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今日は、財政は破綻しない、という話です。新型コロナ対策で財政の赤字が拡大しています。従来から日本の財政赤字は巨額で財政は将来は破綻する、と心配していた人がいましたが、そうした人が増えているかも知れませんね。でも、大丈夫です。まず、極端な話を3つしましょう。第一に、日銀に紙幣を印刷させて政府の借金を全部返してしまう事ができます。もちろんこれは禁じ手ではありますが、最後の手段はある、という事です。第二に、財産税をかけることです。家計の資産は金融資産だけで1800兆円ありますから、これに6割の財産税をかければ、政府の借金は一瞬で返せることになります。もちろん、一度に6割の税では暴動が起きますから無理なのですが、60年かけて1%ずつの税金をかける、という事なら可能だと思います。第三に、数千年、黙って…
 
今日は、「アベノミクスが景気を回復させたのはラッキーだった」というお話です。アベノミクスというのは、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」というる3つの政策のことで、これらは『3本の矢』と呼ばれています。第一の矢と第二の矢は「需要を増やして景気を良くしよう」というものですが、第三の矢は需要を増やして景気を良くするのではなく「供給を増やそう」というものです。需要と供給がバランスよく増えていかないと経済はうまく成長しません。したがって、景気が回復したという話をする際には、第三の矢については触れないことにしましょう。第二の矢は「公共投資」のことで、本来であれば景気回復の切り札となるはずのものですが、今回は少し予算を増やしただけで建設労働者が足りなくなってしまい、残念な…
 
「コロナ危機とキャリアについて」というテーマでお話しています。新型コロナウイルスによって私達の生活は大きく変わりました。そこで改めて自分自身のキャリア、生き方を見つめ直していきましょう。具体的にどういう風に社会が変わっていくのか。何が必要なのかということをお話する上で、今回は私どもグロービス経営大学院がこのコロナ危機で何が大切だと感じられたのかを簡単にご紹介します。実は、グロービス経営大学院は、通学のクラスを全てオンラインにする、ということを一週間で決めて実行しました。2月の後半の木曜日にオンライン移行を決定して、翌週の月曜日からオンライン授業に切り替えたため、正式に言うと一週間以内で、通学クラスの全221クラス全てのオンライン化を短期間で完了しました。なぜこのスピード感で実施出来たのかとい…
 
これから4回に亘り「コロナ危機とキャリアについて」というテーマでお話します。ここで言う「キャリア」とは、いわゆる社会人としてのキャリアだけではなくて、一人一人がどういう風にこれから人生を考えていくべきなのか、その前提として世の中がどういう風に変わっていくのか、という「生き方」も含めた内容になっています。コロナ危機が始まって半年ほど経過しました。その中で見えてきたことに多くの皆さんは気付き始めているかと思います。例えば、今では当たり前のように自宅から会議に出席するようになりました。今までは、世界中とミーティングするなんて考えられなかった、あるいは会社でテレビ会議をしていたわけですが、今は自宅の部屋の中から世界中とコミュニケーションをとることが可能になり、アラブ首長国連邦やブラジルなど世界各国か…
 
今日は、「今の株価はバブルなのか」というお話です。景気が悪いのに、株価が高いです。アメリカでは様々な平均株価が史上最高値を更新していますし、日本でもリーマン・ショック後の最高値に近づいています。景気は非常に悪いわけですが、株価だけ好調なのはおかしな話です。前回お話ししましたが、株価は「美人投票」ですから、人々が「株価は上がる」と思えば皆が買い注文を出すため、実際に株があがるわけです。それが行きすぎるとバブルになるわけですが、今回はそうなっているのかということを考えます。さて、「バブル」というと皆さんが思い浮かべるのは、株価が高すぎることを知りながらも、強欲な愚か者たちが「明日はもっと上がるだろう」と考えて、マネーゲームを繰り広げている場面ではないでしょうか。しかし、それは昔のバブルです。最近…
 
今日は、「株価は美人投票だ」というお話です。これは経済学者であるケインズの言葉です。「美人投票」は、当時優勝した候補者に投票した審査員も賞品をもらうことができたため、審査員の考える事が今とは異なります。今の審査員は、単純に自分が「美人だ」と思った候補に投票するだけですが、当時の審査員は自分が「美人だ」と思った候補ではなく、「勝ちそうな候補」に投票する方が得でした。そのため、壇上の候補者を見るよりも、他の審査員の噂話に耳を傾けていました。「候補Cが審査員に賄賂を配っているらしいから、Cが勝つだろう」という噂を聞いたとすれば、Cに投票する方が得になります。たとえCが美人でなかったとしても、Cから賄賂をもらった審査員がCに投票するとすれば、Cが勝つわけですから、Cが美人かどうかはこの際重要ではあり…
 
