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『ブルシット・ジョブ:クソどうでもいい仕事の理論』デヴィッド・グレーバー|音読ブラックスワン#28
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『ブルシット・ジョブ:クソどうでもいい仕事の理論』
デヴィッド・グレーバー|酒井隆史、芳賀達彦、森田和樹・訳|2020年7月30日
朗読箇所:第3章「なぜブルシット・ジョブをしている人間は決まって自分を不幸だと述べるのか:精神的暴力について 第1部」より「人間の動機にかんする基本的想定の多くが正しくないようにみえるのはなぜなのか(P.116〜121)
やりがいを感じないまま働く。ムダで無意味な仕事が増えていく。人の役に立つ仕事だけど給料が低い――それはすべてブルシット・ジョブ(クソどうでもいい仕事)のせいだった! 職場にひそむ精神的暴力や封建制・労働信仰を分析し、ブルシット・ジョブ蔓延のメカニズムを解明。仕事の「価値」を再考し、週一五時間労働の道筋をつける。『負債論』の著者による解放の書。
■推薦コメント
みんなが自分の仕事について真面目に考えたら世界は変わるかもしれない
グレーバーの提議がこれほど切実に聞こえるときはない
コロナ禍を体験した私たちに「思索のタネ」を与える福音の書
ブレイディみかこ(ライター・コラムニスト)
「クソどうでもいい仕事」は実在する。どころか、4割くらいの人が自分の仕事がそうであると知りながらそれに従事している。なのに誰もそれを「クソどうでもいい」と言えずにいた。が、それも本書が出るまでの話だ。現代社会最大のタブーは晒された。「クソどうでもいい仕事」はあなたの錯覚ではないし、誰がどれだけ言い繕おうとそこに意義はない。だから大手を振って中指を立ててやろう。こんな痛快な本はまたとない。何もせず威張ってるだけの上司や同僚のまぬけづらを思い浮かべて、大爆笑しながら読もう。
若林恵(編集者)
ムダで無意味だと思いながらも、働いているふりを強いるブルシット・ジョブ。本書のエピソードの数々に誰もが共感を覚えるはずだ。でも「辞めてやる! 」とは言えない。他に選択肢はないと思い込んでいる。それが個人や社会を蝕んできた。なぜこうなってしまったのか? これは「働き方」の問題ではない。グレーバーは、そこに何重にも絡まる歴史的な政治・経済・宗教の問いを解き明かしてくれる。ケア労働が見直されている今だからこそ、ポスト・コロナの世界を考えるためにも。必読です。
松村圭一郎(文化人類学者)
かつて惑星の99%を勝手に味方につけたグレーバーは、「勝ち組」ホワイトカラーの内心の苦しみをケアするこの著作で、改めて階級横断的な「人間」一般の秘密をわたしたちに伝えながら自由な未来を開こうとする。
片岡大右(批評家)
ハッとさせられたのは、あらゆる労働は本質的にケアリングだ、という指摘である。橋を作る仕事だって、その根本にあるのは川を横断したい人へのケアだ。ケアは数値化できず、生産性には結びつかない。私たちがコロナ禍で学んだのは、このケアの部分こそ機械によって代替することができず、また休むことも許されないという事実だった。
人間らしく働き、ケアしあいながら社会を作るとはどういうことか。日常が完全に元に戻る前に、立ち止まって考えたい。(9/12『毎日新聞』より)
伊藤亜紗(美学者)
「いかに会議の時間を短くするか」というお題の会議を長時間やったことがある。あれには意味があったらしい。会議がなくなると困っちゃう人たちの仕事を守っていたのだ。
武田砂鉄(ライター)
■「ブルシット・ジョブ」とは?
