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強いつながりの強み

 
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「ネットワーク科学」に関してお話しています。「ネットワーク科学」は、様々な世の中の現象を点と点、それを繋げていく線、点と線の繋がりとして捉えて研究していく学問です。これまで人と人との繋がりにおいて「弱い繋がり」には強みと弱みの両面があるというお話でした。 今日は、繋がりの中でも「強い繋がりの強み」についてお話します。 これまでは「弱い繋がりの強み」が強調されるきらいがありましたが、強い繋がりの重要性についても再認識されるようになってきました。「強い繋がり」とは、例えば頻繁に顔を合わる人、よく話をする人、これまで何度も一緒に仕事をしてきた人との関係を指します。このような繋がりの強さは、結束や連帯といった感情を引き起こすことになります。 この点について、米カーネギー・メロン大学のクロックハート氏が、スタートアップ企業に対して従業員の人間関係を調べる研究をしました。その結果、「仕事上の相談をする人の繋がり」と「プライベートに親しく付き合うネットワーク」といった2種類のネットワークがあり、仕事関係の仲間であっても仕事の事を相談する人とプライベートでも付き合うという人がいるという重層関係があることを明らかにしました。尚且つ、そのネットワークは微妙にずれているそうです。 ある時、この会社で産業別労働組合に加入しようかという話が持ち上がりますが、結果的にはこの労働組合に加入しませんでした。この組合加入を推進していたのは、仕事上のネットワークで中心となる人たちでしたが、彼らは友人関係のネットワークの中では必ずしも中心人物ではありませんでした。会社の中で、特に小さいスタートアップ企業で組合を作るかどうかというのは、組織を変える大きな意思決定ですが、その際には単に仕事だけではなく、人生のあり方や家族との時間の過ごし方も絡んでくるため、親密な関係を結んでいる人からの説得や働きかけがないと難しく、「強い繋がり」が重要だということが示唆されました。 他にも、チューリッヒ大学のカーチャ・ロスト教授は、ネットワークにおける人と人との繋がりの強さとイノベーションとの関係を調査した結果、強い繋がりが重要であるということを明らかにしました。ロスト教授は、ヨーロッパにおける自動車産業で研究開発に携わっている研究者や技術者を調査して、彼らの人間関係を調べました。その結果、重要な特許を生み出したような研究者は、以下にあげるような3つの特徴があることを明らかにしました。1つは、研究者や技術者のネットワークの中で橋渡し的な立ち位置にあるということです。技術の世界は細分化されているため、一つ一つのネットワークの中心にいるだけではなく、隣り合う技術分野を繋ぐような立ち位置にいることがまず重要だということがわかりました。2つ目は、他の研究者や技術者と強い繋がりを持っている人達ということです。強い繋がりがあると、頻繁で非常に濃密な情報交換や意見交換が出来るため、それがイノベーションに繋がっているといったと考えられます。3つ目に、今申し上げた2つの特徴を同時に持つことが、イノベーションの位置づけに最も有利に働いているということが明らかになりました。 さらに、ロスト教授は、「弱い繋がりの強さ」が過剰評価されているのではないかと指摘しています。普段は疎遠な相手、要するに弱い繋がりの相手からもたらされる情報やアイディアには確かに新規性や新鮮さはあるかもしれませんが、一方でそうした相手からもたらされる情報は、信憑性の点で問題があることがあるため、その情報やアイディアの背後にある文脈・経緯が十分に共有されていないと、その情報を知ったからといってそれが行動に繋がるかとは限らないということです。結局のところ新規性のある情報や斬新なアイディアが得られたとしても、それを具体的な行動に変えていく上では強い結びつきに裏打ちされた人間関係が重要になるということが最近の研究によって再認識されるようになっています。 では、今日のまとめです。 新規性のある情報やアイディアの獲得という点では弱い繋がりにも一定の利点があります。しかし、新たな情報やアイディアを受け止め、具体的な行動に移していくためには強い繋がりを持った相手からの情報の獲得や意見交換が重要な役割を果たすことになります。繋がりの弱い相手とのネットワークを広げるだけではイノベーションは生まれにくいと、物事を実際に動かしていく上では強い繋がりの存在が必須であると言えるでしょう。
