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 今回は、玄田有史さんの『仕事のなかの曖昧な不安:揺れる若年の現在』と言う本を取り上げます。著者の玄田さんという方は、1964年のお生まれで、現在、東京大学社会科学研究所の教授の任にある労働経済学者です。『仕事のなかの曖昧な不安』は、2001年に中央公論新社から出版され、サントリー学芸賞と日経・経済図書文化賞をダブル受賞した本で、現在は中公文庫に入っています。 玄田さんは、専門分野で学術論文を発表するとともに、それらに基づいた問題提起的な内容を含む多くの本を、単著または共著の形で出版しています。例えば2004年に幻冬舎から出版された『ニート:フリーターでも失業者でもなく』という共著は、若年の無業者を意味する「ニート」という言葉を広めるきっかけになった本として、良くも悪くも話題になりました。 …
 
 今日は山本七平さんの『「空気」の研究』という本を紹介します。 著者の山本七平さんという方は、1921(大正10)年のお生まれで、1942(昭和17)年に青山学院高等商業学校を卒業されましたが、当時は太平洋戦争中であったため、卒業後、山本さんは直ちに徴兵されています。この軍隊経験は、後に『一下級将校の見た帝国陸軍』などの著作の中で掘り下げられています。戦後は1958年に山本書店を創立され、書店主として主に聖書関係の出版物の刊行を始めました。この書店から1970年にイザヤ・ベンダサンという名義で『日本人とユダヤ人』という本を出版されていますが、これはユニークな日本人論として注目を集めました。その後も、山本七平名義で日本人ないし日本に関する多くの評論を執筆されましたが、1991年に亡くなられてい…
 
今日は、オークションについてお話してみたいと思います。前回ダイナミック・プライシングについてお話しました。これは商品やサービスの値決めの方法として、市場の需要と供給の状態に応じて柔軟に価格水準を調整する考え方や仕組みのことでした。ダイナミック・プライシングというのは野菜とか鮮魚などの生鮮食品では、昔から取り入れられてきました。また、ホテルの客室や航空券の座席など在庫のきかないサービスでも、需給に応じて価格を変動させることが一般的で、ハイシーズンの時には価格が高くなるということです。市場のメカニズムを使って価格を変動させる方法に加えて、取引の参加者がより直接的に意思表示をする方法があります。それが今日お話するオークションなのです。オークションというと、絵画の売買を思い浮かべる方が多いかと思いま…
 
今日は、物やサービスの値段をどうやって付けていくかというお話をしたいと思います。どんなに優れた製品を開発しても、あるいは素晴らしいサービスを提供しても、そこから対価を得られなければ商売としては成立しません。対価を得る方法にはいくつかパターンがあります。大きく分けると、従量制と定額制があります。従量制は恐らく一番馴染みのある方法だと思うのですが、要するに提供する量に従って金額が変わるという形です。リンゴ1個が100円だとすると、2個買えば200円、10個買えば1,000円という形になります。あるいは、地下鉄やバス、タクシーなどでは、初乗り料金に加えて、乗車距離とか時間に応じて料金が加算されていきます。このように、物を買ったりサービスを消費した量に従って課金する仕組みのことを従量制というわけです…
 
昨日は九州各地から四国や関西、首都圏などに中長距離フェリーの航路があって、トラックによる輸送と比較すると、CO2排出量削減などの環境問題や労働力不足の問題に対応した輸送手段として、フェリー輸送が優れていて、持続可能な成長に沿っているとのお話でした。以前にこの番組でも、通販などのeコマースの急速な成長と高齢化の進むトラック・ドライバーの人材不足で、これからの宅配便やそれを支えるトラック輸送が心配されるということをお話ししました。さらに、モーダル・シフトという考え方であり、政策をご紹介したことがあります。モーダル・シフトとは、従来から主流である国内貨物のトラック輸送に代わって、鉄道や国内航路=内航船と言います の船舶輸送の利用を促進するという考え方です。輸送モード=輸送手段をシフト=転換するとい…
 