前回は、ヒトが新たな組織の一員となる時に、入職前に抱いていたイメージと現実とのギャップから「リアリティ・ショック」という心的影響を受けること。そして、それを乗り越えていく過程には山あり谷ありの「Wカーブ」というプロセスがあるとご説明しました。その際、リアリティ・ショックは文字通りショッキングな体験だけれども、それを受け止めて前向きな形で適応を図れば大きな成長の転機にもなり得るとご説明したと思います。しかし、これは言うは易く、行うは難し。実際には新入社員の側からすると、そもそも自分が何を分からないのかが分からないわけです。頑張って適応しようにも自分に何が欠けているのかが分からない。先輩社員に質問したくても何を聞いていいか分からないし、誰に質問をするのが適切なのかもはっきりしないということになり…
 
今回は、ヒトが新たな環境に馴染んでいくプロセスについて掘り下げていきます。前回までお話したように、新たな組織の一員となってそこで周囲の人々と人間関係を構築しながら自分の役割を見いだしていくというのは、基本的に難しいプロセスです。そこでは多かれ少なかれ、組織に加わる前に抱いていたイメージと現実とのギャップがあります。このギャップに直面することで生じる心理的な影響のことを「リアリティ・ショック(Reality Shock)」といいます。新しい組織に入る前は、誰しもいろいろな憧れや、入ったらこんなことができるんだろうなという夢を持っているものです。ただし、このときはだいたい良いことしかイメージしていません。なので、実際に仕事を始めてみて「あ、違う」となった時のショックは、やはり大きいということです…
 
今日は、自動車産業のこれからについて考えてみたいと思います。近年自動車産業では、CASEという言葉がキーワードになっています。ではこのCASEとは何か、CASEがどのような変化を我々や業界にもたらそうとしているのか、このことを考えてみたいと思います。CASEは、2016年にパリで開催されたモーターショウにおいてダイムラーのディーター・ツェッツェ会長が提案した概念で、今後の自動車産業を左右すると言われる四つの要素の頭文字です。最初のCはConnected、繋がったとか繋がるといった意味です。次がA、Autonomous、自動運転のことです。そしてSは、SharedとかServiceで、シェアリングやサービス化といったキーワードです。そして最後のEはElectric、電動化という意味合いです。四…
 
前回、多角化企業における経営資源の配分の手法についてお話をしました。今日は、BCGマトリックスを活用する上での注意点についてお話してみたいと思います。多角化企業は、一つの企業体の中に多くの事業を抱えています。事業の成長や発展の為には、ヒト・モノ・カネといった経営資源が必要になりますが、配分出来る資源には限りがあるというのが戦略的判断の難しい所です。多角化企業における資源の配分は、言わば、大きな家族で誰にどれだけのお金・土地・家といった資産を分配するかといった問題に例えることが出来るかと思います。例えば、まだ小さなお子さんは全て親に頼らざるを得ないということになると思います。また、高校や大学への進学となると、その子の将来の希望だとか学力は出来るだけ尊重してあげたい所ですが、やはりご家庭によって…
 
今回は、「縁の下の力持ちも進化を続ける」というテーマで薬剤師にスポットをあててお話しています。前回は、地元福岡の大賀薬局の取組をご紹介しました。「薬剤戦士オーガマン」という薬剤戦士ヒーローを起用することによって、子ども達にインフルエンサーになってもらい、家庭での薬の飲み残しがなくなるように、そして健康ケアをつうじて減薬出来るように発信しているというお話でした。こうして「薬育」により、薬の重要性や薬剤師の存在意義の理解を深めた患者/顧客は、当然「健康になりたい」という欲求を持っているわけです。そうすると、今度は薬剤師がその期待に応えられるかというのがポイントになってきます。顧客から自薬局の薬剤師が信頼されることによって、これまで自薬局に来てなかった新規の個客が増加し、処方枚数が増えていきます。…
 
今回は、「縁の下の力持ちも進化を続ける」というテーマで薬剤師にスポットをあててお話しています。前回は、薬剤師の大切な仕事として、残薬問題と減薬への取組があるというお話をしました。これら2つは、医療費削減の観点からも、患者さんの健康をケアするという側面からも非常に大事です。ただし、これらを実現するためには、薬を服用する患者さんに薬に対する知識や意識をしっかり持って頂く必要があります。これを「薬育」と言います。薬に関する知識をしっかり教育していくという意味ですが、この「薬育」を薬剤師戦士ヒーローに託したユニークな地域密着型企業があります。福岡を中心に店舗展開をしている120年程の歴史のある大賀薬局です。実は、大賀薬局はSNSを使った先進的なマーケティングを行うなど、まさに薬局業界の常識を覆すよう…
 
