Artwork

コンテンツは 中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal
Player FM -ポッドキャストアプリ
Player FMアプリでオフラインにしPlayer FMう!

GO GO台湾 - 2021-06-19_国家公園(雪霸&陽明山)

 
シェア
 

Manage episode 295390338 series 2548886
コンテンツは 中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal

トーク①:新型コロナのステイホームで希少動物が登場≫

新型コロナでステイホームが広がってから、世界各地で度々、野生の動物たちがのんびり、生き生きと生活している様子が捉えられ、話題となっていますが、台湾でも最近のステイホームによって、野生動物たちが姿を現し始めているようです。

台湾では5月から新型コロナの防疫警戒レベルを上から2番目に厳しい「3級」としていて、生活や社会維持に必要な施設を除く、営業施設や公共施設は全て閉鎖となっています。現在のところそれが6月28日まで続き、それ以降、延長されるのか、引き下げられるのかどうかはまた近々発表されるという状況です。

そのため、施設などはもう1か月以上閉鎖しています。

そんな中、台湾中部にある「雪霸(シェイパ)國家公園」では、人間による干渉がなくなったからか、野生動物が戻ってきているのを、公園管理処の巡回スタッフが巡回の際に何度も確認しているそうです。ここでいう國家公園は、日本の国立公園に相当します。

しかも、その野生動物の中には、シカの一種である「山羌(タイワンキョン)」や、“台湾で最も美しい鳥”と言われているキジ科の鳥「藍腹鷴(サンケイ)」の親子が目撃されたほか、これまで雪山の谷間でしか見られたことがなかった、台湾で絶滅が危惧され保護対象となっている希少な「台灣野山羊(タイワンカモシカ)」が水を飲みに来ている姿も目撃されたそうです。

これには自然保護スタッフだけでなく、山好きやネットユーザーも感動していました。

そんな希少な動物を捉えた動画の一部は、雪霸(シェイパ)國家公園管理處公式Facebookページ「登峰造極 雪覇之美」で紹介されています。気になる方はぜひのぞいてみてくださいね。

トーク②:雪霸國家公園≫

ところで、台湾には“国立公園”はいくつあると思いますか?

2020年現在、合計9つの“国立公園”があるんです。この九つの国家公園とは、台湾南部・墾丁、中部・玉山、北部・陽明山、東部・太魯閣、中部・雪霸(シェイパ)、離島・金門、離島・東沙環礁、南部・台江、離島・澎湖南方四島の合計9つです。

それぞれに主な保全資源や特色があるのですが、今回、希少動物が現れたと話題になった「雪霸(シェイパ)國家公園」は、台湾中部にある1992年に設立された国立公園。北部・新竹県、北西部・苗栗県、中部・台中市に跨っていて、台湾で3番目に広い山岳国立公園で、広さは7万6,850ヘクタール、東京ドームおよそ1万6,437個分の広さがあります。

公園内にある台湾で2番目に高い山「雪山」の“雪”と、「大霸尖山」の“覇”から命名されました。

この2つの山だけでなく、「雪霸(シェイパ)國家公園」内には3,000メートル以上の高さを持つ山が51か所あり、そのうち、その高さや美しさなどから「台湾百岳」と呼ばれている、“台湾百名山”にランクインした山が19か所あります。

登山路が最も多く、最も複雑な国立公園とされていて、その中でも最も有名なのが名前のもとにもなった「雪山」登山路と、「大霸尖山」登山路です。

その「雪山」(標高3,886メートル)と「大霸尖山」(標高3,492メートル)の間に3000メートルクラスの山が連なっていて、その稜線は「聖稜線(聖なる稜線)」と呼ばれています。

日本一の高さの「富士山」の標高が3,776メートルですが、それに近いクラスの山が連なっているというわけですので驚きます。

ちなみに、この「雪霸(シェイパ)國家公園」内に住む原住民族はいませんが、「大霸尖山」はタイヤル族が移動するための重要なルートとしており、「大霸尖山」の上流が集落エリアとなっているそうです。また、サイシャット族の祖先の発祥の地とされています。

もちろん、この「雪霸(シェイパ)國家公園」、登山が目的でなくてもレジャーエリアで楽しむこともできますよ。

「雪霸(シェイパ)國家公園」内には、武陵遊憩區(武陵レジャーエリア)、觀霧遊憩區(観霧レジャーエリア)、雪見遊憩區(雪見レジャーエリア)の3つのスポットがあります。

中でも有名なのが「武陵遊憩區」。ここには桜名所「武陵農場」があります。台中市側にあり、標高1,742メートルの場所に位置していて、夏でも平均気温が15℃と過ごしやすいので避暑地としても人気ですし、一年を通して様々な花を楽しめます。