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「ネットワーク科学」に関してお話しています。「ネットワーク科学」は、様々な世の中の現象を点と点、それを繋げていく線、点と線の繋がりとして捉えて研究していく学問です。これまで人と人との繋がりにおいて「弱い繋がり」には強みと弱みの両面があるというお話でした。 今日は、繋がりの中でも「強い繋がりの強み」についてお話します。 これまでは「弱い繋がりの強み」が強調されるきらいがありましたが、強い繋がりの重要性についても再認識されるようになってきました。「強い繋がり」とは、例えば頻繁に顔を合わる人、よく話をする人、これまで何度も一緒に仕事をしてきた人との関係を指します。このような繋がりの強さは、結束や連帯といった感情を引き起こすことになります。 この点について、米カーネギー・メロン大学のクロックハート氏が、スタートアップ企業に対して従業員の人間関係を調べる研究をしました。その結果、「仕事上の相談をする人の繋がり」と「プライベートに親しく付き合うネットワーク」といった2種類のネットワークがあり、仕事関係の仲間であっても仕事の事を相談する人とプライベートでも付き合うという人がいるという重層関係があることを明らかにしました。尚且つ、そのネットワークは微妙にずれているそうです。 ある時、この会社で産業別労働組合に加入しようかという話が持ち上がりますが、結果的にはこの労働組合に加入しませんでした。この組合加入を推進していたのは、仕事上のネットワークで中心となる人たちでしたが、彼らは友人関係のネットワークの中では必ずしも中心人物ではありませんでした。会社の中で、特に小さいスタートアップ企業で組合を作るかどうかというのは、組織を変える大きな意思決定ですが、その際には単に仕事だけではなく、人生のあり方や家族との時間の過ごし方も絡んでくるため、親密な関係を結んでいる人からの説得や働きかけがないと難しく、「強い繋がり」が重要だということが示唆されました。 他にも、チューリッヒ大学のカーチャ・ロスト教授は、ネットワークにおける人と人との繋がりの強さとイノベーションとの関係を調査した結果、強い繋がりが重要であるということを明らかにしました。ロスト教授は、ヨーロッパにおける自動車産業で研究開発に携わっている研究者や技術者を調査して、彼らの人間関係を調べました。その結果、重要な特許を生み出したような研究者は、以下にあげるような3つの特徴があることを明らかにしました。1つは、研究者や技術者のネットワークの中で橋渡し的な立ち位置にあるということです。技術の世界は細分化されているため、一つ一つのネットワークの中心にいるだけではなく、隣り合う技術分野を繋ぐような立ち位置にいることがまず重要だということがわかりました。2つ目は、他の研究者や技術者と強い繋がりを持っている人達ということです。強い繋がりがあると、頻繁で非常に濃密な情報交換や意見交換が出来るため、それがイノベーションに繋がっているといったと考えられます。3つ目に、今申し上げた2つの特徴を同時に持つことが、イノベーションの位置づけに最も有利に働いているということが明らかになりました。 さらに、ロスト教授は、「弱い繋がりの強さ」が過剰評価されているのではないかと指摘しています。普段は疎遠な相手、要するに弱い繋がりの相手からもたらされる情報やアイディアには確かに新規性や新鮮さはあるかもしれませんが、一方でそうした相手からもたらされる情報は、信憑性の点で問題があることがあるため、その情報やアイディアの背後にある文脈・経緯が十分に共有されていないと、その情報を知ったからといってそれが行動に繋がるかとは限らないということです。結局のところ新規性のある情報や斬新なアイディアが得られたとしても、それを具体的な行動に変えていく上では強い結びつきに裏打ちされた人間関係が重要になるということが最近の研究によって再認識されるようになっています。 では、今日のまとめです。 新規性のある情報やアイディアの獲得という点では弱い繋がりにも一定の利点があります。しかし、新たな情報やアイディアを受け止め、具体的な行動に移していくためには強い繋がりを持った相手からの情報の獲得や意見交換が重要な役割を果たすことになります。繋がりの弱い相手とのネットワークを広げるだけではイノベーションは生まれにくいと、物事を実際に動かしていく上では強い繋がりの存在が必須であると言えるでしょう。
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