前回は、人が組織に馴染んでいく組織社会化を促進するための「オンボーディング」という施策について、国内事例をいくつかご紹介しながらお話しました。その際、効果的なオンボーディングをデザインするための重要ポイントとしてナッジという考え方を示しました。ナッジとは行動経済学の概念の一つで、個人が意識したり組織が強制したりしなくても、自然と望ましい行動が実践されるような仕掛けのことをいいます。さらにナッジの事例の一つとして、メルペイやサイバーエージェントといった企業のランチ補助制度をご紹介しました。元々ランチに行くのは誰にとっても毎日必須の活動です。その一方で、普段接点の無い他部署の社員と一緒にランチに行けば会社から補助金が出るというメルペイやサイバーエージェントのランチ補助は、社員にとって福利厚生上の…
 
前回は、ヒトが組織の一員となって、そこでのルールや規範を学び身につけていく「組織社会化」、Organizational Socializationと呼ばれるプロセスについてお話しました。ヒトは周囲の人々から影響を強く受ける動物なので、上手く組織になじめるかどうかは非常に重要です。一方で、人生の中で何十回も退職する人は稀なので、組織社会化のプロセスに熟達することはそもそも構造的に難しいということにも触れました。言い換えると、新入社員の組織社会化が上手くいくかどうかは、社員個人の問題ではないということになります。経営学の中でも特に組織論や組織行動学の分野でこの問題は早くから認識されていて、組織社会化に関する困難を緩和しメンバーのスムーズな適応と戦力化を促進するにはどうしたらいいのかについて、長年…
 
「社会的距離を保つことをお願いする方法」についてお話をしています。伝え方によっては相手の受け止め方が変わってきます。直接的に「社会的距離を保って下さい」と言われると、言い方によってはきつく言われたと感じることもあるし、「少し、近くないですか」のような間接的な言い方では意図がきちんと伝わらないことがあります。今日は直接的な伝え方と間接的な伝え方の間にある「バランスの取れた伝え方」ということで、「ポジティブ・ポライトネス」という方法を紹介します。その前に、「ポライトネス」についてお話します。「ポライトネス」とは、人間関係を円滑にするための言語方略、相手に感じよく自分の言いたいことを伝える方法です。これは、ブラウンとレビンソンという人達が「ポライトネス理論」を提唱しました。このポライトネス理論によ…
 
今日は、「社会的距離を保つことをお願いする方法」についてお話をします。毎日新型コロナウイルスの情報が途切れませんね。一人一人の予防や対策が大切だとされていますが、その1つとして「社会的距離を保つこと」が挙げられています。「社会的距離」とはご存知の通り、他者と1メートルから2メートル離れることとされていますが、みなさん社会的距離が取れていますか。スーパーでレジに並ぶ際に間を空けて並ぶなど、色々と意識されている方が多いかと思います。ただ、こちらが間を空けていても、後ろの方が詰めてくるなど意識されていない場合にはどうしたらいいか困ってしまいますね。先日、実際に私がカフェに行った際、そこは前払い制のお店だったんですけれども、私の後ろに二人組のご年配の女性たちが並んでいました。その二人組の喋り声が結構…
 
シリーズ「縁の下の力持ちも進化を続ける」では、薬剤師という仕事にスポットを当てて、縁の下の力持ちの今後の進化の可能性について考えていきます。 今、私たちは病院などの医療機関で治療(診察)を受けて医師から処方箋を発行してもらい、その処方箋を近くの薬局に持って行き症状に合った薬を手に入れている方が多いと思います。実は、昔は医療機関で薬も貰っていた時代があったのをご存知ですか。今でも、一部の開業医などでは薬も出されているところはありますがその割合は2割ほどです。多くの医療機関で治療を受ける場所と調剤を受ける場所が分業されているというのが現状です。これは、医師は治療に専念して、薬剤師は調剤に専念すべきであるという医薬分業という考え方から来ています。 このねらいには、かつて金儲けのために薬漬けにする医…
 
今回は、「縁の下の力持ちも進化を続ける」というテーマでお話します。新型コロナによって我々の生活は大きく変化しました。これまでにも阪神淡路大震災や9年前の東日本大震災などの有事の際には、平時の時には当たり前にあったライフラインが当たり前ではなくなります。その時初めて、それを支えている縁の下の力持ちに注目がいきます。今回の新型コロナでは、まさに昼夜を問わず治療現場で戦っていらっしゃる医療従事者の皆さんに世界中からエールが送られています。特に今回は、私達自身も自粛生活に入りました。自宅で過ごすと言っても衣食住に必要な物を私たちは手に入れなくてはいけません。そのためコロナの中多くの人がスーパーに行きました。行列が絶えない状況でしたが、スーパーでモノを買うためには、そこで働いている方がコロナの感染リス…
 
