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映画と文化(22):ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス

 
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今日はドキュメンタリーで、アメリカの映画です。「ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス」というタイトルの映画です。最初がタイトルで次が副題です。実は少し前に福岡市総合図書館映像ホール・シネラで拝見したのですが、なにせ3時間25分の映画なので、さすがに休憩が入る長い映画です。ドキュメンタリーは映画の一つの分野ですし、その中でも非常に評価の高いものもあるのでご紹介したいと思います。 日本での公開は2019年ですが、その当時のキネマ旬報の外国映画ベスト10、ドキュメンタリー映画の中ではなく、全体の中で11位に数えられた作品です。その内容が、「図書館というのはこんなにいいことをしています」という話が目白押しで、それを是非ご紹介したいな思ったのですが、一つ残念なことがあります。日本公開の時に一番中心になったのが岩波ホールで、そこは残念ながら先日閉館してしまいました。岩波ホールは良い映画を紹介するところだったという事はお話しておきたいと思います。 この映画の内容を一言でいうと、「住民と結びつき、民間からも資金を得る、市営図書館の理念と活動と裏側を描くドキュメンタリー」でしょうか。そのようにまとめられると思いますが、実にこのニューヨーク公共図書館は日本の図書館と違うところが沢山あって、まず周りの市民との結びつきが非常に強いです。福岡でも強いと思いますが、それよりもものすごく強いのです。そして民間からと市から得られる資金が年によって違いますが、どちらからも同じくらい運営資金が入ってくるタイプの運営をしています。いつも運営の方針、資金の得方に関して職員が喧々諤々の議論をしながら進めています。日本でも最近ではそうだろうとは思うのですが、その様子が非常に厳しいというか、しっかりしているというか、そういうところを見習ったらいいと思った次第です。 ニューヨーク公共図書館はどこか一箇所にだけポンとある図書館ではなく、地区ごとに様々な分館があったり、本だけではなく、いわゆるコンサートを中心にしている施設、或いは黒人差別や奴隷時代といったものをテーマにした施設があったり、様々な活動をしています。その活動のひとつひとつ、あるいは日々の貸出の様子、あるいは本が裏側でどのように配送したり、戻ってきたりしているのか、いわゆるバックヤードツアーに行かないと見られないようなことも映画の中でたくさん見られるので、ちょっと得をした気分になります。 また、ニューヨーク公共図書館で扱われている様々なイベントは、非常に知的レベルが高く、我々としても感心するところが大です。例えば進化論の生物学者が出て来て、進化論を否定して人間は神様がつくったと信じている方との結びつきを解説してみたり、あるいは先程申し上げた黒人差別の教科書問題に関するイベントなどもあります。それに加えて住民に奉仕するということで、住民の中にはホームレスも含まれていて、その方達に対してはどういう接し方をしたらいいのか、どこまで使用を認めたらいいのか、というようなことまで細かく議論を重ねている様が描かれています。その他にも朗読会、ミュージックのライブなど、こんなに活躍して、いつ家に帰るのだろうというくらいの活動内容です。 それから面白いな、と思ったのが日常の写真のコレクションです。大昔の日常を描いた白黒写真を多数収集していて、デザインを学ぶ大学生、或いはプロのデザイナーの人達が来て、大昔の写真やイラストを見てヒントを得たり、実際にそれを使ったりしています。写真の利用自体は無料で著作権フリーになっているので、色々な人が色々な用途に使える写真のコレクションがあるのです。写真をこのようにコレクションして、一般の人がいつでもどのようにでも見られるというのは、私は日本ではあまり聞いたことがありません。このようにして記録性のあるものをどんどんと膨らまそうとしているのではないかと思います。日本でも昔のラジオの録音とか、テレビ番組で局がこれは放出してもいいというものを収集するといいのではないでしょうか。この図書館では、例えば移民が押し寄せた時代に、周りの環境がどうだったかを調べている民間の研究者の人達が尋ねてきて、スタッフにそういう質問をして、「それならば、この写真に色々なヒントがありますよ」と教えたりしています。 とにかく我々が思っていることをはるかに超える図書館の機能を果たしていて、これを見ると実は3時間25分が全く長くありません。是非、図書館関係や文化活動に興味のある方は、日本の図書館のあり方とどう違うか見てほしいなと思っています。 最後に、「エクス・リブリス」とサブタイトルを言いましたが、これはラテン語で、「誰の蔵書から」という意味だそうで、本にもよく○○蔵書と判子が捺してあることがあります。あれを「エクス・リブリス」というのだそうです。例えば「鈴木右文蔵書」というようなものです。なかなか洒落たタイトルのつけ方だと思いました。 今日のまとめ: ニューヨーク公共図書館の話をしました。ドキュメンタリーもとてもいいし、日本とアメリカの図書館のあり方の違いも学べるので、どうぞ皆さんご覧になって下さい。
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