ご家族で車を利用して旅行をされることはありますか。車をフェリーボートに載せて、遠出の旅行をされたことはありますか。身近なところでいうと、能古島にわたる10分間のフェリーボートにも、車を載せることができます。今日はフェリーボートによる輸送のお話をしたいと思います。それは九州にとって、とても重要な輸送手段だからです。夏休みの家族旅行などで本州や四国までいかれる方でも、車という選択はあっても、なかなかフェリーに車を載せてということは、考えられないかもしれません。まずどこにフェリーのサービスがあるのかもわからないですし、時間がかかるでしょうし、船酔いとか快適なのかなという疑問が先に立つということがあるのかもしれません。一般的な旅客輸送というイメージからはそうかもしれませんが、貨物輸送にとってはとても…
 
今日は邦画です。前回メジャーな作品ばかりでなく、少しマイナーな作品も紹介しますと申し上げていました。今日ご紹介する作品は、少しマイナーな作品かと思います。邦画で「がんばっていきまっしょい」という作品です。1998年に日本で公開されて、監督は磯村一路という方です。最初にストーリーを簡単に御紹介しておこうと思うのですが、舞台は四国の松山です。時代は1970年代後半ぐらい、5人の女子高生が部活でボート競技にかけた青春を描いています。それだけだと、ありがちな話と思われるかもしれませんが、非常に良く出来ています。主人公は高校に入って自分の目標が見つからない、何をやっていいか分からないという、よくある若者時代の悩みを抱えた女の子です。この方が入学する前に、海で夕日の煌めく逆光の元にゆったりとボート練習し…
 
今回は有名な「ロード・オブ・ザ・リング」を取り上げたいと思いますが、原題では、"The Lord of the Rings"と複数形になっています。指輪物語の指輪は複数ということなのですが、日本語では残念ながら複数形の"s" を取り去ってしまうことが多いです。アメリカとニュージーランドが製作国になっているのですが、聞く人が聞けば、これはロケにニュージーランドを使ったからだな、とピンとくると思います。本来はトールキンというイギリスの作家の作品ですから、古いイギリスをイメージしますが、映画の中のゴツゴツとした山の風景は実はニュージーランドで撮っているということです。3連作になっており、映画では2002年、2003年、2004年と日本で公開されていて、第2作が「二つの塔」、第3作が「王の帰還」とい…
 
今日は、アメリカのコロナとか対中冷戦だとか国際協調の話ですけれども、アメリカのコロナは今どうなっているか知っています? 一旦ワクチンなどで収束したけれども、また拡大しているところです。アメリカは第3波で、1月に1日30万人くらいと大変な事になったのです。ところが、去年の12月くらいからワクチンを一生懸命に打ちました。バイデンが就任した1月20日から「百日の間に1億回打つぞ」みたいなことを言って、8月の始めまでにもう3~4億回くらい打ったのです。その結果、6月末には1日あたり新規感染者数が1万人くらいまで減りました。それで、減った減ったと言ってマスク外していいとか喜んでいたら、残念ながらデルタ株がアメリカにも凄い勢いで蔓延して8月17日で1日あたり21万人と大変な数の新規感染者が出ているという…
 
今日は、ASEANのコロナ感染という話です。日本では毎日コロナの話をやっているので日本のコロナがどうなったかはそれなりに知られているのですけれども、ASEANがどうなったかは結構知らないでしょう? ASEANでもデルタ株が凄い勢いで今広がっているところです。今日は、ASEANの状況について見てみたいと思います。まず、タイは日本の東南アジア事業にとって中心的な所ですが、割とOKだったので日本のASEAN事業も割とOKだったのです。しかし、今年の4月位からちょっと増え始めて、6月末から急増して8月17日で2万人を超えてきたのです。そういう意味では、タイもちょっと困った事になっています。フィリピンはASEANの中では去年も結構ちょこちょこ感染者が出ていたのです。今年の4月、日本で言うと第4波が来た…
 
