朝鮮半島の現状

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今日は、朝鮮半島の現状について見ていきたいのですけれど、まず北朝鮮です。１月に５年ぶりの労働党の党大会があったのですが、この時に金正恩の名称が何になったか知っていますか？　今まで委員長と言っていたのですが、今回総書記というお父さんの正日の使っていたものを加えたのです。お祖父さんが何を使っていたかですが、金日成は北朝鮮を作った人で国家主席と言っていたのです。金正恩は、はじめ第一書記と言っていて途中から委員長になったのですけれど、今年の１月に総書記になって、将来は国家主席になるつもりかもしれません。アメリカの大統領がトランプからバイデンに代わるということがどうも見えたということで、せっかくトランプと話をして何か出来るかもしれないと思っていたのに、もう駄目だということで「アメリカは敵国だからワシントンに核ミサイルを撃ちこめるような軍事強国にならざるを得ないだろう」ということを党大会で言っている状況です。 北朝鮮経済は結構厳しい状況なのですよ。北朝鮮の三重苦って何か知っていますか？　まず国連の経済制裁です。それから、新型コロナウイルスの影響もやはり大変な状況です。北朝鮮は１人もコロナに感染していないとか言っており、これが本当とは思えないわけですが、問題はコロナが怖いと中国の国境封鎖をしてしまったことです。中国との貿易が９割減少し、コロナで貿易がほとんど出来ない状況になっているということです。３つ目は、水害です。福岡にも大風を伴う台風が来たでしょう。普通は九州の後は東の方に行くのですが、九州の西の海上を北上して韓国から北朝鮮に行って、北朝鮮に大変な水害をもたらしました。ただでさえ国連の経済制裁だとか、中国の国境封鎖で死にそうな所に大変な水害がもたらされて、さすがの金正恩が泣いて国民に謝ったと言われています。 一方で、南の韓国ですけれど、文在寅大統領は去年の４月の総選挙ではコロナを上手くハンドルしたということで、支持率62％で大勝したのです。ところが、今年の１月にはもう34％まで支持率が下がっているのです。何故だか知っていますか？　ソウル市長のセクハラ問題とか、チェ・ミエ法務大臣とユン・ソクヨル検察総長の戦いみたいなのも、国民から見るともういいかげんにしてくれないかなということです。それから、ソウルは一戸建てというよりマンションが多いのですけれど、マンションの価格がすごい勢いで上がっていて、国民が買えなくなっているというので怒っているというのもありますよね。 その様な中で、この間、従軍慰安婦問題に対してソウル地裁の判決が出ました。日本的に言うと、1965年の日韓請求権協定でもう個人の請求はなかったことにするという話で終わったつもりが、ずっと言われ続けたもので、バイデンが仲介して2015年の日韓合意がなされたのです。日韓合意に基づいてお金を支払うという話になったものが、韓国が日韓合意は不公平だから無効だと言い始めて、日韓合意も無かったことにされているわけですよ。ソウル中央地方裁判所が日本政府に対して損害賠償を払えという判決を出して、日本がまた怒っているんですけれど、日本の立場はどういうものか知っていますか？ まず、主権免除の原則というのがあるのです。主権免除の原則は国際法の原則ですけれど、国の裁判所はその国の中で効力を持つので、別の国の政府に対して裁判をして、お前いくら払えみたいなことを言うことは出来ないというものです。そもそも主権免除の原則に反するというので、日本政府としては訴えた慰安婦に対して反対弁論するために裁判所に出廷したり、控訴したりしていません。もしすると裁判権を認めたことになるということで、主権免除の原則にそもそも反するので何を言っているのだと言って怒っています。そもそも、主権免除の原則違反であるだけでなく、65年の日韓請求権協定とか2015年の日韓合意で終わった問題だということでもあります。今までも徴用工問題で揉めに揉めていたものが多少改善する気配もあったのですが、また慰安婦問題で日本政府にお金を払えみたいな判決が出たもので、また日韓関係がさらに悪化するかもしれないという状況になってしまったということです。 今日のまとめです。北朝鮮の経済状況は、国連の経済制裁、コロナ、水害の三重苦で悪化しています。トランプがバイデンに交代することになったのを見ながら、金正恩は総書記としてワシントンに届く核ミサイルを開発するという、アメリカを敵視した軍事強国路線をとっているという状況です。一方の韓国ですけれど、コロナの初期対応が良かったので一時回復した文在寅大統領の支持率も、不動産高騰問題とか、ソウル市長のセクハラ自殺とか、検察改革における検察と法務大臣の対立だとかでまた落ちてきています。悪化した日韓関係がちょっと戻ってくるかと思われた時に、ソウル地裁が慰安婦訴訟で日本政府にお金払えということで、またまたさらに悪化しそうになってきているという状況です。