失敗を乗り越える力が高い人

QTnetモーニングビジネススクール

今日は「失敗を乗り越える」ことについて考えていきます。 失敗するとどうしてもくじけてしまいますね。失敗を乗り越える力が高い人と逃げてしまう人がいますが、どうしたら失敗を乗り越えて自分の成長に繋げられるのでしょうか。 私は若い頃、旅行会社で働いていました。旅行会社は、お客様の旅行がキャンセルになったとき、発注していたチケットのキャンセル手続きをしないとキャンセル料を取られてしまう場合があります。当然、旅行会社は様々な鉄道会社や飛行機会社から請け負っているだけですから、こちらでキャンセル処理を忘れたからといってキャンセルチャージがかからないようにすることはできません。若い頃の私は、うっかりキャンセル手続きを忘れてキャンセルチャージがかかった際には、自腹を切らざるを得ない状況に陥ってました。自腹をたくさん切っていく中で、どうしたら自腹を切らなくて済むようになるのだろうかと考えていました。 失敗すると落ち込んで思い出したくもありませんが、それではいつまでたっても改善しません。失敗した時にどうやって対処していけば良いのかを考えていくことが必要です。 失敗してしまった瞬間は、自分も焦ってしまってどうしたら良いのかわからず、半分パニックになるわけです。「どうしよう」と思っている間にも時間は過ぎてしまいます。まずは、しっかりと自分のミスであるということを認めて、何よりも先に謝罪することが非常に大事です。失敗した時に、意外とパッと「自分のミスです、すみません」とすぐに謝れる人はばかりではありません。ここで素直に謝ることができると、その後に助けてくれる仲間が生まれます。しかし、ここで素直に謝っていないと、「勝手に処理すれば」といった冷たい目線になってしまう場合もあるため、非常に大事です。 次に、「気持ちを引きずる」という所がマイナスに働いてしまうため、やってしまったものは仕方がありません。そこでパッと切り替えられるかどうかが分かれ道になります。つまり、未来志向でどういう風に捉えていけるか、この失敗を次にどう生かすか、そういう視点で気持ちを切り替えることが大事です。 更に、その感情は一旦横に置いて、客観的に失敗してしまった構造や原因をしっかりと分析することが大事です。その時に何を意識するかというと、起こってしまった「事象」と「自分の行動」の関係性に注目をして、客観的にその事象を捉えることが大事です。 意外とここを切り離せずにごっちゃになり、学びが抽出できなくなりがちです。起こったことと自分の行動の因果関係、それに加えてその時にどんな感情があったのか、例えば「適当でいいや」「まあいいか」など気の緩みがあったといったことまで含めて、分析的に捉えることができるととても良いと思います。その上で、今後何を意識していけば良いのかという学びをしっかり抽出し、なおかつそうした学びが抽出できるような仕組みを作りましょう。放っておくとやはり人間は振り返らずにそのまま行ってしまうため、自分でちゃんとノートに書くなど、失敗が繰り返されないためにどう防いでいくかを具体化する仕組みまで作っておくとパーフェクトだと思います。とは言え、若いうちはなかなか自分で気づくことが難しいため、適宜上司や先輩にアドバイスしてもらい、自分が見落としていることなどを指摘してもらうことも非常に大事です。 今度は、失敗を減らしていくためのお勧めの方法について、ご紹介します。 １つ目は、特にジュニアなメンバーや新しく担当したての仕事の場合にはそもそも失敗の原因として、全体図を抑えられていなかったり、洩れがあったりする場合が多いため、担当業務の全体図をしっかりと理解することが大事です。その上で、自分自身の知識不足やスキル不足があるのであれば、そのままにせず、能力開発をするという学ぶ気持ちが大事です。あとは、「失敗をしない」という意識を強く持っておくことも当たり前ですが、大事です。自分の責任をしっかりと認識して、確認作業を怠らないということが大事です。失敗しない人は責任感が強い人が多いです。何回も同じことをやってしまう人は、そもそもそこが緩いという所があるため、「私は失敗しない」といった意識を持つようにしましょう。 また自分自身の行動に責任を持って、全体図を理解して、全て自分のボールであるという意識を持つことも大切です。その上で、毎日の積み重ねの中で上手くいったことも上手くいかなかったことも含めて振り返る癖を持つことで、体調管理の問題や睡眠不足の問題など課題が見えてくるかもしれません。 それでも、些細なミスを繰り返してしまうという人もいるかもしれません。そういった場合は、精神の疲れやモチベーションの低下などが原因かもしれないため、リフレッシュするということも大事です。究極的には、今の仕事があっていないという可能性もあると思います。その場合は、思い切って仕事を変える、環境を変えるしかありません。 では、今日のまとめです。 失敗したりミスしたりすると辛くてそのことを思い出したくなくなりますが、可能な範囲で自分と対話して、弱点や伸びしろを発見して、上手く成長に繋げていきましょう。