特に桜スポットとして有名で、ショウワザクラやヤマザクラ、ヤエザクラなど、様々な品種の桜が植えてあって、2月の「武陵桜まつり」の時には各地からたくさんの人が訪れますよ。

桜以外にも、1月には梅、3月から4月にかけては桃の花、スモモの花、リンゴの花、5月には藤の花やバラ、6月から8月にかけては桃、9月10月はコスモス、金針花(ワスレグサ)、山茶花(さざんか)、セージ、11月から12月にかけてはイチョウやモミジなどが楽しめます。

また、武陵農場を流れる七家灣溪は、氷河期からの生き物とされるサクラマスの亜種「タイワンマス」の重要な生息地。しかも現在はこの七家灣溪にしか生息していないとしてこの周辺は保護エリアとなっています。

そもそもサケ科の魚といえば比較的寒いエリアに生息すると思うのですが、なぜ亜熱帯の台湾にいるのか?と研究されたそうで、どうやら、氷河期に寒さを避けるために比較的温暖な台湾までやってきて、氷河期が過ぎた後、大多数の魚は北海道に戻ったのですが、一部の魚は比較的涼しく、穏やかな大甲渓に遡上。そして、台湾の近くのプレートの緩やかな隆起によって、大甲渓から出られなくなった魚が陸封型、すなわち河川残留型サケとなったとされているそうです。

そのようなことから、この「タイワンマス」がいる台湾は世界最南端のサケ科の魚の分布ルートの一つとなっています。

そんな貴重な「タイワンマス」を間近で見ることができる場所がここ「武陵遊憩區」には2か所あって、1つが「台灣櫻花鉤吻鮭展示館(タイワンマス展示館)。タイワンマスは中国語で「台灣櫻花鉤吻鮭」と書きます。

そしてもう1か所が「觀魚台(魚鑑賞台)」というスポット。「觀魚台」は屋外の桟橋の上から「タイワンマス」の泳ぐ影を見ることができます。まさに自然の中で泳ぐ姿を見ることができるんですね。

この他にも「武陵遊憩區」のスポットといえば、その「タイワンマス」を見ることができる「觀魚台」から更に進んだ先にある「桃山瀑布」。およそ4.3kmある「桃山瀑布步道」は、通り道をきれいにコンクリート舗装されていて、距離は結構ありますが、歩きやすくなっています。途中、ちょっと休憩できる東屋もありますし、豊かな自然を楽しみながら歩いて行ってください。そして歩いて行った先に現れる滝は、水もきれいで、涼しく、心地のいいエネルギーをもらえます。

「武陵遊憩區」へのアクセスは、台北からですとe-go觀光巴士が台北駅から武陵農場まで直通で行きます。ただ、3日前までに予約をしないといけませんので忘れないようにしてくださいね。乗車時間はおよそ4時間です。

「武陵遊憩區」では「タイワンマス」の保護が一つのテーマとなっていますが、新竹県と苗栗県の境側にある「觀霧遊憩區」では、台湾で絶滅に瀕している「觀霧山椒魚」を主題とした台湾唯一の「觀霧山椒魚生態中心(觀霧サンショウウオ生態センター)」があります。

この「觀霧山椒魚」も氷河期時代の遺物種とされていて、今では台湾北中部の山間部でわずかにしか存在していないことから、生態調査や生息環境の回復に努めています。この「觀霧山椒魚生態中心」ではそんな「觀霧山椒魚」のことを詳しく知る事ができます。

また、この「觀霧山椒魚」の教育と連動した「雲霧步道」は、ぐるりと一周できる全長846メートルの歩道。自然の中をウッドデッキが整備されていて、途中途中で遠くに高い山々が連なる稜線が見え、とてもリラックスした気分になります。

ちなみに、ここの「觀霧」という名前は、三面を山に囲まれた谷間に位置していて、この海抜まで上がってきた水蒸気が気温の低下で霧となり、渓谷全体が雲と霧に覆われることから「觀霧」という名前になったと言われています。

そしてもう1か所、苗栗県の中心部側にある「雪見遊憩區」。こちらは司馬限林道の北坑山から、「雪山」~「大霸尖山」までの稜線がほぼ平行で稜線を楽しむのに最高の道で、特に冬になると真っ白な雪をかぶった稜線が見られることから「雪見」という名前になったんだそうですよ。