ここのところ、産業名をシリーズでやっています。最初にお断りですが、用語は総務省の日本標準産業分類からきています。英訳は一部、日本法令外国語訳データベースシステムを利用しています。今回は分類の中で製造業になります。分類はたくさんありますが、製造業だけで全部の細かい区分けの中の4割くらいを占める非常に大きな分類になります。製造業の中には23個の分類があります。やはりものづくりが基本になっているというところを象徴していると思いますが、その製造業23個ある内の今日はその最初の一つ、二つが出来ればというところです。最初に「食料品製造業」"Manufacture of Food"は"Manufacture"が製造業です。"Manufacture of ○○"で「○○製造業」になります。「製造業者」になる…
 
今日は英国における異文化シリーズです。ロンドンとそれ以外の地域を交互に紹介していますが、今回はロンドンのウエストミンスター寺院をお伝えしたいと思います。英語では "Westminster Abbey"と言います。元々は修道院だったところが大聖堂になっているということです。少し気を付けていただきたいのはロンドンの"Westminster Abbey"の近くに"Westminster Cathedral"という建物があります。"Westminster Cathedral"は日本風に言うとウエストミンスター大聖堂ですが、2つは宗派が違って"Westminster Abbey"は英国国教会、"Westminster Cathedral"はカトリックです。このように英国の主要都市では大聖堂に行くといっ…
 
 前回から、今年3月26日に閣議決定された第6期「科学技術・イノベーション基本計画」について解説しています。前回は基本計画の根拠法である科学技術・イノベーション基本法が改正され、人文・社会科学が政策対象に含められたことや、イノベーションの創出が政策の柱とされた背景について論じました。今回は、第6期基本計画の内容を検討してみます。 政策には、目指すべき方向性、ビジョンというものが掲げられますが、これについて第6期基本計画は、第5期基本計画で提唱された「Society 5.0」というコンセプトを継承しています。 この「Society 5.0」について第5期計画は、「狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続くような新たな社会」であるとし、「ICTを最大限に活用し、サイバー空間とフィジカル空間とを…
 
 今回から2回に亘って、今年3月26日に閣議決定された第6期「科学技術・イノベーション基本計画」について解説します。策定に当たったのは、内閣府の総合科学技術・イノベーション会議です。これは2021年度から2025年度までの日本の科学技術・イノベーション政策に関する基本計画を定めたもので、今後、各種の施策を通じて企業の研究開発やイノベーションに対する取り組みにも影響を及ぼすことになるだろうと思います。解説に当たっては、計画の内容を紹介するだけではなくコメントを加えてみます。 はじめに背景的な説明をしておきますが、もともと日本では1995年に制定された科学技術基本法の定めにしたがって、政府が5年ごとに科学技術政策に関する中長期的な計画に当たる科学技術基本計画を策定してきました。第1期の基本計画は…
 
前回、「経営理念って何のためにあるのか」というお話をしました。数字だけでは割り切れない事態が起きて判断に迷った時に「経営理念」は役に立つというお話でした。今回はそれをもう少し具体的なケースを見ながら考えたいと思います。まず、「経営理念」を語る時に必ず登場する有名なケースをご紹介します。皆さんの中にもご存知の方もいらっしゃるかもしれません。ジョンソンエンドジョンソン社の「タイレノール事件」のケースです。ジョンソンエンドジョンソンはアメリカの製薬メーカーですが、タイレノールというのはジョンソンエンドジョンソン社の解熱鎮痛薬で、アメリカでは大変有名なブランドです。日本でも発売されていると思います。この「タイレノール事件」は少し前の話になりますが、1982年アメリカのシカゴでドラッグストアに並んでい…
 
今回は、2回に渡り「経営理念は何のため」というテーマでお話をします。皆さんの会社にも「経営理念」があると思います。社訓や社是、創業の精神など呼び方は様々ですが、「経営理念」とは、会社とそこで働く経営陣や社員が何を大切に仕事しているのかを示すものです。こう聞くと、「毎日朝礼で唱和している」「会社の入口とか社長室に飾ってある」「社訓が書かれたカードをいつも持っています」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は経営理念は会社で取扱いが全く異なります。今日は、初めに「経営理念」の内容を簡単にご説明します。「経営理念」と一口で言っても様々な要素が入っており、大きく三つの構成要素から成り立っています。一つ目が「価値観」、二つ目が「ミッション」、三番目が「行動指針」です。「価値観」とは、会社や経営…
 
