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12: セールスの基本

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我々全員が、何らかの商品の購入者、消費者です。こんなセールスを受けたご経験があると思います。こちらの話など耳にも貸さず、お勧め商品の説明を延々と続けるセールスです。こちらの興味対象などそっちのけで、商品カタログを順々に見せて、このセールストークを録音して毎回流した方が効率がいいのではないか?と思わせるような、誰にでも同じことを話す売り文句を続け、挙句の果てに、『で、如何ですか?』と聞いてくる、まるで氷漬けのマンモスのような古いセールス方法を今でも耳にする機会があります。これはどうでしょう、あれはどうでしょう、それともこれですか、など、並べ立て、数うちゃあたる形式でマシンガントークを続けるのです。こちらは話を聞くふりをしながら『どうやってこの状況から脱出しよう』と考えを巡らせているわけです。例えば『青色』が欲しい顧客に、永遠と『ピンク色』の良さを熱く語り続けて、心変わりを願う。そんなセールス方法が上手くいくほど今のビジネスは甘くはありません。そんなセールスに出来ることは、自社商品と会社の評価を下げ続けることだけです。こんなズレを生じさせる問題はどこにあるのでしょうか。

このセール方法を利用するセールスパーソンは、本当に顧客の問題を解決することに重点を置いているのでしょうか。顧客のメリットを最優先に考えてくれているのでしょうか。『あなたの成功は私の成功です』という気持ちで話をしてくださっているのでしょうか。それとも、彼らの目には売上しか映っていないのでしょうか。

『買いたいが、売られたくない』はどんな顧客でも考えることです。売ろう売ろうの姿勢しか見えないセールスでは、セールスとしての成功など、たかが知れています。大きなビジネスになればなるほど、顧客の心の壁も高くなるのです。

それでは、基本となる『セールスとしての心構え』とは一体何なのでしょうか。心構えとは、一言で言い換えると『準備』ということかもしれませんが、本当の意味合いはそれよりももっと深いと理解しています。日本の武道や芸道、いわゆる『道』が付くものに出てくる『心構え』には、『心をまとめる、整理する』という意味があります。

セールスとしての「心構えを持つ」ということは、どういった点にあるのでしょうか。

それは、我々の行動の根底にある、我々を突き動かす価値観、それがなんであるのかを明確にすることです。我々の行動の指針となる、心の軸は何でしょう。お金ですか、それとも誰かの役に立ちたいという気持ちでしょうか。ご自身が欲するもと、クライアントの為となることの比率は如何でしょうか。長期的関係を築くことになると思いますか、それとも短期的な一度限りの取引でしょうか。

セールスは皆、まずは自分の真の意図がなんであるのかを、自分の心に問いかける必要があります。「何を熱くなっているんだ?」思われる方もいらっしゃるかもしれません。ご自身への問いかけをお勧めするには理由があります。クライアントは、我々セールスの真の動機が自分のメリットを最優先に考えたものでないと見抜いたら、我々から購入しようとは思わないからです。信用と信頼の架け橋が崩されるためです。

もちろん例外もあります。映画に出てくるような、売ろうと思ったらものを何でも売ってしまえる、滑らかな口調のセールスも存在します。このセールス方法は花火のようなもので、最初は鮮やかに閃光を出しながら夜空を突き進みますが、最後はぱっと散って終わってしまうものなのです。なぜなら、このセールスの根底にあるのは、セールスが自分の欲を埋めたいという矢印が自分のみに向いている欲求だからです。信頼関係性の構築や長期的な関係など期待はしていないでしょう。おかげでセールスという職業のイメージは悪くなってしまっています。

クライアントにとってのメリットを最優先に考えることができれば、すべてのことを正しくできるようになります。自分はどうしたらこのクライアントのために最も役立つことができるのか。その為のニーズを完全に把握できるようにしっかりと考えた質問をします。そして、クライアント自身が、自分たちが求めているものはまさにこれであると実感できるようなクライアントが抱える問題への最もよい解決案を提案します。クライアントのためらいや懸念を冷静に取り除き、自分の提案こそが彼らにとって必要なものであることを保証し、だからこそ、自信を持って注文を求めるのです。これがプロのセールスパーソンのやり方です。

我々セールスの大半は自分のメリットのことしか頭にない人間ではなく、単に正しい方法を知らないか、知識があったとしてもスキルに変換できていないだけなのです。基本となる態度を正し、セールスとしての真の目的に目を向けましょう。そして、ご自身のメリットよりもクライアントにとってのメリットを純粋に考えるのです。クライアントに会うたびにこれを行えば、関係性が構築され、紹介も増えていくことでしょう。徐々に成績もよくなり、いつかは『あなただから』という強力なパーソナル・ブランドを築きあげることができるでしょう。

