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10年ぶりに自分の生まれた町に帰って来た「深水深月」。見覚えのある景色と懐かしい海の香り、そして彼女を出迎えたのは幼馴染の浅倉仁だった。「変わったようで変わっていない」そんな彼女たちだったが、変わってしまった事も確かにあって、……そして、変わりゆく事も。​これは海面に浮かぶ、恋の物語。海の中に沈んだ、乞い物語。創作処「彩奏」制作オーディオドラマ最新作!
 
「…目が覚めたら、僕は白い部屋の中にいた」一切の連絡手段を断たれ、趣向も性別も性格も何もかもが異なる者たちが閉じ込められた白いドーム。絶対的な絶望と困惑に彼らの理性は軋んでいく。崩壊していく閉じられた世界。見上げる空は青くはなく、どこまでも白い。そこで為す術もなく死に直結するだけの「少年」の目の前に現れた「少女」がいた。「そうだよ!私、正義のヒーローウーマン!」全てが枯れた白いドームの中で、「少女」が触れる言葉が鮮やかに色づく。励まされ、叱られ、そして笑う。白に色が落とされた時、「少年」は、何かを見つけられるのだろうか。
 
この作品は映画「1999年の夏休み」と漫画「トーマの心臓」をモチーフとしたボイスドラマです。少年同士の恋愛、BL(ボーイズラブ)表現がございます。当作品をyoutubeやニコ動へ無断転載しないでください。著作権は放棄しておりません。http://yea.boy.jp/miraikikan/
 
モノクロに削ぎ落とされた世界の中で、僕たちは、ただ雨の過ぎ去るのを待っていた。灰色の空、灰色の街並み、水滴に映る世界は色付いていて、……だけどキャンバスは滲むばかりなんだ。|キャスト 情緒不安定・辰まなみ・石塚麻路・きょりす・今宮ゆう・​重森あすか |監督 葵依幸 |演出 まっさん |イラスト タム |ピアノ 真島こころ創作処「彩奏」(すたじお「からーていすと」)オーディオドラマの制作情報は公式サイト、もしくは Twitter @color_taste #からてす にて! オーディオドラマ、ボイスドラマの世界を楽しもう!
 
この作品は映画「1999年の夏休み」と漫画「トーマの心臓」をモチーフとしたボイスドラマです。少年同士の恋愛、BL(ボーイズラブ)表現がございます。当作品をyoutubeやニコ動へ無断転載しないでください。著作権は放棄しておりません。http://yea.boy.jp/kiokusaisei/
 
戦争のシステムが実は水面下で改変されていた!?発端は五十年前、突如南極を襲った直径20kmを超える隕石の衝突。ナチュラルハザード《ダウントワイライトデイ》。この自然災害を発端に、ごく一部の人間に突然変異を引き起こした。脳に眠る潜在能力を引き出し、超人的な能力を発揮する人間の誕生、通称《following stage Persons》。略称《F/S/P》。政治、経済、戦争。今まで人間達が競い、争ってきた事柄を、各国が使役する《F/S/P》同士を戦わせ、勝利した側の国が主導権を握る《F/S/P》同士の戦争――《FSPWシステム》の誕生。そんな世界の裏側にある日突然叩き込まれてしまった三無主義のダメ人間《箕寶 涼》。『俺の堕落しつつも平穏な日常を返せ!』原作:閃谷了音楽:龍崎一 http://losstime-life.jimdo.com/【公式HP→http://fsp-following.sakura.ne.jp】
 
超短編!ひまわり高校演劇・ミュージカル部を舞台にした、ドタバタ&ハイテンションストーリー! 2014年9月より、毎月1回ずつ定期配信! ●脚本:ふくろう●演出:篠目ゆき ●キャスト:桃月かすみ・アレックス・渡辺京・石村恵美、他
 
おやすみのとき何気なくいつも使っているおふとんたち。そんなおふとんたちの世界を少し見てましょう。普段、おふとんたちはどんなことを考え、どんなことをしているのか。はたまた、どんな世界になっているのか。そんな摩訶不思議な世界へとあなたを誘います。
 
気がつくと、その小さな部屋には私を含めて4人の男女が閉じ込められていた。 足首には、変な形をした足輪がはめられている。直後、無機質な声が部屋中に響いた。 「さぁ、始めよう。スリルウォーク、スタートだ」 足輪のランプが怪しく点滅を始めた・・・●脚本・演出:ふくろう ●キャスト:渡辺京、伊勢参、黒猫夜天、井蛙ちそら、渡辺淳也、麻上美誘、他
 