 前回は、今年九州大学が取り組む技術商業化促進プログラム"GAP NEXT"について紹介した。今回はその中で、FD(ファカルティ・ディベロップメント)というアントレプレナー教育者育成の仕組みや、アントレプレナーを支援するメンター・コーチ人材のプール形成について解説したい。 まず、(3)アントレプレナー教育者の育成と質向上のためのFD(ファカルティ・ディベロップメント)について。現在、九大のQRECでは、福岡市および福岡都市圏の複数大学と連携して、FSE(福岡スクール・オブ・アントレプレナーシップ)構想を進めている。これは、スウェーデンのストックホルムでの取り組みを参考にしたもので、単独大学ではアントレプレナーシップ教育のリソースがどうしても限られてしまうため、複数大学が相乗りでバーチャルな学…
 
 今回は、今年九州大学が取り組む技術商業化促進プログラム"GAP NEXT"について紹介したい。これは、2020年度文部科学省の補正予算により措置された事業『SCORE大学推進型(拠点都市環境整備型)』に九州大学が応募し採択されたことで開始するものだ。 この事業は、既に内閣府による『スタートアップ・エコシステム拠点都市』に福岡市が選定されたことと連動しており、福岡地域から大学発技術の商業化促進とアントレプレナー人材育成を両輪とし、地域から社会課題解決につながるスタートアップを輩出する体制や仕組み、ひいては「エコシステム」と呼ばれる切れ目のない支援環境を形成することがポイントとなっている。 本事業での取り組みの概要は以下の4点だ。(1) 技術商業化を促進するギャップファンドの充実(2) ギャッ…
 
昨日は、学会のお話をしました。学会とは専門の先生たちが集まって研究成果を報告するような非常に権威のある会というイメージがありました。しかし、実は、閉ざされている場ではなく、研究者とか大学院生だけが集まる場所ではありません。企業の人達も会員になれば学会に参加できるというお話をしました。従来から工学系の学会では、産業界から多くのエンジニアが学会に参加されています。工学系では修士課程まで進学される方が多いですし、学生時代から学会で研究発表する機会が少なくないということで、学生時代から学会と繋がりがあるということが一つのポイントになっています。一方、社会科学系では、確かにこれまでは学会参加者は大学等の研究者が多かったですが、経営学は実務の学問ですから、産業界からの参加者が年々増えてきています。しかも…
 
今日は、いつもと趣向を変えまして、学会についてお話してみたいと思います。学会というと、専門家が集まるイメージだと思います。確かに、学会の参加者の多くは、大学などの研究者や研究者を目指す大学院生です。とは言え、学会は決して研究者だけに閉じた世界ではありません。特に、経営学においては理論と実務の往復がとても重要ということもあって、実務家の参加者も結構多いのです。皆さんにもそれぞれの仕事の中で研鑽を積む一方で、専門書などで勉強を続けられている方がきっと多いかと思います。そこで今日は、学会に参加してみてはどうでしょうかというお話をしてみたいと思います。実は今、学会に参加してみるには、チャンスの時期です。経営学系の学会はいろいろあるのですが、一番の老舗は日本経営学会です。設立は1926年、大正15年。…
 
映画と文化のシリーズ10回目で、日本映画の「おくりびと」です。 これは納棺師のお話です。最後に旅立ちを迎える、お亡くなりになった方の衣装をあらためて、お化粧を施して、最後にお見送りをするという仕掛けをする職人の方のことです。そういう商売だとは知らずに面接を受けてしまった本木雅弘扮する青年が、その仕事を行ううちに段々とその職業の美しさ、そしてその職業の大切さに気がついて、最後には仕事に誇りを持つようになっていくという話です。最後は、自分の失踪していた父親が亡くなって、商売とは関係なく、そのお見送りをするというシーンが来る話です。なぜこの映画が世の中で有名になったかというと、最初は確かカナダのモントリオール国際映画祭でグランプリを獲って、米国アカデミー外国映画賞も獲って、大変な大騒ぎになったのを…
 
