ミュージックステーション(2021-11-22)陳雷『天下無敵』
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今週は、台湾のベテラン男性歌手、陳雷の歌をお送りいたします。
台湾最大の方言、台湾語の歌にご興味のある方なら、多分少なくとも一度はこの歌手の名前を聞いたことがあるかもしれません。
陳雷は1963年、台湾中部の彰化県に生まれ、中学校を卒業した後、エアコン工事業者として働く傍らで音楽活動を行い、1991年にスカウトされてデビューしました。陳雷のデビュー初期の格好、ハットにオーバルメガネ、スーツにショートパンツ、そして白い靴下に黒の革靴という姿が彼のトレンドマークとなりました。そして、陳雷の誠実な人柄、よく口を大きく広げて笑顔をしていることと、標準中国語をしゃべる時に訛りがあることが、人々に親近感を与えています。陳雷はそのような、みんなのご近所にいそうな親しみやすさと、持ち前のセンスで、1990年代から、台湾の音楽業界だけではなく、テレビ業界でも広く活躍しています。
陳雷は、その人柄を表しているような、冗談を交えて社会情勢をポジティブに捉える歌で知られています。たとえば、陳雷が1994年に発表したヒットソング「歡喜就好」。「歡喜就好」は、人生のいろんな事柄においては、絶対にいいということはありません。人生を楽しく過ごしていれば、それでいいじゃないかという人生観を描いています。車がかっこよくない。家が狭い。ご飯がまずい。嫁が可愛くないなと、このようなことで頭を悩ませる必要はありません。車が高級すぎると、誰かに盗まれるじゃないかと毎日心配になります。広い家だと、掃除がかなり面倒です。美味しいご飯を食べすぎると、高血圧に気をつけなければいけません。嫁が可愛すぎると、いつかは誰かに奪われるじゃないかと不安になる、ということです。
陳雷は近年、家族と過ごす時間を増やしたからでしょうか。テレビ出演も歌手活動もだいぶ少なくなりました。今年、陳雷は6年ぶりにニューアルバムをリリースしたことを機に、再び積極的に音楽活動をするようになりました。ファンにとっては、まさか6年ぶりに陳雷の新作が楽しめるなんて、きっと思いもしなかったのでしょう。
それでは、これからは陳雷のニューアルバムから、歌を何曲か選んで、お楽しみいただきたいと思います。
※11月22日にご紹介する曲:
1.「歡喜就好」(楽しければそれでいい)
2.「天下無敵」
3.「勝利ㄟ呼聲」(勝利の呼び声)
4.「台灣魯肉飯」(台湾ルーローハン)
(編集:曽輿婷/王淑卿)
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