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このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 今年も余すところ少しとなり、金沢銀行金沢駅前支店の週明け月曜日は朝から混雑していた。 クリスマス向けの現金引き出しで来店する個人客もいれば、年末の差し迫った資金繰りの悩みを抱えてくる企業の経理担当者もいる。時間的なもの、金銭的なもの、多種多様であるが皆一様に余裕が無い。 どうしてこうも日本の年末というのは気忙しいのだろうか。 古田はその落ち着きのない店内に入るやその周囲を見渡した。佐竹康之がここにいるかを探るためだった。 「いらっしゃいませ。どういったご用件でしょうか。」 店内の隅から隅まで見渡している古田を見て、フロアに立っていた女性行員が声をかけた。 現金の入出金や振込はATMで済ませることができる。銀行側にとっ…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「なんやこれ…すごい人や…。」 北署の前に小西は立ち尽くした。報道関係者が歩道に所狭しと待機している。このあたりではそうも見ない全国ネットのテレビ局の中継車、自らが所属するメディアを証明するための腕章をつけた記者と思われる者たちが通りを行き交っている。 これらの者たちを横目に小西は北署の正面玄関をくぐって目の前にある生活安全課の若い署員に声をかけた。 「あの、すんません。」 「何ですか。」 「えーっと。」 小西が北署にくるのは初めてのことではない。北陸タクシーに勤務してから過去一度だけ人身事故を起こしたことがある。その時にここに来た。幸い相手側は軽傷であり、ちゃんとした事故処理をすればそれで良いとのことだったので、そ…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「よし勤務先と住所は抑えた。」 そう言うと車に乗り込み、エンジンをかけた片倉は手にしていたスマートフォンを胸元にしまいこんだ。 「便利やなぁ。」 「トシさん、もう紙を持ち歩く時代は終わったんやぞ。」 「ほうか、ワシはいつまでたってもメモ帳や。ちょっとそれ見せぇや。」 「何や。」 「それ、ここに書き写す。」 片倉と古田は、佐竹、赤松、村上の三名の住所と勤務先を仕入れて県警本部の401資料室からそそくさと出た。その際に片倉は書き写していると時間がかかると言って、つい最近手に入れたスマートフォンのカメラでそれらの情報を撮影し、そこに保存した。古田は片倉から手渡されたスマートフォンを慣れない手つきで操作しながら、その情報を愛…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 昨日開設されたこの捜査本部には捜査員が始終詰めている状況だった。 松永は捜査本部に入ってからというもの、一睡もしていない。流石に彼の顔に疲労がにじみ出てきていた。 犯人の確保を最優先した検問体制を取るも、めぼしい情報は松永の元には入ってきていなかった。 そんな中、一人の捜査員が気にかかる箇所があるとして、熨子山の検問状況報告書を持って松永と向き合った。 「どうした。」 「昨日の熨子山ですが、一点だけ気になる箇所があるのです。」 「言ってみろ。」 捜査員は資料を松永の前に広げた。そこには熨子山の検問地点を通過した人物のリストが並んでいた。 「ここです。」 捜査員はその中の一人の人物名を指した。 「村上隆二…」 「ええ、…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 支店長の山県を前にして、20名いる行員が二列横隊で並んでいる。支店長代理の佐竹はその中央に居た。 山県は先週の総括、そして今週の動きについて自分の考えを述べる。彼の話は簡潔だった。 今期の金沢駅前支店の預貸金の実績は順調だ。今後はその中身、すなわち不良な債権を処理するべく行動をして行って欲しいとのことだ。そして土曜日に結婚をした服部を指名し、職員を前に簡単なスピーチをさせた。軽くジョークを挟んだ内容に、週明け月曜日の駅前支店の重たい雰囲気は和んだ。 結びに山県は熨子山連続殺人事件を引き合いに出して、年末であるため、銀行としても特別警戒体制をとって万が一に備えよと指示を出し、朝礼は終了した。 「次長、代理ちょっと。」 …