今日は、新型コロナウイルスによるパンデミックの社会的状況と、倫理的な問題について話していきたいと思います。新型コロナウイルスの感染拡大が確認されてから現在までに随分な月日が経ちますが、やはり、中々終息への道のりは見えていないと思います。一日も早い終息を願うばかりですが、この度の新型コロナウイルスのパンデミックに伴って、医療や経済の様々な問題が社会で議論されるようになりました。これに対して、私達がよく考えなけなければいけない点を、色々な人が様々に述べています。この論点を詳しく知ることは、今のパンデミックから命・健康・財産といった私達の大事な物を守る為に、非常に重要であると言えると思います。テレビや新聞、あるいはインターネットの報道を見ると、やはり、医療と経済に関する問題がとてもクローズアップさ…
 
今日は、私達の思い込みと危機意識について話していきたいと思います。私達の日常生活には、事故・犯罪・災害等、本当に様々な危険が溢れています。日常生活から自分達の身をどのように守るかは、とても大切なことです。今私達が備えるべき危険とは、やはり感染症。そして災害ですよね。しかし、これで私達が身の回りの全ての危険に気付けているかと言われると、ちょっと自信が無くなってしまいます。そこで、今日はリスク学の観点から、この話を深く考えてみたいと思います。まず、客観的な判断を私達は出来ているかいないかですが、リスク学の立場から結論を言えば、人は自分達にとって危険なことを客観的に判断しづらいと言えます。何故かと言えば、私達はどうしても判断の際に思い込みとか先入観(これらを専門用語でバイアスと言うのですけど)、こ…
 
新しく始まった、映画と文化というシリーズです。最新作もあれば、古い作品もと思っていますが、今回は私と映画との出会いをもたらしてくれた大林宣彦監督で尾道三部作の最初の作品「転校生」です。1980年代前半の作品ですが、繰り返しテレビ等で上映されているので、10年くらい前までは「ああ見たよ」という方が多かったのですが、最近はそうでもなくなってきています。いわゆる男の子と女の子の体が入れ替わるという話です。テレビなどでもよくドラマ化されたりしています。原作は児童書です。テレビ等では、男子と女子が入れ替わったら面白いねというような、どちらかというとギャグ的なものに焦点を当てていることが多いのですが、この作品はそうではなくて、青春の非常に多感な時期に、ある男の子と女の子の体が入れ替わることによって、男を…
 
今日は映画のお話です。「映画と文化」という新しいシリーズを始めました。最初の2回分で、なぜ「映画と文化」の話をしようとしたか、私自身と映画との出会いの話をしており、その2回目ということになります。私が最初に映画と親密になったのは、この間亡くなられた広島の尾道出身の大林宣彦監督作品です。それで、大林監督の話は避けて通れません。最初に衝撃を受けたというか、映画にはまったのは、尾道三部作という、大林監督が尾道で撮った映画の中の3番目の「さびしんぼう」という映画です。富田靖子さんが16才、17才くらいの頃の映画です。私が個人的にベストと思う映画なのですが、私はこの映画で衝撃を受けて、映画の世界に引きずり込まれました。これから1本ずつ映画を取り上げていきたいと思っているのですが、大林監督の尾道三部作の…
 
これまで何回かにわたって、企業の採用について、採用する側と職を求める側、つまり入職者の双方の観点をご説明してきました。本日は、その採用が完了して、人が組織の一員となってからのプロセスについて考えていきたいと思います。人がある組織のメンバーとなり、そこでのルールや規範を学び身につけていくプロセスの事を「組織社会化」、Organizational Socializationと言います。組織社会化には、主に2つの側面があります。1つは、ある組織のメンバーとして、人が組織のビジョンやミッションに紐付けられた、自分が果たすべき役割を理解する。もう1つは、そうした組織が目指す方向性と、自分が持っている価値観やキャリアプランとの間で整合性のあるイメージを構築することです。言い換えると、組織が掲げるビジョン…
 
前回までは、企業やNPOの組織の側から採用について考えてきました。今回は、採用プロセスをもう一方の当事者である入職者の観点から考えていこうと思います。入職者というのは、職業に入る人と書きます。つまり採用される人ということですけれども、「採用する」というのはあくまで組織が主語になった観点なので、採用される側を主体と考えると入職者という表現になるとお考えください。入職者の観点からすると、採用プロセス自体が組織を評価するための材料となります。まず、ある組織が採用活動を開始して、募集を行った時の入職者側の心理を見ていきましょう。以前、組織の採用プロセスに関してお話した際には、マーケティングなどでよく使われるAIDMAモデルが使えますとご説明しました。入職者の心理と行動を捉えるにあたっては、同じような…
 