最後に、そのための 4つの実行ステップを紹介します。

  1. クライアントのニーズを理解するまで製品の話は一切持ち出さない
  2. クライアントのニーズを明らかにするためにしっかりと考えた質問をする
  3. 何事もまず正しい心構えを持つ
  4. 自分自身の成功よりもクライアントの成功にフォーカスする。基本を徹底し、セールスの切れ味を研ぎ澄ませてください。
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我々全員が、何らかの商品の購入者、消費者です。こんなセールスを受けたご経験があると思います。こちらの話など耳にも貸さず、お勧め商品の説明を延々と続けるセールスです。こちらの興味対象などそっちのけで、商品カタログを順々に見せて、このセールストークを録音して毎回流した方が効率がいいのではないか?と思わせるような、誰にでも同じことを話す売り文句を続け、挙句の果てに、『で、如何ですか?』と聞いてくる、まるで氷漬けのマンモスのような古いセールス方法を今でも耳にする機会があります。これはどうでしょう、あれはどうでしょう、それともこれですか、など、並べ立て、数うちゃあたる形式でマシンガントークを続けるのです。こちらは話を聞くふりをしながら『どうやってこの状況から脱出しよう』と考えを巡らせているわけです。例えば『青色』が欲しい顧客に、永遠と『ピンク色』の良さを熱く語り続けて、心変わりを願う。そんなセールス方法が上手くいくほど今のビジネスは甘くはありません。そんなセールスに出来ることは、自社商品と会社の評価を下げ続けることだけです。こんなズレを生じさせる問題はどこにあるのでしょうか。

このセール方法を利用するセールスパーソンは、本当に顧客の問題を解決することに重点を置いているのでしょうか。顧客のメリットを最優先に考えてくれているのでしょうか。『あなたの成功は私の成功です』という気持ちで話をしてくださっているのでしょうか。それとも、彼らの目には売上しか映っていないのでしょうか。

『買いたいが、売られたくない』はどんな顧客でも考えることです。売ろう売ろうの姿勢しか見えないセールスでは、セールスとしての成功など、たかが知れています。大きなビジネスになればなるほど、顧客の心の壁も高くなるのです。

それでは、基本となる『セールスとしての心構え』とは一体何なのでしょうか。心構えとは、一言で言い換えると『準備』ということかもしれませんが、本当の意味合いはそれよりももっと深いと理解しています。日本の武道や芸道、いわゆる『道』が付くものに出てくる『心構え』には、『心をまとめる、整理する』という意味があります。

セールスとしての「心構えを持つ」ということは、どういった点にあるのでしょうか。

それは、我々の行動の根底にある、我々を突き動かす価値観、それがなんであるのかを明確にすることです。我々の行動の指針となる、心の軸は何でしょう。お金ですか、それとも誰かの役に立ちたいという気持ちでしょうか。ご自身が欲するもと、クライアントの為となることの比率は如何でしょうか。長期的関係を築くことになると思いますか、それとも短期的な一度限りの取引でしょうか。

セールスは皆、まずは自分の真の意図がなんであるのかを、自分の心に問いかける必要があります。「何を熱くなっているんだ?」思われる方もいらっしゃるかもしれません。ご自身への問いかけをお勧めするには理由があります。クライアントは、我々セールスの真の動機が自分のメリットを最優先に考えたものでないと見抜いたら、我々から購入しようとは思わないからです。信用と信頼の架け橋が崩されるためです。

もちろん例外もあります。映画に出てくるような、売ろうと思ったらものを何でも売ってしまえる、滑らかな口調のセールスも存在します。このセールス方法は花火のようなもので、最初は鮮やかに閃光を出しながら夜空を突き進みますが、最後はぱっと散って終わってしまうものなのです。なぜなら、このセールスの根底にあるのは、セールスが自分の欲を埋めたいという矢印が自分のみに向いている欲求だからです。信頼関係性の構築や長期的な関係など期待はしていないでしょう。おかげでセールスという職業のイメージは悪くなってしまっています。

クライアントにとってのメリットを最優先に考えることができれば、すべてのことを正しくできるようになります。自分はどうしたらこのクライアントのために最も役立つことができるのか。その為のニーズを完全に把握できるようにしっかりと考えた質問をします。そして、クライアント自身が、自分たちが求めているものはまさにこれであると実感できるようなクライアントが抱える問題への最もよい解決案を提案します。クライアントのためらいや懸念を冷静に取り除き、自分の提案こそが彼らにとって必要なものであることを保証し、だからこそ、自信を持って注文を求めるのです。これがプロのセールスパーソンのやり方です。

我々セールスの大半は自分のメリットのことしか頭にない人間ではなく、単に正しい方法を知らないか、知識があったとしてもスキルに変換できていないだけなのです。基本となる態度を正し、セールスとしての真の目的に目を向けましょう。そして、ご自身のメリットよりもクライアントにとってのメリットを純粋に考えるのです。クライアントに会うたびにこれを行えば、関係性が構築され、紹介も増えていくことでしょう。徐々に成績もよくなり、いつかは『あなただから』という強力なパーソナル・ブランドを築きあげることができるでしょう。

最後に、そのための 4つの実行ステップを紹介します。

  1. クライアントのニーズを理解するまで製品の話は一切持ち出さない
  2. クライアントのニーズを明らかにするためにしっかりと考えた質問をする
  3. 何事もまず正しい心構えを持つ
  4. 自分自身の成功よりもクライアントの成功にフォーカスする。基本を徹底し、セールスの切れ味を研ぎ澄ませてください。
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