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 金沢のオフィス街南町。その裏通りから一本横に逸れた場所に談我はあった。 このあたりは金沢の金融機関が軒を並べており、談我はこれらの業界関係者の御用達となっていた。 創業20年。外観は古ぼけたよくある近所の中華料理屋の体であるが、その客足は途絶えたことはない。 日中はこの南町を本拠とし、金融機関たちは鎬を削る競争を繰り広げている。 しかしそれは食を楽しみ、酒を飲む場である談我においては関係がなくなる。 背広という戦闘服を纏った男達が日中の気忙しさから解放され、身も心も開放的になり同業同士の情報交換を行う場所として談我は利用されていた。 しかし今日は日曜日。金融関係者の姿は見受けられなかった。 「マスター、もう一本もらえ…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 古田と片倉は今後の捜査について綿密に打ち合わせをしていた。 一色の高校時代の交友関係を当たるためには、彼らの情報を仕入れねばならない。県警に戻ってそれらを一旦整理したいが、自分たちがこそこそと水面下で動いていることが松永たちに露見すると、厄介なことになる。今日は自分たちの頭の中を整理することとし、明日の日勤時にさりげなくそれらの情報を取得することにした。 「しっかし、なんでまたこんな事件が起こるんや。」 片倉はごろりと畳の上に転がった。 「ほやからあいつは好かんかったんや。ウチを引っ掻き回すだけ引っ掻き回して、このありさまや。ほんとにキャリアってのは好かんわ。松永も一色も同類や。」 「片倉ァ。ほんなこと今さら言うなや…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 帰宅した佐竹の心中は穏やかではなかった。 ーなんで赤松の母さんは、俺に一色のことなんて聞いたんだ。俺は一色とは何の関係もない。赤の他人だ。俺は何も知らない。何も関係がない。あいつが悪いんだ。あいつが全部悪い。 佐竹は冷蔵庫を開け、そこに入っていた缶ビールを一気に飲んだ。 ーまさか…俺…疑われているのか…。 ふと動きを止めて部屋に飾ってある高校時代の写真に目をやった。写真の先にある赤松の表情は笑顔だ。 ーいや、そんなはずはない。 再度、佐竹はビールに口をつけた。 赤松文子から唐突に自分と一色の関係を尋ねられたことに、混乱と一種の憤りのようなものを佐竹は抱いていた。 ー一色くん…。くん?…赤松の母さん、一色のこと君付けで…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「鍋島惇。」 「まさか。なんでここであいつが出てくるんや。」 「ふっ、なんでって、しゃあねぇやろ。高校時代の同級生やからな。しかも奴さんは高校時代の戦友と来たもんや。繋がってしまったからにはどうしようもない。」 「でも、この鍋島は熨子山のヤマと関係あるんか。」 「さぁ、それは分からん。そいつはこれからの捜査次第で関係性が出てくるかもしれんし、まったく関係がないかもしれん。とにかく、一色の周辺を洗っとったらこんなもんが出てきましたってことや。」 「トシさん…あんた情報集めてくるのは良いんやけど、頭こんがらがってこんか。」 「だら、これが仕事やろいや。」 4年前、金沢市内のとある私立病院をめぐって横領事件が発生した。 経…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「部長と穴山と井上の接点というのは、こんなところや。」 「ふーん。…やるかやらないか…それが問題ってか…。」 「ああ。」 「んで、殺っちまったってか…。」 片倉は手にしていたノートを一旦畳んで、天を仰いだ。 「よしトシさん。要点を整理しよう。」 「ん?」 「一色は穴山と井上に何かしらの制裁を加えたかった。」 「うん。」 「そしてその制裁にはスピードが必要やった。」 「そうや。」 「仮に今回の事件がその制裁やったとせんけ。憎き豆泥棒(性犯罪者)は死んでめでたしめでたし。ほやけどスピードって点でどうや。」 「そうやなぁ、決して早いとは言えん。」 「穴山と井上を首尾よく殺したんはいい。だが、その後の桐本由香と間宮孝和はどう…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「あれか。」 アイドリングをしていた車のエンジンが切られ、中から男が二人現れた。 