映画批評シネオジ・おみごと!『スパイの妻』に見る夫婦の時代感や全体主義など
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ラジオジの映画批評専門新番組「シネオジ」の第一回!
第77回ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞受賞した黒沢清監督の『スパイの妻』をレビュー!
「スパイの話でなく夫婦の話?」
「黒沢清監督はホラーのイメージだったのが、今回は社会的なテーマを王道に描いて見やすかった」
「東出昌大さんのサイコパスっぽい演技が素晴らしい(寄生獣?)」
「昔の日本人っぽい喋り方の再現」
「昔の日本人は早口だった?(スタジオジブリ鈴木敏夫氏)」
「リアルとリアリティの違い」
「平田オリザさんの現代口語演劇」
「東出昌大さんは現代人っぽい?」
「昔の日本人と、現代人の蒼井優さんと高橋一生さんの幼さに見る精神年齢の違い」
「全体的な舞台っぽさ」
「コロナ騒動の今とテーマがオーバーラップする」
「大東亜戦争真っ最中前の全体主義に入る直前の不穏な時代」
「軍部の圧力より世間の同調圧力の怖さ」
「個人の自由と社会の衝突を描いている」
「スパイの妻は、『スパイの妻』なのか?」
「世間と違う意見を持つと、敵扱いを受ける」
「国家と夫婦の関係が途中からクロスする」
「私がおかしく見えるのは、世間がおかしく見える」
「コロナ社会が科学的根拠より、世間の同調圧力を善とするように」
「山中貞雄監督の作品が出てくるのは、意識的な演出」
「高橋一生のスパイ?的行為は、正しいのか?」
「高橋一生の行動が成功しても、日本は戦争を止められたか?」
「バスに乗ると、背景はクロマキー」
「黒沢清監督は、バスに乗るシーンから異世界に行く」
「あの夫婦のパワーバランスは、当時の精一杯でであり時代の枷?」
「お見事!(流行語大賞候補)」
スパイの妻
2020年6月にNHK BS8Kで放送された黒沢清監督、蒼井優主演の同名ドラマをスクリーンサイズや色調を新たにした劇場版として劇場公開。1940年の満州。恐ろしい国家機密を偶然知ってしまった優作は、正義のためにその顛末を世に知らしめようとする。夫が反逆者と疑われる中、妻の聡子はスパイの妻と罵られようとも、愛する夫を信じて、ともに生きることを心に誓う。そんな2人の運命を太平洋戦争開戦間近の日本という時代の大きな荒波が飲み込んでいく。蒼井と高橋一生が「ロマンスドール」に続いて夫婦役を演じたほか、東出昌大、笹野高史らが顔をそろえる。「ハッピーアワー」の濱口竜介と野原位が黒沢とともに脚本を担当。「ペトロールズ」「東京事変」で活躍するミュージシャンの長岡亮介が音楽を担当。第77回ベネチア国際映画祭コンペティション部門で銀獅子賞(最優秀監督賞)を受賞。
(映画.comより)
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