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危機の時にこそ経営哲学

 
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今日は、社会的な危機の時こそ経営哲学が重要であるということについて話していきたいと思います。現在、新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、経済活動が非常に大きく停滞して多大な影響が出ています。営業の縮小や停止、顧客の減少による収益の低下、倒産する企業も増えています。まさに今の状況というのは、企業にとって危機的な状況と言えるでしょう。今日は、このような社会的危機の状態にこそ経営哲学に立ち戻ってみる事の重要性についてお話したいと思います。 リスク学においてはこのような危機的な状況においても企業を存続させるマネジメントの事をクライシスマネジメントと呼びます。よく皆さんが聞くリスクマネジメントとどの点が違うのかと言いますと、リスクマネジメントはこういう危機的な状況が発生する前の対策、つまり事前対策の話です。今日お話するクライシスマネジメントは、まさに危機が発生した時とその後、つまり事後的に行う対策の話と言えます。何故この危機的な状況においても企業を存続させるマネジメント、つまりクライシスマネジメントの実践に経営哲学が重要となるのでしょうか。その理由は、クライシスマネジメントでは守るべきものを短時間で選ばなければならないという点にあります。このような大きな危機的状況下では往々にして何らかの危険をもたらす出来事(例えば天災であれば地震や火災、今回であればウイルスの感染拡大みたいなものですね)と、それによる被害が発生しています。これらの発生した被害によって企業は危機的な状況でなるべくしっかりした対策を打ちたいと考えても、この対策に使える資源、簡単に言うと人とか物とかお金が必然的に限られてしまうのです。 例えば、大規模な地震が発生した際のクライシスマネジメントについて考えてみましょう。この時、企業はいち早く地震による被害状況を把握して、必要な対策を講じなければなりません。しかし、地震の振動によって被害状況の把握に必要な設備が損傷している場合が出てくるでしょう。先の東日本大震災では、通信網の寸断により被害把握そのものが行えなかったという事例が非常に多く報告されています。また、交通機関の損傷によって対策にあたるべき従業員が集まらないことも多くあります。経営者としては、やはり様々な事を被害から守りたいですよね。もちろん従業員の命であり、大切な施設とか物であり、売り上げや評判もそれにあたると思います。守りたいものはたくさんあったとしても、利用出来る資源が非常に限られることによって、クライシスマネジメントでは必然的に守れないものが出てきてしまうのです。したがって、クライシスマネジメントでは、企業経営にどんなに大切であっても自社が守るべきものに優先順位をつけて取捨選択しなくてはいけないという、非常に過酷な意思決定が求められるのです。 しかも、このような厳しい状況に加えて、クライシスマネジメントでは発生している被害を早急に食い止めなければならないので、時間との勝負になってしまうのです。クライシスマネジメントではすでに何らかの災害、つまりは危険をもたらす出来事が発生して被害が出てしまっているので、早急に被害拡大の防止策をしなければなりません。時として、あっという間に対策が打てない状況に陥ってしまうケースもあり、意思決定やコミュニケーションにかけられる時間が非常に限られてきます。クライシスマネジメントの特徴を表した言葉として、暴れる熊を前にして座って議論をする時間が無いというのがありますが、正にその通りだと言えます。 クライシスマネジメントは人も物もお金も足りない、しかも時間も足りない中で自分達が守るべきものを決断しなければならない行為と言えるのです。では、経営者は何を拠り所にこういう決断を行ったら良いのでしょうか。様々にあるとは思いますが、私はそこで経営哲学が非常に重要になると考えています。経営哲学は時代を超えてその企業の経営を貫く根幹的な考え方や思想と定義されるのですが、これは正にその企業が大切にすべきものを示した指標だと言えると私は考えます。自分も自身の研究柄、多くの企業の経営哲学や企業理念を分析するのですが、非常に内容の深いものが多いです。確かに同じような状況下で成功した事例を参考にすべきではないかという考え方もありますが、前例の無い危機的な状況、今まさにそのような状況だと私は考えるのですが、このような状況下では成功した事例そのものを見つける事が非常に困難だと言えます。したがってこのような前例の無い危機的状況下においては、最も良いと考えられるやり方を前例に捉われずその企業の中で創造していくしかないと考えられます。その際に、その企業の大切にすべきものを集約して表した経営哲学は力強い指針となり得ると言えるのではないでしょうか。実際に前例の無い危機的な状況に陥った時に、従業員にその企業の経営哲学が深く浸透している組織ほど創造的に解決策を作り上げ、被害が少なく対処出来たとする研究も存在します。 今日のまとめです。危機的状況下では人も物もお金も足りない、しかも時間も足りない中で自分達が守るべきものを決断しなければなりません。このような状況下だからこそ、自社の経営哲学に立ち返り自社が最も大切にしているものは何かを問いかけ、そこから見出される守るべき対象に特化した大胆な戦略を講じる事が必要と言えるかもしれません。
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