ひとりは身の丈180センチはあるかと思われる体格のよい30後半か40前半の男。彫りの深い彼の顔つきと体格はどこか日本人離れした様子だった。一般的には男前と言われる部類の容姿を持っている。ゆっくりとした動作のひとつひとつが、直江に威厳を持たせていた。 一方、もうひとりの男は彼と対照的だった。身長165センチほどの彼は小太りだった。胴長短足の典型的な日本人の体型をしている。高山の表情はどこか柔和であり、他人の警戒感を解きほぐす不思議な魅力を持っているようだった。親しみを覚えるその表情は、おそらく彼の肉付きの良さそして垂れ下がったその目つきか…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 県警本部から車で10分離れた金沢駅の近くに古田が住むアパートがあった。 築15年。古田は離婚後、この木造二階建ての質素な作りのアパートに引っ越してきた。 2DK、畳式の間取りは、古田ひとりが生活するには充分のスペースである。 このうちの一部屋は古田の趣味でもある仕事部屋に割り当てられている。 捜査に関する資料を外部に持ち出すことは禁じられているが、個人的に書き留めたメモ類であるとして古田はそれらを自宅に保管していた。 無論このメモを見ることができる者は彼以外にない。 古田のメモ魔ぶりは県警内部の一部では有名だった。 聴取する古田の手には必ずメモ帳があり、話し手の一言一句も逃さぬように書き留めた。捜査に対する執念深さも…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 開発が進んでいるとは言え熨子山の麓に位置する田上は、金沢の中でも雪深い地区であった。車の窓から外を眺めるとアサフスのある一帯は一面銀世界となっていた。 アイドリングしたままの車内にいる佐竹はアサフスに入店する機会を伺っていた。駐車場には彼の他に1台、客のものと思し召しき車両が止まっていた。 客が店を離れるのを待ちながら、ふと彼は思った。 ーさっきもこの店に来て、今またここに来るなんて不自然じゃないか? 冷静になって考えて見れば、佐竹のこの気づきは至極当然のこと。 先程は旧友に会いに来たついでに、社交辞令的に花を購入した。 その理由は対応してくれた女性店員があまりにも魅力的であったためだ。 彼女に接近するきっかけを得た…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら はくたか13号が金沢駅に進入してきた。時刻は17時12分。到着時刻は17時13分であるから定刻通りだ。 東京から北陸までの電車での道程は一般的に新潟周りの路線が選択される。 東京から越後湯沢までは上越新幹線。その後特急はくたかに乗り換える。 はくたかに乗り換えてしばらくして、雪のため運行ダイヤが乱れるかもしれないとの車内アナウンスがあったが、日本の交通インフラは世界に冠たるものだ。 電車は金沢駅のホームに滑り込む。最終的には一分の狂いも無く金沢に到着することができた。 学生風の若者は携帯音楽プレーヤーのイヤホンからシャカシャカと音を漏れさせながら、窓からホームの様子をのぞき込んでいる。 ビジネスマン風の男はおもむろに…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 混み始めた幹線道路に一台のトラックが走行している。 ウィンカーを出すタイミングとハンドルをきるタイミングが極端に短く、大きな車体を乱暴に操りながら車の間を縫うようにそれは走っていた。 傍目から見ればかなり乱暴な運転である。 「あの…」 助手席にいた美紀が不安そうに口を開いた。が、運転席の赤松は無言である。 「危ないと思います…。」 美紀がそういうのも無理もない。 赤松がハンドルをきる度に車体が傾き、遠心力で彼女の華奢な体がシートの座面を滑るほどである。 赤松は彼女の言葉に反応を示すこと無く、ただひたすら前を向いて無言で運転している。焦っている様子はない。無表情に近かった。 普段は美紀に気さくに話しかけ、丁寧な運転をす…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 村上は民政党石川県支部の三階にあるホールの外にいた。受付に置かれたパイプ椅子に腰をかけて彼は携帯電話を触っていた。 ホールの中では本多善幸が支援者に対して、国土建設大臣就任の挨拶を先ほどから述べている。 「村上君。」 