ただ、「觀霧遊憩區」と「雪見遊憩區」は車がないと行きにくいので、現地ツアーで行くのがいいかもしれません。

台湾の各旅行会社が、日帰りや1泊、2泊のプランなどを打ち出しているので、それを利用すると便利だと思います。

なお、「雪霸(シェイパ)國家公園」では、生態保護エリアに入園する場合には事前に入園入山申請が必要となります。

オンラインで申請ができますよ。オンライン申請のホームページアドレスは、https://npm.cpami.gov.tw/jp/index.aspx です。

日本語にも対応しています。ルートの開放状況や宿泊キャンプ場の情報なども日本語で確認できるので、向かう際にはこのページをチェックしてくださいね。

ちなみに、「雪霸(シェイパ)國家公園」の登山ルートは中級から上級者コースとなっています。

トーク③:陽明山國家公園≫

ちなみに、花のスポットとしても人気で、このコーナーでも良く紹介している「陽明山」も国立公園なんですよ。

今日ご紹介した「雪霸(シェイパ)國家公園」のような山岳国立公園ほど大きくはなく、標高は800メートルから1,200メートルの間ですが、地形には起伏が見られ、山、谷、湖、滝、平らな場所、河川など、様々な地形の交わりが多様な景観をもたらしています。

緯度と標高の影響で、亜熱帯気候、温帯気候帯、モンスーン気候とに分けられ、季節がはっきりしているのがこの「陽明山國家公園」の特徴なんです。なので、季節ごとに様々な花が楽しめるんですね。

市街地からもほど近く、アクセスもいいので、「都会の国立公園」というところが他の国立公園とは違う点ですが、そんな都市部にありながらも実は台湾唯一の活火山で、「陽明山國家公園」内には20の火山があるんだそうですよ。

しかも火山によっては今も続々と地熱があふれ出しています。

「陽明山國家公園」に花を楽しみに行くのもおススメですが、大地の鼓動を感じに火山を見に行くのもいいですね。ただし、ちゃんと立ち入りの制限は守って楽しんでくださいね。

  continue reading

291 つのエピソード

Artwork
iconシェア
 
Manage episode 295390338 series 2548886
コンテンツは 中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti によって提供されます。エピソード、グラフィック、ポッドキャストの説明を含むすべてのポッドキャスト コンテンツは、中央廣播電臺 RTI Radio Taiwan International and 中野 理絵 , Rti またはそのポッドキャスト プラットフォーム パートナーによって直接アップロードされ、提供されます。誰かがあなたの著作権で保護された作品をあなたの許可なく使用していると思われる場合は、ここで概説されているプロセスに従うことができますhttps://ja.player.fm/legal

トーク①:新型コロナのステイホームで希少動物が登場≫

新型コロナでステイホームが広がってから、世界各地で度々、野生の動物たちがのんびり、生き生きと生活している様子が捉えられ、話題となっていますが、台湾でも最近のステイホームによって、野生動物たちが姿を現し始めているようです。

台湾では5月から新型コロナの防疫警戒レベルを上から2番目に厳しい「3級」としていて、生活や社会維持に必要な施設を除く、営業施設や公共施設は全て閉鎖となっています。現在のところそれが6月28日まで続き、それ以降、延長されるのか、引き下げられるのかどうかはまた近々発表されるという状況です。

そのため、施設などはもう1か月以上閉鎖しています。

そんな中、台湾中部にある「雪霸(シェイパ)國家公園」では、人間による干渉がなくなったからか、野生動物が戻ってきているのを、公園管理処の巡回スタッフが巡回の際に何度も確認しているそうです。ここでいう國家公園は、日本の国立公園に相当します。

しかも、その野生動物の中には、シカの一種である「山羌(タイワンキョン)」や、“台湾で最も美しい鳥”と言われているキジ科の鳥「藍腹鷴(サンケイ)」の親子が目撃されたほか、これまで雪山の谷間でしか見られたことがなかった、台湾で絶滅が危惧され保護対象となっている希少な「台灣野山羊(タイワンカモシカ)」が水を飲みに来ている姿も目撃されたそうです。

これには自然保護スタッフだけでなく、山好きやネットユーザーも感動していました。

そんな希少な動物を捉えた動画の一部は、雪霸(シェイパ)國家公園管理處公式Facebookページ「登峰造極 雪覇之美」で紹介されています。気になる方はぜひのぞいてみてくださいね。

トーク②:雪霸國家公園≫

ところで、台湾には“国立公園”はいくつあると思いますか?