今日は、アメリカのコロナとトランプの戦いの話をしたいと思うのですけれど、アメリカのコロナ感染状況について、累積や一日当たりの新規感染者とか新規死者はどうなっているのでしょうか? これは昨日もお話しましたけれど、8月5日時点で累積感染者数が477万人。それから、一日当たり大体5~6万人の感染者が出ているということでしたよね。また、一日当たりの死者数は1,000人位ですが、これは日本の累計死者数と大体同じだという話もしました。アメリカの新規感染者数は、4月の頃には2~3万人位でした。ところが、一旦終息するかに見えたのですが、6月半ば位からまた増加してきています。7月後半には一日5~6万人に達して、場合によっては7万人を超える日もあります。特に心配なのが財政ですけれど、元々アメリカは財政赤字の1兆…
 
今日は、途上国コロナという話をしたいと思います。中国の感染者数のピークは2月でした。4月になって欧米とか日本に来て、5月には途上国の感染者の方が先進国の新規感染者を上回ってしまったのです。その後、6月以降は途上国とかアメリカの感染者数がまた増えてきて、とても困ったことになっているのです。ちなみに、今トップ3の累積感染者国はどこか知っていますか? 一番多いのはアメリカで、それからブラジルが2番、インドが3番です。ブラジルは「単なる風邪」と言っていたボルソナロ大統領が陽性になりました。7月には陰性で治ったのですが、奥さんも陽性になってしまって、8人の閣僚も感染してしまいました。閣僚の三分の一以上が感染してしまい、閣議をすると感染する状況になってしまったという困った状況です。途上国が困るのは、まず…
 
【今回のまとめ】・MITアントレプレナーシップ・センターは、設立から30年を経て、体系的なアントレプレナーシップ関連科目や、多様な学生支援プログラムを提供している。インスピレーションからアクセラレーションまで、各種プログラムが連続的に配置されている点が特徴だ。 前回、1990年にMITアントレプレナーシップ・センターがスタートしたことを話したが、驚くべきことに、スタート当初はエド・ロバーツ教授の大学のオフィスがセンター設置場所だった。活動が拡大するにつれて徐々に広いスペースを獲得し、現在では教員やスタッフの執務スペース以外に、学生たちのオープンスペース、会議室、3Dプリンタなどを備えた工房、キッチンも設置されており、小さなイベントはこのセンター内で行われている。 1996年には、常勤マネジン…
 
【今回のまとめ】・MITでアントレプレナーシップ教育を本格的に進めるために、1990年にアントレプレナーシップ・センターが設立された。ビジネススクールや工学部など学内組織が協力して設置された点が重要だ。 1990年代に入ると、学生たちのアントレプレナーシップへの関心は更に高まり、学生によるビジネスプラン・コンテストである1K(優勝賞金が1,000ドル)もスタートした(現在は賞金規模が100倍の100Kに)。ロバーツ教授は、当時の様子を「学生が自分たちでビジネスプラン・コンテストをやりたいって、研究室を訪ねてきたんだ。具体的な相談は、コンテストの優勝賞金を工面してもらえないか?ということ。その場で知り合いのベンチャーキャピタリストに電話したら快くOKしてくれて、それで1Kがスタートしたんだよ」…
 
 今日は、平川克美さんの『ビジネスに「戦略」なんていらない』という本を紹介します。洋泉社という出版社から新書として2008年に刊行されており、現在では新本として購入することが難しいかも知れませんが、知的刺激に満ちた好著ですので、古本市場などで探して一読されることをお勧めします。 著者の平川克美さんは、略歴によると1950年のお生まれで、早稲田大学理工学部を卒業された後、翻訳サービスを提供するアーバン・トランスレーションという会社を設立し、その後も99年にはシリコンバレーでのインキュベーション・カンパニーの設立に参加し、2001年にはリナックスカフェという会社を設立するなど、実業の世界に携わってこられた方です。一方、今日ご紹介する本の旧版に当たる『反戦略的ビジネスのすすめ』を2004年に出版さ…
 
 今日は『資治通鑑』という中国の歴史書をご紹介します。資料の資、政治の治、通すに鑑賞の鑑と書きます。この鑑(かねへんに監督の監)という字は、「かがみ」という訓を持ち、ありのままを写すことから歴史書という意味があります。このタイトルは政治に資する通史を意味している訳です。 編纂したのは、北宋の時代、1019年に生まれた司馬光という儒学者であり歴史家であった人です。『資治通鑑』は戦国期から北宋建国前年までの1362年間に亘る歴史を書いた294巻にも上る膨大な文献です。私はこの大著を通読した訳ではなく、ごく一部を訳出したちくま学芸文庫版で触れた程度ですから、無論、専門家としての立場で内容の全体像を解説しようとするのではありません。 では、どういう観点に立って本書を紹介するのかと言うと、洋の東西を問…
 