パリっとした身なりの小柄な男は村上の前に立って声をかけた。 「あっ専務。」 村上は慌てて携帯電話をしまい、彼の前に直立不動に立った。声をかけてきたのは本多善幸の実弟、本多慶喜だった。 「ああ、いい、いい。君も疲れているだろ。座ってなさい。」 そう言うと男は村上の隣に座った。 「恐れ入ります。」 「とうとうここまで来たな。」 「はい。」 「やはり今日は多いな。」 「はい。先生に対する期待の現れです。」 慶…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 石川の流行と活気の集積地である香林坊に佐竹はいた。 クリスマスという時期はだれかに何かをプレゼントする時期。ただそう言う理由だけで先ほどまで女性に人気のプレゼントについて調べていた。 ネットが教えてくれたのは彼女らがもらって嬉しいプレゼント第一位は指輪だということ。 彼氏や意中の人から貰うという前提があるのだが…。 ほんの数時間前に佐竹はアサフスで山内美紀という女性に出会った。彼はこの女性に一方的に惹かれた。 ついさっき初めて会って、ひと言言葉を交わしただけの関係。こんな関係性で貴金属類のような高価なプレゼントを渡すのは相手にとって押し付けがましく、重い。嫌われる事てきめんである。バッグや財布等といったものも同じだ。…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「大変です。」 ひとりの捜査員が血相を変えて勢い良く捜査本部に入ってきた。 「何だ。手がかりが見つかったか。」 自分の頭の中をツリーのように書き出したホワイトボードと向かい合って座っている松永は右手に持ったマーカーをくるくると回しながら、ぶっきらぼうに言った。 「いえ、新たに被害者が出ました。」 松永の手が止まった。 「何だと。」 「先ほど七尾中署から連絡があり、顔面を鈍器のようなもので複数回殴打された遺体を発見とのことです。」 「顔面をか。」 「はい。死因と身元を特定するために、現在、金沢の石川大学医学部付属病院へ遺体を搬送中とのことです。」 「いつ到着予定だ。」 「18時半ごろです。」 「詳しい犯行現場は。」 「…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「あぁトシさんか。捜査の方は進んでるか。あのな、未明の遺体の身元が分かった。メモとれるか。」 「はい大丈夫です。控えられます。」 「ひとりは穴山和也23才。住所は銚子。もうひとりは井上昌夫これまた23才。住所は土清水だ。」 「穴山と井上…。」 古田の反応にかなりの間があった。気になった本部長の朝倉はそれについて問いかけた。 「どうした、トシさん。」 「…本部長。」 「何だ。」 「申し訳ございません。」 「は?」 「私、本部長に報告しておりませんでした。」 「トシさん。俺はあんたの言ってることがよく分からんが。」 「その名前、知っています。」 「あぁ、もう知っていたか。」 「いえ、違います。その男らの名前は三年前から知…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 金沢市北部の熨子山麓に位置する金沢北高は、文武両道を校訓とした厳格な校風の私立高校である。 どこの学校にもありそうな校訓であるが、ここはを堅実に実践し、その成果を挙げていた。 日本で最も偏差値が高いと言われる東京第一大学に、毎年卒業生を複数名送り込み、片やインターハイに出場する程の実力をもった部活動も数多く存在する。 標語だけが一人歩きするような学校ではなかった。 金沢北高では挨拶、身なりなどの規律面で校則に反したことがあれば、厳しく処分される。 また、先生や先輩の指示は絶対であり、それに背いた者には容赦ない制裁が科せられることとなっている。 このような昔ながらの軍隊的な校風にも関わらず、結果として実績を出しているの…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 能登半島は海岸線が複雑に入り組んでおり、その景観の良さから観光スポットとして人気がある。 石川県外の方は、能登と言えば荒々しい男の海の風景を連想されるだろうが、それは外浦と言われる日本海側の海の事であり、内浦と言われる富山湾側の海はそれと反して穏やかで女性的な表情を持っている。 七尾市は内浦に面している。 能登島という島をもつ能登半島の中央部の都市であり、能登地区の中心都市としての性格を持つ。 