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これからのビジネスに不可欠な「アート思考」とは(その2)

 
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前回は、「アート思考」の本質、すなわち「自分だけのものの見方・考え方」を持つことが大切だということを話した。今回は、この「アート思考」が、なぜ今ビジネスの世界でも重要なのかについて考えてみたい。 現在のビジネスを取り巻く環境は極めて変化が激しく、不確実性がますます高まっている。特に21世紀に入って、インターネットにどこでも自由にアクセス出来る環境が形成され、今まで手に入らなかった情報が簡単に入手できるようになった。加えて、身の回りのデジタル化が進んだことで、今までに見られなかった全く新しいビジネスがあちこちで出現し、既存のビジネスを脅かすようになった。このような環境はVUCA: Volatility(変動性)、 Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)とも呼ばれる。このVUCAの環境下では、過去のビジネス経験や成功モデルが通用しない局面が急増しているのである。 また、新しいビジネスを創造する際に、その事業にどのような「意味付け」をするかで結果が全く変わってくる、ということにも留意する必要がある。カメラがフィルムからデジタルに移行する際に、世界的な写真フィルムメーカーだったコダックは、比較的早くからデジカメ事業に参入していたものの、結果的に破産してしまった。その理由は、同社がデジカメを「銀塩写真をデジタル化し色褪せないようにする」ための道具、すなわち「写真=記憶を美しいまま残す」というフィルム時代の意味付けを変えなかったためだ。同時期には、携帯電話で写真を送りあう「写メ」が流行り、その後スマホに移行し、SNS上で写真を気軽にシェアする時代になった。つまり、一部の写真マニアを除いては、ユーザーは画像の解像度や画素数にはこだわらず、「写真=円滑なコミュニケーションを支えるツール」という時代に変化していたのだ。 このように、現在のビジネス環境では、過去の成功や誰かの常識に囚われずに、改めて自分独自の価値観や考え方・ものの見方を持つことがますます重要になってきている。加えてコロナ禍では、多種多様な情報がニュースやSNS上で飛び交い、いったい何を拠り所として判断し行動すべきか迷う場面も増え、自身の常識を揺さぶられるような感覚を抱きながら日々を過ごした人も多かったのではないだろうか。大手企業には、在宅を基本としたワークスタイルへといち早く転換させ、そのため本社のオフィス面積を半減させて賃料負担を大幅削減した企業も少なくない。これはほんの一例だが、過去のビジネスの常識があっという間に変わってしまう場面を目にすることも最近は多い。 前回話をした「ものの見方・考え方」を問うというアートの本質は、「世にいう常識は本当に正しいのか?」という問いを含んでいる。哲学者の三木清は「常識とは、成員が前提として疑わない認識に過ぎないので、真理とは言えない。常識に疑問を持てるのが『良識』である」と述べている。多種多様な情報や製品で溢れかえっている現在、自分自身がしっかりと価値観を持ち、自分なりの「ものの見方・考え方」ができることは極めて重要だ。このことは、ビジネスの場面でも同様で、だからビジネスにおいても「アート思考」が注目されているのである。 【今回のまとめ】 現在の世の中は、多種多様な情報や製品で溢れかえっており、だからこそ、自分なりの「ものの見方・考え方」を重視する「アート思考」が注目されるのだ。
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