◇ブルシット・ジョブの最終的な実用的定義
ブルシット・ジョブとは、被雇用者本人でさえ、その存在を正当化しがたいほど、完璧に無意味で、不必要で、有害でもある有償の雇用の形態である。とはいえ、その雇用条件の一環として、本人は、そうではないと取り繕わなければならないように感じている。
https://www.iwanami.co.jp/news/n35930.html
企画・朗読:若林恵
録音・編集:山口宜大(Magic Mill Sounds)
制作協力:宮野川真(Song X Jazz)
音楽:yasuhiro morinaga + maiko ishii
黒鳥福祉センターにて
126 つのエピソード
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『ブルシット・ジョブ:クソどうでもいい仕事の理論』
デヴィッド・グレーバー|酒井隆史、芳賀達彦、森田和樹・訳|2020年7月30日
朗読箇所:第3章「なぜブルシット・ジョブをしている人間は決まって自分を不幸だと述べるのか:精神的暴力について 第1部」より「人間の動機にかんする基本的想定の多くが正しくないようにみえるのはなぜなのか(P.116〜121)
やりがいを感じないまま働く。ムダで無意味な仕事が増えていく。人の役に立つ仕事だけど給料が低い――それはすべてブルシット・ジョブ(クソどうでもいい仕事)のせいだった! 職場にひそむ精神的暴力や封建制・労働信仰を分析し、ブルシット・ジョブ蔓延のメカニズムを解明。仕事の「価値」を再考し、週一五時間労働の道筋をつける。『負債論』の著者による解放の書。
■推薦コメント
みんなが自分の仕事について真面目に考えたら世界は変わるかもしれない
グレーバーの提議がこれほど切実に聞こえるときはない
コロナ禍を体験した私たちに「思索のタネ」を与える福音の書
ブレイディみかこ(ライター・コラムニスト)
「クソどうでもいい仕事」は実在する。どころか、4割くらいの人が自分の仕事がそうであると知りながらそれに従事している。なのに誰もそれを「クソどうでもいい」と言えずにいた。が、それも本書が出るまでの話だ。現代社会最大のタブーは晒された。「クソどうでもいい仕事」はあなたの錯覚ではないし、誰がどれだけ言い繕おうとそこに意義はない。だから大手を振って中指を立ててやろう。こんな痛快な本はまたとない。何もせず威張ってるだけの上司や同僚のまぬけづらを思い浮かべて、大爆笑しながら読もう。
若林恵(編集者)
ムダで無意味だと思いながらも、働いているふりを強いるブルシット・ジョブ。本書のエピソードの数々に誰もが共感を覚えるはずだ。でも「辞めてやる! 」とは言えない。他に選択肢はないと思い込んでいる。それが個人や社会を蝕んできた。なぜこうなってしまったのか? これは「働き方」の問題ではない。グレーバーは、そこに何重にも絡まる歴史的な政治・経済・宗教の問いを解き明かしてくれる。ケア労働が見直されている今だからこそ、ポスト・コロナの世界を考えるためにも。必読です。
松村圭一郎(文化人類学者)
かつて惑星の99%を勝手に味方につけたグレーバーは、「勝ち組」ホワイトカラーの内心の苦しみをケアするこの著作で、改めて階級横断的な「人間」一般の秘密をわたしたちに伝えながら自由な未来を開こうとする。
片岡大右(批評家)
ハッとさせられたのは、あらゆる労働は本質的にケアリングだ、という指摘である。橋を作る仕事だって、その根本にあるのは川を横断したい人へのケアだ。ケアは数値化できず、生産性には結びつかない。私たちがコロナ禍で学んだのは、このケアの部分こそ機械によって代替することができず、また休むことも許されないという事実だった。
人間らしく働き、ケアしあいながら社会を作るとはどういうことか。日常が完全に元に戻る前に、立ち止まって考えたい。(9/12『毎日新聞』より)
伊藤亜紗(美学者)
「いかに会議の時間を短くするか」というお題の会議を長時間やったことがある。あれには意味があったらしい。会議がなくなると困っちゃう人たちの仕事を守っていたのだ。
武田砂鉄(ライター)
■「ブルシット・ジョブ」とは?
◇ブルシット・ジョブの最終的な実用的定義
ブルシット・ジョブとは、被雇用者本人でさえ、その存在を正当化しがたいほど、完璧に無意味で、不必要で、有害でもある有償の雇用の形態である。とはいえ、その雇用条件の一環として、本人は、そうではないと取り繕わなければならないように感じている。
https://www.iwanami.co.jp/news/n35930.html
企画・朗読:若林恵
録音・編集:山口宜大(Magic Mill Sounds)
制作協力:宮野川真(Song X Jazz)
音楽:yasuhiro morinaga + maiko ishii
黒鳥福祉センターにて
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