地形的にも農林水産業が主たる産業となっており、そこから派生する二次産品や加工品が主な産業となっている。 また和倉温泉を中心に温泉場が多いのも特徴である。 この七尾市の市街地にあるアパートに男は住んでいた。 間取りは1DKと狭い…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら アサフスで購入した花が入った箱を手にして自宅に帰ってきた佐竹は、それをダイニングテーブルの上に置いた。 花が入った箱を丁寧に開封すると子豚のかたちの鉢に三種類の花が奇麗に収まっていた。 佐竹は花に関する知識は持ち合わせていない。だから、それらの花がどういった種類のものなのか分からない。彼の部屋には植物の類いは一切なかった。あるのは雑誌書類、パソコン、テレビ、その他家電、家具といったもの。この実用性のみを追求した部屋に植物が加わるのは異色であった。 だがそう言った環境だからこそ、花の存在感は大きかった。 テーブルの端に置かれたノートパソコンを開き、「12月 花」で検索をかける。そして上位に表示されたサイトを見た。眼の前…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 外を見ると先ほどまで振っていた雪は止んでいた。 アサフスに面した山側環状線では、断続的に何台ものパトカーが熨子山方面へ向かっていた。ついさっきも機動隊の車が走っていった。異様な光景だ。 何か事件に展開があったのだろうかと赤松はテレビをつけた。しかし事件の続報を報じる局はなかった。サスペンスドラマやバラエティ番組の再放送、テレビショッピング等、日曜の日常がそこにあった。テレビのスイッチを切った赤松は店内の時計を見た。 時刻は13時52分。15時頃には葬儀会場の方へ行って、飾り付けを始めなければならない。 ―もうしばらくしたら、出んとな…。 心の中でそう呟いた赤松は、ふさぎ込んだ綾がいる二階の寝室へ向かった。彼女はベッド…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「未明のガイシャの身元が判明しました。」 察庁組だけが残る捜査本部に関が入って来た。捜査データを分析をしていたスタッフは手を止めて関の方を見た。 「報告しろ。」 「はい。ひとりは穴山和也。23才男性。住所は金沢市銚子。地元ガソリンスタンドに勤務する男です。県外出身者であり、アパートに一人暮らしをしていたようです。勤務先のガソリンスタンドの店長が、出勤日のはずなのに連絡がつかないとの事で警察に届けがあり、本人の特徴等を照らし合わせた結果、身元が判明したものです。」 「ほう。で、もうひとりは。」 「はい。もうひとりは井上昌夫。こちらも23才男性。住所は金沢市土清水。地元繊維会社に勤務する男です。今日の10時頃、同居人であ…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 熨子山の登り口にあたる熨子町の集落周辺は、松永率いる捜査本部の指示で検問の体勢をさらに強化する事となった。1時間前には3名の警官が検問にあたっていたが、さらに補充され6名の人員が検問にあたっていた。 熨子町に唯一アクセスできる県道熨子山線は石川県と富山県を結ぶ生活道路でもある。そのため事件後もいつもどおり石川・富山の双方からの往来があった。このように交通量が多い道路を完全封鎖するのは難しい。そのため警官の補充を持って検問体制の強化を図ったのだ。 事件現場から最も近い熨子町の集落では、所轄捜査員が全軒対象の聞き込み捜査を行っていた。当時の車の通行状況や、不審な人物の目撃情報を中心に尋ね歩いていた。 さすがに山である。平…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「よう。」 駐在所の奥にある畳が敷かれた休憩室で横になって、うとうととしていた鈴木は、不意を討つ来訪者に睡眠を妨害された。彼は目を擦りながらその身を起こし訪問者の方を向いた。 「なんや、トシじゃいや。」 「おう、お休み中すまんな。」 熨子駐在所を訪れたのは、捜査二課の古田だった。 彼は休憩室に上がり、その畳の上にあぐらをかいて座った。 「どうしたんや。急にこんなとこに来るなんて。」 「まぁ、お前に直接、いろいろ聞きたい事あってな。」 古田と鈴木は昔なじみの同期の間柄である。どちらも年齢は59才。