与えてきた学会や厚労省の責任は重いでしょう。
最近、人間ドッグ学会が「健康な人の血圧」を調べ、正常値はほぼ「150以下」ということになりました。現在はまだ147という数字が出ていますが、この数字は学会及び厚労省などが科学の世界では常識である「有効桁」という概念を知らないことによります。
科学の議論をする時には、そこで使用する数字がどの程度の精度で言えるのかが問題になります。まず最初にそれを決めないと数字の表記ができません。先回のこのシリーズで示したように、血圧は時間、季節、場所などで30ぐらいも違うのですから、147と150を区別することはできません。このような時には有効桁を2桁取ることになりますので、147は150と表記するのが正しいのです。
さて、「血圧の正常値」というのは130なのか150なのでしょうか?
もちろん、どちらでもありません。「正常な血圧」と言うのは体が「正常」であったとして、その人が必要な血液を全身に届けるのに必要な圧力です。だから、血管の太さ、曲がり方、体重、代謝量、病気との闘い、汗の成分と量などあらゆる要因を入れて体が決める血圧で、たとえばその人の「正常な血圧」は110である時もあるし、170の時もある。
だから、その人が血圧を測定したら、140だったからと言って、「正常」ではない。もともと110が「正常な血圧」の人は、何かの原因で30も高いことになる。反対に、正常な血圧が170の人は、何らかの原因で30も低いことになる。
もし「正常」というのを「本来、その人の必要な血流を流すのに必要な血圧」という定義を使うと、血圧が正常か、異常かは「圧力」を測るのではなく、末端の血流を測る必要があるということになります。
医師ではないので、あまり詳しく知る必要はないのですが、具体的には、神経(交感神経、副交感神経)、腎臓、酵素、タンパク質などが血圧を調整しています。もっとも簡単には体が「血圧が異常に高い」と判断したら、腎臓で血を濾す量を増やして血の量を減らして血圧を下げたりします。
ややこしくなってきたので、ここで一回、整理をしますと、血圧はその人が必要な血液を体の末端まで届けるために必要な圧力なので、その人の体によって違います。形式的には、心臓から送り出す血液の量と血管の太さによって「圧力損失」がきまりますが、送り出す血液量は交感神経などが、血液の量は腎臓などがコントロールしています。
寝ている時には血流を減らしして良いので血圧が下がるのが正常で、朝起きると張り切る必要があるので、血圧は上がり、昼はやや緩み、そして夕方、また少し頑張るということで血圧が20も上下するのです。147か150かと悩む必要がないこともわかります。
Bandicam_20140424_160056779
その他に血管の太さなどは、これも神経の働きは、暖かい寒いなどでも変わりますし、年齢を重ねると血管の内部にカスがたまり血管が細くなります。冷え性なども末梢の血管に十分な血が行かないことが原因とも言われます。
だから普通に考えると「高血圧」というのはその人の正常な血圧を自分の体では決めることができず「不必要に高い圧力」になるということになりますが、実はそうではないのです。高血圧症というのは「体の機能が正常でも、病気とする」という考え方なので混乱が生じています。
もちろん、専門の血圧の医師や厚労省はよくわかっていると思いますが、まだ血管の強さと体の血圧調整の関係が学問的にわかっていないのを言わないことが問題と私は考えています。
(平成26年4月29日)
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普通は血圧が80以下の場合、低血圧症として「病気」であると診断されます。また手術のような時には血圧が下がるのはとても危険です。当然ですが、血圧は「低いほど良い」と言うことはなく、ここ10年ほど、国民に誤解を与えてきた学会や厚労省の責任は重いでしょう。
最近、人間ドッグ学会が「健康な人の血圧」を調べ、正常値はほぼ「150以下」ということになりました。現在はまだ147という数字が出ていますが、この数字は学会及び厚労省などが科学の世界では常識である「有効桁」という概念を知らないことによります。
科学の議論をする時には、そこで使用する数字がどの程度の精度で言えるのかが問題になります。まず最初にそれを決めないと数字の表記ができません。先回のこのシリーズで示したように、血圧は時間、季節、場所などで30ぐらいも違うのですから、147と150を区別することはできません。このような時には有効桁を2桁取ることになりますので、147は150と表記するのが正しいのです。
さて、「血圧の正常値」というのは130なのか150なのでしょうか?
もちろん、どちらでもありません。「正常な血圧」と言うのは体が「正常」であったとして、その人が必要な血液を全身に届けるのに必要な圧力です。だから、血管の太さ、曲がり方、体重、代謝量、病気との闘い、汗の成分と量などあらゆる要因を入れて体が決める血圧で、たとえばその人の「正常な血圧」は110である時もあるし、170の時もある。
だから、その人が血圧を測定したら、140だったからと言って、「正常」ではない。もともと110が「正常な血圧」の人は、何かの原因で30も高いことになる。反対に、正常な血圧が170の人は、何らかの原因で30も低いことになる。
もし「正常」というのを「本来、その人の必要な血流を流すのに必要な血圧」という定義を使うと、血圧が正常か、異常かは「圧力」を測るのではなく、末端の血流を測る必要があるということになります。
医師ではないので、あまり詳しく知る必要はないのですが、具体的には、神経(交感神経、副交感神経)、腎臓、酵素、タンパク質などが血圧を調整しています。もっとも簡単には体が「血圧が異常に高い」と判断したら、腎臓で血を濾す量を増やして血の量を減らして血圧を下げたりします。
ややこしくなってきたので、ここで一回、整理をしますと、血圧はその人が必要な血液を体の末端まで届けるために必要な圧力なので、その人の体によって違います。形式的には、心臓から送り出す血液の量と血管の太さによって「圧力損失」がきまりますが、送り出す血液量は交感神経などが、血液の量は腎臓などがコントロールしています。
寝ている時には血流を減らしして良いので血圧が下がるのが正常で、朝起きると張り切る必要があるので、血圧は上がり、昼はやや緩み、そして夕方、また少し頑張るということで血圧が20も上下するのです。147か150かと悩む必要がないこともわかります。
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その他に血管の太さなどは、これも神経の働きは、暖かい寒いなどでも変わりますし、年齢を重ねると血管の内部にカスがたまり血管が細くなります。冷え性なども末梢の血管に十分な血が行かないことが原因とも言われます。
だから普通に考えると「高血圧」というのはその人の正常な血圧を自分の体では決めることができず「不必要に高い圧力」になるということになりますが、実はそうではないのです。高血圧症というのは「体の機能が正常でも、病気とする」という考え方なので混乱が生じています。
もちろん、専門の血圧の医師や厚労省はよくわかっていると思いますが、まだ血管の強さと体の血圧調整の関係が学問的にわかっていないのを言わないことが問題と私は考えています。
(平成26年4月29日)
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