今回は「タイタニック」を紹介したいと思います。1998年の映画ですので、かなり前の作品になります。実は妻が「タイタニック」を見た時、長男を妊娠中で出産直前でした。その長男がもう大学を卒業していますので、相当な時間が経っています。監督はジェームス・キャメロンという方ですが、この監督は非常にエポックメイキングな作品を撮っていて、この作品はいわゆるパニック物なのですが、従来の作品に比べて段違いのスケール感をもたらしたということで、皆さんインパクトを感じたと思います。その後も「アバター」という作品、いわゆる3Dの眼鏡をかけて見る立体映画ですが、その走りとしても有名で、この「タイタニック」は内容的にも非常に出来が良かったので、両方の意味でエポックメイキングだったと思います。有名な作品なので内容の紹介を…
 
今日は「仕事ができる人」について考えます。「仕事が出来る」というのは、要は周囲からの評価です。「仕事ができる」と言われている人の要素は、大きく3つに分解できます。1つ目は、言われたことを期待以上にすること。2つ目は、言われなくても自らやること。3つ目は、自立自走(自分で課題を見つけて自分で動き始め、結果を出していくこと)。特に20代は、「自立自走」が大切です。自分からしっかりと仕事を見つけ、分からなかったら周囲に話を聞きながら動きましょう。「自立自走」できる人には、3つの特徴があります。1つ目は「リサーチ力」です。この仕事を完遂するためにはどのような能力、どういう状況が必要なのかを意識して、その情報について勉強してインプットしていく力を持っています。同時に、そのプロセスにおいてどのような問題…
 
今日は「集中力がある人」について考えます。最近、新型コロナウィルスの影響で在宅勤務が増え、やるべきことが終わらず、夜遅くまで仕事しているという話をよく耳にします。「集中力」が非常に大切になってきていると思います。好きなことをやっている時というのは、特に意識しなくても集中していますよね。 私たちが「集中力がない」時というのは、実はやらなければならないことをやっている時や、自分がやりたいことでないときです。集中出来ない理由は大きく3つ「外部要因」、「内部要因」つまり心と体に分けられます。1つ目が、「環境」です。そもそも集中する環境が整っておらず、集中力を邪魔するものがある場合があります。例えば、会社では、他の人の雑談の声が気になったり、仕事をしていてもすぐに話しかけてくる人がいたりする場合などで…
 
前回から「昆虫食」のお話をしています。人口増加に伴う食力不足への解決策として昆虫食が今注目を集めています。昆虫食は、エコであり、なおかつ栄養価も非常に高いというメリットがあります。 今日は、実際にこの昆虫食が産業としてどのような取り組みが行われているかについてお話します。みなさん、世界で一番食べられている昆虫は何だと思いますか。 ある報告によると、現在世界では1,900種類以上の昆虫が食べられていると言われています。一番食用されているのが全体の約30%を占めている甲虫類です。カミキリムシやコガネムシ、フンコロガシ、カブトムシなどがこれに該当します。主にアマゾンの盆地やアフリカなど一部の熱帯や温帯の深い森林に覆われた地域で食用とされています。これに続き、蝶や蛾の幼虫、いわゆるケムシやイモムシ類…
 
皆さんは、昆虫を食べたことはありますか。 日本でも長野県や群馬県などでは、古くからイナゴの佃煮が食用されたり、黒スズメバチという蜂の幼虫が「ハチの子」として食べられたりしています。福岡ではあまりなじみがありませんが、それほど珍しいことではありません。最近では、無印良品からコオロギせんべいなるものが売られていますので、ぜひご賞味ください。 海老の味がしてビールのおつまみにぴったりです。2回に渡り、近年注目されている「昆虫食」についてお話します。2013年に「国連食糧農業機関」という国連の専門機関が、「食用昆虫、食料と飼料、安全保障に向けた将来」というタイトルの報告書を出しました。この中には、食料資源としての昆虫について、様々な観点から述べられています。なぜ国連の研究機関がこのような報告書を出し…
 