来年には定年を迎える年だ。だが、彼らの警察における階級は異なっている。古田は県警本部勤務の警部であるのに対して、鈴木は駐在所…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 北署の大会議室に設けられた「熨子山連続殺人事件捜査本部」には捜査員が集結していた。 上座には松永を中心とした幹部組10名がずらりと並び、それと向かい合うように県警本部および所轄の捜査員総勢60名が座っていた。 上座の中には本部長の朝倉と警備課長の三好、金沢北署署長の深沢の三人の姿も見える。張りつめた空気の中でキャリア組とノンキャリア組がひとりひとりの顔を確認するかのように視線を動かしていた。捜査一課の片倉は松永の隣に座り彼の表情を横目で見ていた。 「それでは定刻となりましたので、始めます。」 上座に座っていた主任捜査官が240平方メートル程の大きさの大会議室内に響き渡る大きな声で会議の開会を告げた。 「今日から本件捜…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら ひととおり説明した赤松は手元に置いてあるメニューに目を通し、その中から定食を頼んだ。佐竹も赤松と同じものを頼む事にした。 「今になって考えてみれば、あいつがウチの店に来てから何度か警察が来た事があったわ。」 「警察が?」 「ああ。」 「警察が何をしに?」 胸ポケットにしまってあった煙草を取り出した佐竹はそれをテーブルに置いた。赤松に「どうぞ」と促された彼はそれを咥えて火をつけた。 「ほら俺の親父、6年前に事故で死んだやろう。」 紫煙を口から勢い良く吹き出しながら佐竹は頷く。 「そのことについて、母さんにいろいろ聞いとったんやって。」 「え?今更どうして…。」 赤松は手持ち無沙汰そうに自分の人差し指にできたタコのような…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 一年半前の雨が滴る六月。赤松は自分の店で店番をしていた。 六月の花と言えば紫陽花、菖蒲、泰山木と言ったものが主で、普段花を使用した生活を営んでいない一般の家庭にはあまり花屋は縁がない時期かもしれない。 アサフスに来店する一般客の多くは田上、杜の里の住人である。赤松はそれらの客の顔と名前を大体覚えていた。たまに見慣れない顔の客が来る事があるが、それらの一見客はここから車で二十分先にある熨子山の墓地公園へ墓参りに行くための花を買いにくる客が主だった。だがそれらの大半は盆や彼岸の時期に集中する。 スーツを着たサラリーマン風の男が梅雨時の昼間に、この店に来る事はあまりない。第一印象が不自然だったため、当時の事はよく覚えている…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 一時期金沢にはカフェと呼ばれる社交場が乱立した。 この手の店は、ぶらりと気軽に立ち寄れる場所はあまり多くない。洒落てこぎれいな雰囲気のものが多く、選ばれし意識の高い人種であることが条件として課せられる。 その中においてひとりでくつろげて、誰かを待つのに持ってこいであるのはやはり純喫茶だ。 客層の嗜好をしっかりと捉えた新聞や雑誌、マンガ等が豊富であり、それなりの年齢の世代が集う。店で交わされる会話も良い。何より自分だけの世界を作れることが純喫茶の魅力でもある。 アサフスから犀川を渡った旭町の純喫茶「ドミノ」に佐竹はいた。 店主以外誰もいない店の中で、彼は一番奥のテーブル席に座り雑誌に目を落としていた。 店の外で車のドア…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 朝から振っていた雨は雪に変わっていた。 世間一般では金沢は雪国としてのイメージが強く、十二月の金沢といえば「雪吊」が施された兼六園の風景が有名である。樹木の幹付近に柱を立て、その先端から各枝へ放射状に縄を張り巡らせることで枝を保持する。この雪吊りの威力が発揮されるのは一月半ばから二月にかけて。この間一番雪国らしい天候が続く。昔は十二月の段階で積雪となっていたが、近年は地球温暖化の影響なのか、この時期に積雪といえる程の雪が降り積もる事は無い。 佐竹はアサフスの駐車場に自分の軽自動車をバックで止め、目の前にあるアサフスの店内の様子をしばらく伺っていた。 