本日は、組織が新しいメンバーを選抜する際の「妥当性」にフォーカスしてお話をしていきます。ある組織が採用を行う時、それが妥当なものであったかどうかをどうやって判別するか。これには色々な観点があり、一つひとつ掘り下げていくとそれだけでも一冊の本になるほどです。ちなみにこの採用活動のより詳しい論考にご興味がおありの方がいらっしゃいましたら、今神戸大学で教鞭をとっておられる服部泰宏先生が書いた『採用学』という書籍があります。非常に面白い本なので、ぜひお手にとってご覧ください。採用の妥当性に話を戻すと、色々な観点はあるものの、ざっくり「採用すべき人を採用できた」、「採用すべきでない人を不採用にした」という二点が達成できれば、これをもって採用活動は妥当なものだったと評価できる。これは皆さんもご同意いただ…
 
今日は、組織が新しいメンバーを選抜し、採用するプロセスについてお話します。一般的に、企業は自社で働きたいという人を全て無条件で受け入れる事はしません。最近では来る者拒まずという事で応募してきた人全てを受け入れ、その代わりに仕事をして合わなかったらすぐバイバイというユニークな事例も見られるようになってきてはいます。ただ、これはまだまだ例外的な存在であって、ほとんどの組織にとって候補者をいかに選抜するかというのは重要なポイントになります。採用すべき候補者をいかに見極めるかについて、まず大きな分かれ目となるのは、本日お話する募集モデルと選抜モデルの区別になります。募集モデルというのは、社員を採用するにあたって、まずは出来る限り多くの応募者を集めるやり方の事です。自社が採用活動を行っていることを広く…
 
今日はビジネスに関した英語表現です。前回から、産業の名称についてみてきています。総務省の日本標準産業分類から、色々な職業の名前を見て勉強していこうという話です。総務省はお役所ですから、我々の日常生活とは少し違った言い方をしていたりする場面もあるので、中々面白いことだと考えています。前回は農業でしたので、いわゆる農林水産業ということで、今回は林と水産について、簡単に見ていきたいと思っています。まずは基本の林業ですね。"forestry"と言います。林や森のforestにrとyをつけて"forestry"です。それから、漁業はfishにeryを付けて"fishery"と言います。先程の分類によると、林業の中にも色々と細かい区分けがありますが、大きな区分けの中に育林業というのがあります。つまり、林…
 
今日はイギリスにおける異文化のお話です。沢山の回を重ねてきましたが、前回からイギリスの国内における様々な文化的な遺産や文化的な価値のあるものを見ていこうということになり、大英博物館をご紹介しましたが、今回は思い切って遠くへ飛び、スコットランドの北の方の話をさせて頂きます。このように、ロンドン近辺と遠い所と交互にご紹介しようかと考えています。今回のテーマは、ジャコバイト号です。歴史を勉強している方は、名前はピンと来ると思います。細かいことは省略しますが、スコットランドからイングランドにやって来た王様にジェームスという人がいて、その人のサポーターになっている人達のことを指して「ジャコバイト」と言いました。それが名前に付いているので、当然スコットランドの関係のものだということになります。スコットラ…
 
【今回のまとめ】・戦前〜戦後を通じて、MITの教授たちによる起業が相次ぎ、それが米国東部の産業形成に寄与してきた。その「起業」の社会的な重要性がロバーツ教授たちによって分析され、アントレプレナーシップ教育もスタートしたのである。  教授や学生たちによる旺盛な技術実用化と並行して、MITでは産学連携を組織的に支援するため、1948年の時点で、既にILP(インダストリアル・リエゾン・プログラム)がスタートしていた。ILPは、200社以上の世界の技術系大手企業がメンバーとして加盟し、MITの先端研究に関する情報提供や、受託研究のマッチング機会などを提供してきた。 教授個人の活動と組織的な支援の仕組みがシナジーを形成したことで、今ではMITの年間研究費総額の22%が民間企業からの受託研究だという(2…
 
