コロナ禍でのメンタルヘルス3

QTnetモーニングビジネススクール

新型コロナウィルスの流行によりテレワークが推進され、働き方や環境が大きく変化しました。慣れない状況の中ストレスを感じられている方も多いと思います。今日は、こうした状況を今後どのように乗り越えてくのかを目的に、新しいストレス発散法についてお話します。 皆さん、多かれ少なかれ何らかのストレスを抱えているのではないでしょうか。 本来であればこういった社員一人一人のメンタルヘルスは会社が組織として守ることになっています。これを「ラインケア」と呼びますが、今回のような状況は未だかつて誰も経験したことがありません。そのため、会社側が用意している既存の福利厚生などの制度では十分なラインケアができません。企業努力はもちろん、それ以上に自分自身をどう守るか、セルフケアにもしっかり取り組んでいくタイミングではないかと思っています。 「セルフケア」とは、自分のストレスを開放する方法のことです。 例えば、仕事でストレスが溜まった時に楽しいことや自分の好きなことをするなどの「ストレス解消法」です。普段の状況であればお酒を飲んだり、遊びに行ったりしてストレス解消していたという方も、今は３密を避けるように言われ、なかなか従来通りの気晴らしが実践出来ずにストレスが溜まっているという方が多いのではないかと思います。徐々に様々な対策を講じながらコンサートや映画などが実施されるようになってきていますが、まだまだ以前の通りにはいきません。 これまで映画やライブ、コンサートなどがストレス解消法だった方々には、ぜひここでもう一度何が自分にとって本当にうれしいことだったのかを考えていただきたいと思います。 例えば、映画鑑賞がストレス解消法だった場合、新しい物語を観ることが自分にとって大切だったのか、それとも映画館という大スクリーン・大音響で他人を気にすることなく映像を楽しむことが楽しかったのか、誰かと一緒に観た映画の感想を語り合うのが楽しかったのか。 「映画」ひとつとっても楽しむポイントは様々です。自分が何を楽しいと感じていたのか、何がストレス解消になっていたのかを改めて考えてみてください。「映画が好き」という方でも、深掘りしていくことで何に楽しみを感じていたのかがより具体的になっていきます。それを今出来る形の中で可能なことに変換して、限られた状況の中で何だったら出来るのかを考えてみましょう。 ただ言葉で言ってしまうと簡単ですけれど、なかなか難しい作業です。 映画鑑賞の場合は、新しいストーリーを観るのが楽しみだったということであれば、ネット上で観られる映画で代替してみたり、誰かと映画について語るのが楽しみだったということであれば、仲間を募って今流行りのZoomなどオンライン上で会話をしてみたり、自分自身で映画についてSNSで発信してそこについたコメントでやりとりをするのも楽しいかと思います。 従来のやり方が出来ないとネガティブに思うのではなく、今なら何が出来るかということを考えてみると、もしかしたら今まで思っていたストレス解消法以上にいい方法が見つかるかもしれません。そうした可能性にぜひワクワクしていただきたいなと思います。 ちなみに私は夫婦で好きなアーティストがいまして、これまではライブやフェスに行ってストレスを発散していました。今は、家のテレビを65インチの大きなものに買い替えて、テレビでライブを見ながら家の中でタオル振り回す勢いでワーワー言って楽しんでいます。本来だったらライブ会場に行って大歓声の中で楽しむところですが、今出来ることということで家の中の環境を整えて家でライブを楽しんでいます。 同じアーティストが好きな人達と「何年のあのライブが良かったよね」と振り返りを行うのも思いのほか楽しかったですよ。 では、今日のまとめです。 今、自由が制限されているところがありますが、出来ないことを悲観するのではなく、新たに出来ることを探してワクワクするという見方を身に着けていただけたら良いのではないでしょうか。