前回、ヒトの脳のクセとして、あるテーマについて考える前に何らかの情報を示されると、例え、議論の本筋とは無関係であっても、その情報に影響を受ける「アンカリング」という現象があるとお話しました。そのため、会議で確固たる根拠が無くても、他に先駆けて言う口の早いタイプの人にみんな影響されてしまうということもご説明しました。これは、会議以外でもたくさんあります。例えば、プロの不動産業者に住宅情報を提示して、販売価格をいくらに設定するのが適当だと思うか尋ねた実験があります。この時、実験参加者はランダムに二つのグループに分けられ、一方には住宅の周辺環境や建物の築年数、設備のグレードといった客観的な情報だけを見せられます。もう一方には、それに加えて、「売り主がいくらで売りたいと思っているか」という希望価格も…
 
今回は、人が集団で課題解決に取り組む際に発生しがちなマイナスの現象についてお話します。おそらくこの番組をお聞きの方々にも思い至るものが多いかと思うのですけれども、代表的なものとして「集団圧力」「集団浅慮」、そして「社会的手抜き」といった現象があります。どれも字面がちょっとものものしいのですが、一個ずつお話していきますね。「集団圧力」または「peer pressure」と呼ばれる現象は、周囲の人々が従っている規範や多数派の意見に影響されて、自分本来の考えや行動を表現できなくなってしまう事を言います。例えば、自分以外の全員が「いいね、いいね」と賛同しているアイデアに対して、一人で反対意見を述べるのは誰しも心理的な抵抗を覚えるものです。これが「集団圧力」です。二つ目の「集団浅慮」。英語だと「gro…
 
今日は、電気自動車とか自動運転車の話をしようと思います。世界の自動車メーカーがみんな電気自動車を作ろうと取り組んでいるわけですけれども、電気自動車にしたらCO2は減ると思いますか? 走っている時は電気を使うだけですから別にCO2を出しませんけど、走っている時でなくて電気を発電する時にCO2が出るのですよ。そうすると、今の日本みたいに石炭とか石油とかLNGみたいな化石燃料をたくさん使って発電しているところは、電気自動車で電気を使う時にCO2は出ないけど、その電気を発電している時に山のようにCO2が出るのです。例えば、洋上風力だとか太陽光だとかで、化石燃料を使わないで再生可能エネルギーで発電してCO2を出さない様な形にしないと、電気自動車だけ作ったからといっても2050年にカーボンニュートラルに…
 
今日は、中国の自力の超大国化という話をしたいと思います。中国は過去40年、すごい勢いで発展してきました。この間、中国共産党が小康社会実現のお祝いをしました。しかし、月1400元(2~3万くらい)しか収入のない農村の人達が、まだ6億人くらいいるのです。だからまだまだで、2035年、あと15年位で一人当たりGDPを3万ドルの中等先進国にしようとしています。中国は過去40年すごい勢いで成長してきたのだけど、あと15年位成長して中等先進国になろうとしているのです。香港に国家安全維持法が適用されて、選挙の時に愛国者基準を適用して、民主党の人は立候補させないようにするみたいなことを言ったので、もう香港から民主党の人達は逃げているじゃないですか。一方で、アメリカが心配しているのは、次はおそらく台湾だろうと…
 
地産地消とは、地域で生産されたものをその地域で消費するという考え方ですが、以前ほどではないにせよ、実際に地域の名物や特産品は、その場所に行かないと手に入らないということがあると思います。前回は、九州産の農畜産物や水産物の全国やアジアへの輸送が、最近では増加しているというお話でした。九州の人口は、全国のちょうど1割程度ですが、農畜産物や水産物は豊富であり、その生産額の全国でのシェアは、20パーセントから24パーセントです。積極的にアジアを含めて、域外に輸送されているということをお話ししました。つい最近佐賀県の筑後川沿いに行って、塩焼き、煮付け、南蛮漬け、天ぷらなど、えつ尽くしを楽しんできました。この魚は筑後川の佐賀側と福岡県の大川くらいでしか取れないようですし、それ以外の場所ではほとんど食べら…
 
