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映画と文化(8):二十四の瞳

 
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今日は邦画で「二十四の瞳」です。原作は壺井栄、1952年に発表された作品で、知らない人はいないだろうと思える作品です。 映画としては1954年の公開で白黒映画です。木下恵介監督はホームドラマ等でも有名です。日本で一番有名な監督・世界で有名な監督となると黒澤明、それから小津安二郎が出て来るのでしょうけれど、私の中ではその次くらいの、非常にビッグネームであることは間違いありません。その後1987年にカラーで田中裕子の主演で再映画化されていますが、1954年高峰秀子のバージョンが遥かに素晴らしいと思います。 1954年の作品を観たことが無いという方もいらっしゃると思うので、あまりうかつなことは言えないのですが、あらすじを少しだけお話しますと、大石先生という先生がいて、小豆島の岬の分教場で1年生を12名教えるのですが、ある日子供たちと仲良くなり過ぎて、悪戯を受けて落とし穴で怪我をして休んでしまいます。子供たちが遠い大石先生の家まで健気に歩いて行き、先生のお見舞いをするという話から始まるのですが、やがて軍国主義の時代になり、いわゆる軍国教育はとても出来ないと大石先生は辞めていくのです。惜しまれて辞めていくのですが、戦争が終わり、大石先生の旦那さんも亡くなり、長男も亡くなってしまい、戦後再び教鞭を取ることになるのですが、その時に教え子だった12人の弟や妹たちも来るということで涙してしまうという話です。最初の12人の子供たちも、かなりの人達が亡くなったり、目が見えなくなったりという悲劇を味わっています。戦争が如何に庶民を苦しめたのかという事を、声高でなく、情緒豊かに描いた作品と言えると思います。 もちろん12人いたから「二十四の瞳」です。一人一人の子供たちの事をよく覚えている、という事だと思います。この作品は、私も涙無くしては観られない作品ですが、教育の世界ではこれを観ずに教師になってはいけないという人もいるくらいです。 現に舞台となった小豆島のロケ地を観光施設にしたり、それからモデルとなった学校があるのですが、そこに実際に行ってみたくなる人も多いです。私も実際に行ってみたいと思っていて、まだ果たせないでいます。 この作品は私個人としてはベスト1に挙げている作品です。よく言われるのは「動の黒沢、静の小津」。これは誰かが言ったのかもしれないし、私が考えたのかもしれませんが、動きと動きの無いことで黒澤監督と小津監督が対極にあるという言い方をするのですが、私はそこに「情(じょう)の木下」を入れたいくらいです。日本的な情緒、日本人の感性やそのようなものを映画一本でみて学ぶとしたらどういう映画がいいですか?と、もし海外の人が尋ねてきたら、私は木下恵介監督の作品群を紹介したいです。一つはこの「二十四の瞳」もう一つ勧めて良いとしたら「喜びも悲しみも幾歳月」という作品です。 「喜びも悲しみも幾歳月」は灯台守の辛い生活を、だけれども、どうしてもいなければならない人、つまり嵐の夜に灯台が無ければ船が大変な目に遭うわけですので、いなければならない人、そのいなければならない仕事のために一生を孤独の中で過ごす人たちがテーマだったのですが、日本人の情緒がよく表れている作品です。 私としては日本の情緒を表す作品としては色々あると思うのですが、日本人の細やかさ、それから黙って我慢する、そういった美徳が表れている作品で、日本情緒というと最近では少し政治的なことを感じる人もいるかも知れませんが、そういった政治的な事を一切感じさせない作品だといえると思います。 1954年の公開当時、教育の世界では「子供たちを再び戦場へ送るな」という事が合言葉になっていた時代です。その中で公開された作品ですから、当然当時の観客達は「これはいい」と感じたはずです。その時の捉え方と、今私達が観て「当時はこうだったのですか?」と時代を感じる感覚とは違うとは思います。当時はどうだったかというのを思い起こしながら鑑賞するという事も楽しみの一つだと思うのです。是非映画を観る時、特に古い映画の場合は、当時どのように受け止められたのだろうということを想像しながら観る、そして、今観る価値はどういう価値なのだろう、という事を考えながら観る、そういう両面から攻めていっていただきたいと思います。 今日のまとめ:私がベスト1にしている「二十四の瞳」を紹介しました。いい意味での日本的な情緒がよく表れた作品で、また昔の映画を観る意味を考えながら観るのに、いい作品という事もご紹介しました。
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