2020年現在、合計9つの“国立公園”があるんです。この九つの国家公園とは、台湾南部・墾丁、中部・玉山、北部・陽明山、東部・太魯閣、中部・雪霸(シェイパ)、離島・金門、離島・東沙環礁、南部・台江、離島・澎湖南方四島の合計9つです。

それぞれに主な保全資源や特色があるのですが、今回、希少動物が現れたと話題になった「雪霸(シェイパ)國家公園」は、台湾中部にある1992年に設立された国立公園。北部・新竹県、北西部・苗栗県、中部・台中市に跨っていて、台湾で3番目に広い山岳国立公園で、広さは7万6,850ヘクタール、東京ドームおよそ1万6,437個分の広さがあります。

公園内にある台湾で2番目に高い山「雪山」の“雪”と、「大霸尖山」の“覇”から命名されました。

この2つの山だけでなく、「雪霸(シェイパ)國家公園」内には3,000メートル以上の高さを持つ山が51か所あり、そのうち、その高さや美しさなどから「台湾百岳」と呼ばれている、“台湾百名山”にランクインした山が19か所あります。

登山路が最も多く、最も複雑な国立公園とされていて、その中でも最も有名なのが名前のもとにもなった「雪山」登山路と、「大霸尖山」登山路です。

その「雪山」(標高3,886メートル)と「大霸尖山」(標高3,492メートル)の間に3000メートルクラスの山が連なっていて、その稜線は「聖稜線(聖なる稜線)」と呼ばれています。

日本一の高さの「富士山」の標高が3,776メートルですが、それに近いクラスの山が連なっているというわけですので驚きます。

ちなみに、この「雪霸(シェイパ)國家公園」内に住む原住民族はいませんが、「大霸尖山」はタイヤル族が移動するための重要なルートとしており、「大霸尖山」の上流が集落エリアとなっているそうです。また、サイシャット族の祖先の発祥の地とされています。

もちろん、この「雪霸(シェイパ)國家公園」、登山が目的でなくてもレジャーエリアで楽しむこともできますよ。

「雪霸(シェイパ)國家公園」内には、武陵遊憩區(武陵レジャーエリア)、觀霧遊憩區(観霧レジャーエリア)、雪見遊憩區(雪見レジャーエリア)の3つのスポットがあります。

中でも有名なのが「武陵遊憩區」。ここには桜名所「武陵農場」があります。台中市側にあり、標高1,742メートルの場所に位置していて、夏でも平均気温が15℃と過ごしやすいので避暑地としても人気ですし、一年を通して様々な花を楽しめます。

特に桜スポットとして有名で、ショウワザクラやヤマザクラ、ヤエザクラなど、様々な品種の桜が植えてあって、2月の「武陵桜まつり」の時には各地からたくさんの人が訪れますよ。

桜以外にも、1月には梅、3月から4月にかけては桃の花、スモモの花、リンゴの花、5月には藤の花やバラ、6月から8月にかけては桃、9月10月はコスモス、金針花(ワスレグサ)、山茶花(さざんか)、セージ、11月から12月にかけてはイチョウやモミジなどが楽しめます。

また、武陵農場を流れる七家灣溪は、氷河期からの生き物とされるサクラマスの亜種「タイワンマス」の重要な生息地。しかも現在はこの七家灣溪にしか生息していないとしてこの周辺は保護エリアとなっています。

そもそもサケ科の魚といえば比較的寒いエリアに生息すると思うのですが、なぜ亜熱帯の台湾にいるのか?と研究されたそうで、どうやら、氷河期に寒さを避けるために比較的温暖な台湾までやってきて、氷河期が過ぎた後、大多数の魚は北海道に戻ったのですが、一部の魚は比較的涼しく、穏やかな大甲渓に遡上。そして、台湾の近くのプレートの緩やかな隆起によって、大甲渓から出られなくなった魚が陸封型、すなわち河川残留型サケとなったとされているそうです。

そのようなことから、この「タイワンマス」がいる台湾は世界最南端のサケ科の魚の分布ルートの一つとなっています。

そんな貴重な「タイワンマス」を間近で見ることができる場所がここ「武陵遊憩區」には2か所あって、1つが「台灣櫻花鉤吻鮭展示館(タイワンマス展示館)。タイワンマスは中国語で「台灣櫻花鉤吻鮭」と書きます。

そしてもう1か所が「觀魚台(魚鑑賞台)」というスポット。「觀魚台」は屋外の桟橋の上から「タイワンマス」の泳ぐ影を見ることができます。まさに自然の中で泳ぐ姿を見ることができるんですね。