【今回のまとめ】・MITのアントレプレナーシップ溢れる風土の形成には、MIT建学以来のモットーである「mind and hand」が強く提供してきた。つまり、知識を学ぶことと、手を動かして実現することを両立させて初めて価値が生まれるのだ。 世界で「イノベーションを生み出す都市/地域」としてまず名前が挙がるのは、カリフォルニアのシリコンバレーだが、米国東部マサチューセッツ州のケンブリッジ/ボストン周辺も有名だ。 ケンブリッジ/ボストン地域には、世界でも優れた大学(頭脳)が多数集積しているが、そのなかでも重要な役割を果たしてきたのがMIT(マサチューセッツ工科大学)だ。2015年のMITの調査では、MIT卒業生が世界で3万社を設立し、その売上合計は日本円換算で200兆円に達する(これは、世界で1…
 
今日は中国のコロナからの復帰と超大国化の闘いという話をしたいと思うのですけれども、中国の春節はいつ頃で、中国政府が中国人に海外旅行をもうやめろと言ったのはいつだったか覚えていますか? 春節は一月の下旬で、政府が中国の人達に海外旅行をやめろと言ったのは春節の途中です。春節は、中国人が春節の前後40日間くらいかけて、30億人ぐらいが延べで移動するという大変なものです。30億人って桁が違いますよね。但し、国内がほとんどで、海外旅行をしているのが一日200万人ぐらい。春節の四日目に中国政府が海外旅行を止めたのですが、三日間は世界中に一日当たり200万人が飛んで行ったのでした。大体200万かける三日で、600万人ぐらいが世界中に海外旅行に行ったのですよ。中国のコロナのピークは二月の半ばぐらいの話で、四…
 
今日はロシアとプーチンの話をしたいと思うのですけれども、プーチンがこの間憲法の改正に成功して、あと二回大統領が出来るようになりました。随分長いことやっているのですけど、最初は任期が4年の時代に二期やったのです。その後に、メドベージェフに大統領をやらせたのですけど、その時に任期を4年から6年に延ばしました。その後に、また6年を二期。そうすると、8年と6年かける2回で合計20年になりますが、ロシアで憲法改正についての国民投票をやったのです。圧倒的多数で憲法改正がオッケーされ、それで6年かける二期であと12年出来るようになりました。そうすると、全体でメドベージェフの4年を除いて32年間、47歳から83歳まで大統領ということになるのです。これは国民投票で決まったのですが、ロシアの国民からは本当に支持…
 
今日は、「危機対応能力が高い人」について考えます。新型コロナウイルスの流行により、リスクマネジメントに注目が集まってきました。緊急事態宣言が出た後、皆さんの会社でも様々な対応がとられたと思いますが、「危機対応」はそのほとんどが前例のない中で実施されます。そのため、迅速な対応ができる人とあたふたしてしまう人とその対応能力に差が出てきてしまいます。これはマネジメントレベルでも現場レベルでもあったのではないかと思います。今回は、危機対応能力が高かった人は一体どういう人だったのかについて考えます。迅速に的確な対応ができた人には大きく4つのポイントがあります。まずは事前の想像力・準備がしっかりと出来ている点です。それから、影響範囲をしっかりと想像する能力があり、その上でやるべきことをしっかりと論点出し…
 
今日は「自己管理能力が高い人」について考えます。コロナの影響で在宅勤務をする方が急激に増加しましたが、いざ在宅で仕事をしようと思っても、ついついダラダラしてしまい仕事がはかどらなかったという声を聞きました。私自身もペースを掴むまでにとても苦労しました。今回のキーワードである「自己管理能力」は、その名の通り自分で自分を管理する能力のことですが、今回は3つの自己管理、「日常的な体調管理」「業務や時間の管理」、そして「自分自身のキャリアを中長期に管理していく」自己管理能力について考えます。では、一つ目の「体調管理」についてです。特に緊急事態宣言が出され引きこもり生活が続いていた時期は、皆さん体調管理を気にされていたと思います。体調管理を考える上で重要なことは、「食事」「運動」「睡眠」「メンタル」の…
 
昨日は、ビジネス環境としての脅威と機会について、お話しました。今回のコロナウイルスという多くの企業にとって脅威と捉えられる中でも、その逆風を正面から受けることなく、なんらかの創意工夫で機会に変えようという動きもあります。脅威と機会は表裏一体であり、ぜひ脅威を機会に変えていただければということでした。ウイルスの蔓延という意味では、コロナウイルス以前にも、2002年~2003年に重症急性呼吸器症候群というSARSや、2012年ごろからの中東呼吸器症候群のMERSもありましたし、世界規模の金融危機を引き起こしたリーマンショックもありました。これらは世界のビジネスに大きな影響を与えましたが、今日お話したいのは、企業のグローバル展開の脅威となるボーダーレス化とその逆行という話です。この10年間にも様々…
 
