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簡単には答えの出ない事態に耐える「ネガティブ・ケイパビリティ」の重要性(その1)

 
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【今回のまとめ】 人間は、様々な社会の状況や自然現象、自分の苦悩の理由を分かろうとする「ポジティブ・ケイパビリティ」と、どうにも答えの出ない、対処しようもない事態に耐える「ネガティブ・ケイパビリティ」の両方を持つ。近年は「ポジティブ・ケイパビリティ」によって拙速で安易な答えに飛びつきがちなように見えるが、ここには重大な問題が潜んでいる。 ・近年、アントレプレナーシップ教育のなかで、学生や受講者がイノベーティブな事業を提案する演習に取り組む場面も多い。その過程で、ややもすればパッと頭に浮かんだ安易なアイデアに飛びついて、そのまま深堀りせずにソリューション(解決策)を提示するように見える場面に出会う。 ・教員としては、もっと対象事象を深く理解し、問題の根本原因を多角的にあぶり出して、複雑な要因を考慮してユニークな解決策を提示して欲しいと思うのだが、実際はそうならない場合も多い。 ・また、話が変わるが、この1〜2年の間、コロナ禍で家に閉じこもりがちなことで対人関係が希薄化するなどし、仕事や家庭のことで今まで経験したことが無い状況に置かれることで、不安に苛まれている人も多いと思う。 ・そこで今回は、「ネガティブ・ケイパビリティ」という概念を紹介したい。 ・ネガティブ・ケイパビリティは、もともと英国の詩人キーツが提示した概念で、「どうにも答えの出ない、対処しようもない事態に耐える力」あるいは「性急に証明や理由を求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる力」を指す。 ・キーツの提示から約150年が経過し、ビオンという精神科の医師が論文で引用したことで、主に精神科の領域でこの概念が知られることになった。このビオンの論文を読んだ九大医学部の森山成彬先生(実は、「三度の海峡」など受賞作品を多数お持ちの、作家の箒木蓬生さん)がこの概念に着目され、2017年に「ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力(朝日新聞出版)」を出版されていたところ、コロナ禍でこの概念が改めて注目されているのだ。 ・箒木先生によると、ネガティブ・ケイパビリティの対義概念として、ポジティブ・ケイパビリティがある。もともと人間は、様々な社会の状況や自然現象、苦悩に意味付けし、それを分かろうとする力が備わっているという。生物が生存するには、外部環境を適切に把握する能力を持つことは不可欠であることは容易に想像がつく。加えて、人間の脳は、悲観的な絶望よりも希望を持とうとする。薬の治験で偽薬を投与されたにも関わらず症状が良くなる、所謂「プラセボ効果」はこの一例だ。 ・生物の生存にはポジティブ・ケイパビリティが不可欠なのだが、ここには問題も生じる。つまり、答えを早く手に入れたいため、拙速な理解や陳腐な解決策に飛びついたり、画一的な思考やマニュアル化に囚われて自分自身の頭で考えなくなり、結果として想定外の出来事に対応できなかったり、戸惑って苦痛を感じたりする。 ・大学の教育の現場を振り返ると、昨今の印象として、how toを教えることに忙しく、物事をじっくりと深く洞察する余裕が少なくなり、why?に対する自分なりの答えを出すことが後回しにされがちなようにも思える。 ・次回は、ネガティブ・ケイパビリティについて更に考えてみたい。
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【今回のまとめ】 人間は、様々な社会の状況や自然現象、自分の苦悩の理由を分かろうとする「ポジティブ・ケイパビリティ」と、どうにも答えの出ない、対処しようもない事態に耐える「ネガティブ・ケイパビリティ」の両方を持つ。近年は「ポジティブ・ケイパビリティ」によって拙速で安易な答えに飛びつきがちなように見えるが、ここには重大な問題が潜んでいる。 ・近年、アントレプレナーシップ教育のなかで、学生や受講者がイノベーティブな事業を提案する演習に取り組む場面も多い。その過程で、ややもすればパッと頭に浮かんだ安易なアイデアに飛びついて、そのまま深堀りせずにソリューション(解決策)を提示するように見える場面に出会う。 ・教員としては、もっと対象事象を深く理解し、問題の根本原因を多角的にあぶり出して、複雑な要因を考慮してユニークな解決策を提示して欲しいと思うのだが、実際はそうならない場合も多い。 ・また、話が変わるが、この1〜2年の間、コロナ禍で家に閉じこもりがちなことで対人関係が希薄化するなどし、仕事や家庭のことで今まで経験したことが無い状況に置かれることで、不安に苛まれている人も多いと思う。 ・そこで今回は、「ネガティブ・ケイパビリティ」という概念を紹介したい。 ・ネガティブ・ケイパビリティは、もともと英国の詩人キーツが提示した概念で、「どうにも答えの出ない、対処しようもない事態に耐える力」あるいは「性急に証明や理由を求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいることができる力」を指す。 ・キーツの提示から約150年が経過し、ビオンという精神科の医師が論文で引用したことで、主に精神科の領域でこの概念が知られることになった。このビオンの論文を読んだ九大医学部の森山成彬先生(実は、「三度の海峡」など受賞作品を多数お持ちの、作家の箒木蓬生さん)がこの概念に着目され、2017年に「ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力(朝日新聞出版)」を出版されていたところ、コロナ禍でこの概念が改めて注目されているのだ。 ・箒木先生によると、ネガティブ・ケイパビリティの対義概念として、ポジティブ・ケイパビリティがある。もともと人間は、様々な社会の状況や自然現象、苦悩に意味付けし、それを分かろうとする力が備わっているという。生物が生存するには、外部環境を適切に把握する能力を持つことは不可欠であることは容易に想像がつく。加えて、人間の脳は、悲観的な絶望よりも希望を持とうとする。薬の治験で偽薬を投与されたにも関わらず症状が良くなる、所謂「プラセボ効果」はこの一例だ。 ・生物の生存にはポジティブ・ケイパビリティが不可欠なのだが、ここには問題も生じる。つまり、答えを早く手に入れたいため、拙速な理解や陳腐な解決策に飛びついたり、画一的な思考やマニュアル化に囚われて自分自身の頭で考えなくなり、結果として想定外の出来事に対応できなかったり、戸惑って苦痛を感じたりする。 ・大学の教育の現場を振り返ると、昨今の印象として、how toを教えることに忙しく、物事をじっくりと深く洞察する余裕が少なくなり、why?に対する自分なりの答えを出すことが後回しにされがちなようにも思える。 ・次回は、ネガティブ・ケイパビリティについて更に考えてみたい。
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