この他にも「武陵遊憩區」のスポットといえば、その「タイワンマス」を見ることができる「觀魚台」から更に進んだ先にある「桃山瀑布」。およそ4.3kmある「桃山瀑布步道」は、通り道をきれいにコンクリート舗装されていて、距離は結構ありますが、歩きやすくなっています。途中、ちょっと休憩できる東屋もありますし、豊かな自然を楽しみながら歩いて行ってください。そして歩いて行った先に現れる滝は、水もきれいで、涼しく、心地のいいエネルギーをもらえます。

「武陵遊憩區」へのアクセスは、台北からですとe-go觀光巴士が台北駅から武陵農場まで直通で行きます。ただ、3日前までに予約をしないといけませんので忘れないようにしてくださいね。乗車時間はおよそ4時間です。

「武陵遊憩區」では「タイワンマス」の保護が一つのテーマとなっていますが、新竹県と苗栗県の境側にある「觀霧遊憩區」では、台湾で絶滅に瀕している「觀霧山椒魚」を主題とした台湾唯一の「觀霧山椒魚生態中心(觀霧サンショウウオ生態センター)」があります。

この「觀霧山椒魚」も氷河期時代の遺物種とされていて、今では台湾北中部の山間部でわずかにしか存在していないことから、生態調査や生息環境の回復に努めています。この「觀霧山椒魚生態中心」ではそんな「觀霧山椒魚」のことを詳しく知る事ができます。

また、この「觀霧山椒魚」の教育と連動した「雲霧步道」は、ぐるりと一周できる全長846メートルの歩道。自然の中をウッドデッキが整備されていて、途中途中で遠くに高い山々が連なる稜線が見え、とてもリラックスした気分になります。

ちなみに、ここの「觀霧」という名前は、三面を山に囲まれた谷間に位置していて、この海抜まで上がってきた水蒸気が気温の低下で霧となり、渓谷全体が雲と霧に覆われることから「觀霧」という名前になったと言われています。

そしてもう1か所、苗栗県の中心部側にある「雪見遊憩區」。こちらは司馬限林道の北坑山から、「雪山」~「大霸尖山」までの稜線がほぼ平行で稜線を楽しむのに最高の道で、特に冬になると真っ白な雪をかぶった稜線が見られることから「雪見」という名前になったんだそうですよ。

ただ、「觀霧遊憩區」と「雪見遊憩區」は車がないと行きにくいので、現地ツアーで行くのがいいかもしれません。

台湾の各旅行会社が、日帰りや1泊、2泊のプランなどを打ち出しているので、それを利用すると便利だと思います。

なお、「雪霸(シェイパ)國家公園」では、生態保護エリアに入園する場合には事前に入園入山申請が必要となります。

オンラインで申請ができますよ。オンライン申請のホームページアドレスは、https://npm.cpami.gov.tw/jp/index.aspx です。

日本語にも対応しています。ルートの開放状況や宿泊キャンプ場の情報なども日本語で確認できるので、向かう際にはこのページをチェックしてくださいね。

ちなみに、「雪霸(シェイパ)國家公園」の登山ルートは中級から上級者コースとなっています。

トーク③:陽明山國家公園≫

ちなみに、花のスポットとしても人気で、このコーナーでも良く紹介している「陽明山」も国立公園なんですよ。

今日ご紹介した「雪霸(シェイパ)國家公園」のような山岳国立公園ほど大きくはなく、標高は800メートルから1,200メートルの間ですが、地形には起伏が見られ、山、谷、湖、滝、平らな場所、河川など、様々な地形の交わりが多様な景観をもたらしています。

緯度と標高の影響で、亜熱帯気候、温帯気候帯、モンスーン気候とに分けられ、季節がはっきりしているのがこの「陽明山國家公園」の特徴なんです。なので、季節ごとに様々な花が楽しめるんですね。

市街地からもほど近く、アクセスもいいので、「都会の国立公園」というところが他の国立公園とは違う点ですが、そんな都市部にありながらも実は台湾唯一の活火山で、「陽明山國家公園」内には20の火山があるんだそうですよ。

しかも火山によっては今も続々と地熱があふれ出しています。

「陽明山國家公園」に花を楽しみに行くのもおススメですが、大地の鼓動を感じに火山を見に行くのもいいですね。ただし、ちゃんと立ち入りの制限は守って楽しんでくださいね。

  continue reading

291 つのエピソード

すべてのエピソード

×
 
Loading …

プレーヤーFMへようこそ!

Player FMは今からすぐに楽しめるために高品質のポッドキャストをウェブでスキャンしています。 これは最高のポッドキャストアプリで、Android、iPhone、そしてWebで動作します。 全ての端末で購読を同期するためにサインアップしてください。

 

クイックリファレンスガイド