国内のコロナウイルスの感染者数も、ここのところようやく減少してきて、ほっとしています。言うまでもなく、ビジネス環境は最近急激に変化していますが、このことについて「脅威と機会」と言うキーワードで、お話をしたいと思います。「脅威と機会」と言うのは、企業にとっての脅威であり、機会にもなるということです。脅威というのは、企業が事業をする上での向かい風=逆風ということですし、機会とは事業の後押しをしてくれる追い風に例えることができると思います。自分で風向きを変えることはできませんので、まさにビジネスを行う上での外的要因である環境と言えます。そういう意味では、コロナウイルスなどは、まさに大変な逆風=脅威と言えます。確かに外食産業などのサービス産業をはじめとして、外出の自粛や在宅勤務などで、存亡の瀬戸際に…
 
今日は、多角化企業における経営資源の配分問題についてお話したいと思います。複数の事業を束ねて会社全体の進むべき方向性を示す、これが全社戦略の役割でした。会社が進むべき方向性はもちろん経営方針としても示されるわけですが、ここに予算や人の配置といった経営資源の配分が伴うと、より会社の方針が明確になってきます。もう一つ問題なのは、ある事業部門において経営資源が不足しているかどうか、更なる経営資源の投入が必要かどうかは、実は、当の事業部門には判断しがたい所がある点です。事業部門よりも一つ上の階層である全社レベルで見てあげないとなかなか判断出来ないわけです。その為、全社戦略において経営資源を事業間でどう配分するかは大変古くて、かつ、今でも重要な問題ということになります。こうした多角化企業における経営資…
 
今回は、全社戦略の一つである多角化についてお話したいと思います。全社戦略とは、ある特定の事業の戦略を超えて、複数の事業をカバーする会社全体レベルで企業をどういった方向に導くかを考えていく戦略のことです。その中で、多角化はある企業が商売の幅を広げて複数の事業を持つようになることをいいます。成長を図る方法には色々な選択肢がありますが、例えば、本業の事業に専念して事業規模を拡大していくというのも一つの方向です。更に、他社との戦略的提携によって事業の幅を広げる方法もあるわけです。多角化はこれまでにない事業の経営に自ら乗り出す方法となり、戦略的提携よりもコミットメントの度合いが強いと言えます。色々な選択肢がある中で、企業成長の手段として多角化を選ぶには幾つかクリアすべき条件があります。前回はその内の一…
 
「人を育てる問い」というテーマでお話ししています。4回目の今日は、私がクラスの初日で取り組んでいる小さな工夫についてのお話です。実は、私はどのクラスでも初回の3時間を使って行う約束事があります。それは、全員を4つの類型に分類しようと思いながら1人1人の様子を観察することです。最初の分類グループは、「リーダータイプ」です。私が何か質問をした際に最初に手を挙げて「ここで何を議論すべきか」「ポイントは何か」ということを、勇気を出してドーンと言ってくれる人たちのことです。次が「フォロワータイプ」です。これは、リーダーが出した論点について補完し、「〇〇だと思うし、こういうところが良いポイントだと思う」とつけ加えたり、あるいは「こういう考え方があるんじゃないですか」のように視点の抜け漏れを指摘してくれた…
 
これまで、リアリスティック・ジョブプレビュー(RJP)について話しています。企業が人材を雇うときに、採用された人たちが後から「こんな筈じゃなかった」とか「聞いていた話と違う」と思ってしまうのを防ぐために、RJPは効果的な方法です。企業が自分達の仕事はこういうものです、こんな困難なことや課題もあります、という情報をきちんと正直に提示するというのがRJPの骨子ですが、それはなかなか企業にとってはやりづらいことでもある。ではどうしたらいいのか、というところまで前回お話しました。RJPをきちんと受けとめてもらえれば、様々な良い効果があります。しかし、日々情報の洪水にさらされている現代人は、なかなかそこまで丁寧に情報を吟味する状況にないのが実情なので、タイミングが重要な鍵を握ります。言い換えると、RJ…
 
ここのところ、入社試験や採用についてお話しています。そのなかでも特に、入社した後に「こんなはずじゃなかった」「聞いていた話と全然違うじゃないか」という悲しい事例の発生を防ぐために有効なリアリスティック・ジョブプレビュー(RJP)というプロセスを前回ご紹介しました。RJPとは、この組織の風土や仕事の進め方はこうなっています、あなたが採用された場合にお願いするのはこういう仕事ですよ、こんな大変なことやこういう課題もあります、というのをあらかじめ採用候補者に対してきちんと提示するということです。しかし、なかなかRJPを実際に行っている組織は少ないのが現実です。RJPを上手くやれば、仕事のことがよく分かっている人だけが応募してくるので効果的です。にもかかわらず、実際にそれを行っている組織が少ないのは…
 
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