08金のベッド

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08 金のベッド 作曲:奥野勝利
ほんの少し大昔の話です。むーちゃんは海に、そしてふーちゃんは川に、台風にも雷雨にも負けずに必死で日夜仕事してました。ある日友人のパンダさんが聞きました。「なんで二人はそんなに働くの?」 。むーちゃんもふーちゃんも手を休めずに満身の笑みを静かに見せました。
ある時パンダさんが二人の家にお昼下がりに訪れてみると、二人はまだ仕事中で。誰もいない真っ暗な家の中から、生命の気配をわずかに感じ、恐る恐る入って見ると、部屋の奥の金のベッドにまるまる太った赤ちゃんがいました。
その赤ちゃんはか弱くて、すやすや寝てて蚊の鳴く様ないびきかいて。すると突然雷のようにけたたましく泣き始めました。すると二人はとたんに赤ちゃんの元に戻り抱きしめると、まるまる太った赤ちゃん、涙ためたまま、また眠りました。
世界一幸せそうな顔ですやすや眠る赤ちゃんを見ると、パンダさんの大きな瞳に大粒の涙があふれました。それを見た友人のふーちゃんとむーちゃんは「なんで泣いてるの?」と聞きました。そしたらパンダさんは恥ずかしげに「感動したからだ」と答えました。けれど本当は赤ちゃんが羨ましく、ひとりぼっちの自分が悲しくて、いつも笑顔でいるけれど心の中は嫉妬とねたみだらけで、孤独を感じ、心寒くて、その場にいるのが耐えれなくて、何にも言わずパンダさんは赤ちゃんの家を後にしました。
泣きながら夜道を歩いて行くと、あかとんぼさんが肩にとまったので素直な気持ちになって言いました。「僕はあの赤ちゃんみたいに抱きしめられたかった。僕もあの汚い藁ではなくて金のベッドが良かった」。あかとんぼさんは何も言わず「そっかそっか」と言い、パンダさんを連れてタイムマシンでパンダさんの産まれた家に行きました。そこには川で洗濯するふーちゃんと山でうさぎを追うむーちゃんがいました。見つからないようにパンダさんは遠くから二人を見てました。
ある時パンダさんが二人の家にお昼下がりに訪れてみると、二人はまだ仕事中で。誰もいない真っ暗な家の中から、生命の気配をわずかに感じ、恐る恐る入って見ると、部屋の奥の金のベッドにまるまる太った赤ちゃんがいました。
その赤ちゃんはか弱くて、すやすや寝てて蚊の鳴く様ないびきかいて。すると突然雷のようにけたたましく泣き始めました。すると二人はとたんに赤ちゃんの元に戻り抱きしめると、まるまる太った赤ちゃん、涙ためたまま、また眠りました。
パンダさんは初めて気付きました。あんなに羨ましかった金のベッドは、太陽の光で黄金に輝くパンダさんと一緒、藁のベッドでした。本当はずっと寂しくて、ずっと我慢してた自分にやっと気付いて、まるまる太った赤ちゃんのように太陽にむかってずっと泣きました。

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