この時期は、びわ、ぶどう、桃、いちじく、しばらくすると梨、スイカといろいろなフルーツを楽しめます。そこで今日は、九州からの農作物を中心とした生鮮品のお話をしたいと思います。九州は果物もそうですが、野菜、牛肉・豚肉・鶏肉から、水産物まで本当に豊富ですし、新鮮なものがたくさんありますが、どうしても地産地消という制約はあります。地産地消とは、地域で生産されたものをその地域で消費するということですが、以前ほどではないにせよ、実際に名物や特産品は、その場所に行かないと手に入らないということがあると思います。以前ほどではないにせよとお話ししたのは、低温輸送の「コールド・チェーン」が、近年飛躍的に向上してからです。「コールド・チェーン」というのは、生鮮食品や医薬品などを収穫・生産から始まって消費までの過程…
 
今日は「読解力」について考えます。「読解力」というと文章から読み解く力をイメージしがちですが、今回は読解力を「相手の言いたいことを理解する力」と定義して考えていきます。普段の生活の中で、「この人何を言いたいのかな」と相手の言いたいことが分からないことがありますよね。そんな時に、「つまり、言いたいことはこういうことではないですか」とまとめてくれたり、ある程度話の概要を話しただけで全体のイメージを理解できたりする人がいます。それが今回のテーマでもある「読解力のある人」です。読解力のある人は、相手が伝えようとしていることを具体化、抽象化、構造化しながら把握しようとします。ここでいう「具体・抽象」とは、相手の表情や資料、声のトーンなどから、自信がありそうなのか、言いにくそうなのか、一体何の話をするの…
 
 これまで 4 回にわたり、組織の構成員が仕事を通じて「よく生きる」ための環境をつくるのがリーダーの役割であり、リーダーが留意すべきことを哲学的視点も交えながら話してきた。最終回は、組織で働く構成員自身に目を向けたい。 みなさんは、今の自分は人間らしく輝くことを自ら選択しているか? それとも他人のせいや自らの運のなさ、置かれた状況のせいにしていないか?人間は自分で自分の行動を選択できる。マンデラは、今後政治活動から一切手を引くと誓えば釈放される選択肢もあるなかで、獄中にとどまることを選んだ。自らの意志でルールを定め、それを受け入れるということが「自律」だ。カントは、自律した人間が集まれば理想社会「目的の王国」が実現できると考えた。また、ソクラテスも、正しいことをしようという「気概」が、エネル…
 
前回は集合知という現象についてお話しました。集合知により、一人の天才のひらめきよりもたくさんの人達の考えがまとまった方が最終的にいい結論に近付いていくというお話です。今回は、集合知が上手く機能する為には条件があるということについてご説明します。前回、集合知が機能するためには、話し合いの参加者が他の人達に気兼ねすることなく、自由に意見を出せることが条件であるとお話したかと思います。本日は、これがなぜなのかについて掘り下げてみようと思います。この原因を探るには、コラボレーションの種類について考える必要があります。コラボレーションとは、複数のメンバーが何かしらの形で力を合わせて一つの目標達成を目指すプロセスのことを言います。しかし、実は、このコラボレーションには三つの「型」があると言われています。…
 
前回は、「ドラッグリポジショニング」というお話をしました。既に治療薬として使われているお薬を、別の病気に適用するようなお薬に開発・製品化するということで、医薬品の「温故知新」と言われているというお話でした。このドラッグリポジショニングには、メリットとデメリットがあります。そのメリットとしては、開発期間と開発に掛かる費用を大幅に削減出来るということが挙げられます。一方デメリットとしては、全くの新薬ではないため、薬価が低く抑えられることがあり製薬会社が開発を行う上でのインセンティブが低くなることが挙げられます。今日は、実際にドラッグリポジショニングによって生まれたお薬と、そもそもどうやって生まれたのかについてはお話します。最初の事例です。元々「てんかん」という病気の治療薬として使われていた『ゾニ…
 
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