フロントガラスにいくつもの雪が付き、定期的に左から右へワイパーがそれ…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 朝倉と別所の二人は記者会見を終えて北署の署長室に戻った。 するとそこに二人の男が応接用のソファに座っていた。二人は朝倉と別所に気づくとすぐに立ち上がり名乗った。 「初めまして。刑事局の松永です。」 始めに挨拶をしたのは中肉中背の年齢は三十代後半~四十代前半と思われる男の方だった。 朝倉ははじめてその男を見た時に不快感を覚えた。襟と袖だけ色の違うクレリックシャツを身に着けた松永の胸元は第二ボタンまで外されていた。 彼は朝倉に手を伸ばし握手を求めた。 ―これが上司に対する挨拶か。 渋々松永と握手をしたが、朝倉は眉間に皺を寄せ不快感を露にした。 「すいません。私のスタイルはお気に召さなかったですか。申し訳ございません。」 …
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「また連絡する。」 そう言うと村上は佐竹との電話を切り自分のデスクに戻った。傍にいる女性が東京の事務所から電話がかかってきている旨を告げたので、村上は保留にしてあった電話に出た。 「はい、村上です。」 「お疲れさまです。村上さん、テレビ見ましたよ。」 「あ、ええ。」 「先生からさっき電話があって、地元で起きた事件なので大変心配しているようでした。村上さんに対応を任せると言ってました。」 ―任せると言われてから動いていたら遅いんだよ。 「いやぁ僕も地元にいて長いんですが、正直こんなひどい事件ははじめてですよ。とりあえず身元が判明している被害者のお宅には、私かこっちの事務所の人間が行くように段取りしています。先生にはご心…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら アサフスは金沢市田上の山側環状線沿いにある生花店である。 田上は熨子山の麓にある国立大学を中心とした学生街で、近年開発が進んでいる地区である。赤松剛志はここに生まれ育った。今は二代目社長としてこの店の切り盛りしている。アサフスの創業者である剛志の父は、六年前突然の不慮の事故で他界。当時、京都の大手メーカーに勤務していた赤松はそれをきっかけに妻の綾と一緒にこちらに戻ってきた。当時は花屋の仕事について無知に等しかったのだが、最近は同業の連中に板についてきたとなんとか認められるようになってきた。 赤松は今日の晩に執り行われる葬儀用の花の手配に追われていた。花屋にとって葬儀会社や結婚式場は上得意先である。そのためミスは許され…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「ふわぁ~。」 大きなあくびをしている間は、無の境地を味わうことができる。 北陸タクシーのドライバーである小西規之は今しがた車庫に帰ってきたところだった。この仕事に関しては二十年のベテランであるが、やはり普通と違うバイオリズムでの仕事は、五十八を過ぎたこの体に鉛のように重い疲労感を与えてくれていた。 小西は車からゆっくりと降り、自分の腰をさすりながら事務所の方に向かった。今日のアガリを事務所に入金し、タイムカードを押して一分でも早く帰宅したい気持ちだった。そんな小西を背後から呼ぶ声が聞こえた。 「ノリさーん!」 振り返ると恰幅のいい男がこちらに向かって手を振っている。身長は百七十センチぐらい。体重は見た感じで百キロ相…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら ―どれもこれも景気の悪い話ばかりだな。 広げた新聞には世の中に対する悲観論が充満していた。 今度の内閣人事に関する分析と課題についてばっさりと斬り捨てられた政治面。 デフレによる景気後退。それに伴う消費の低迷はますます深刻さを極めつつあるとする経済面。 所得や雇用の格差に関する社説。 親が子供を殺したという殺人事件が大きな枠を占領している社会面。 この世は救われることのない、苦しみばかりの地獄であると言わんばかりの紙面だ。 地獄の原因は政策の失敗であるそうだ。現政権を打倒することが唯一の問題解決方法らしい。 だが、現政権を打倒してどのような舵取りを期待するのか。 野党から具体的な政策提言はなにもない。 とにかく現状を…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 特殊な事件だ。現場の状況報告時からただならぬ緊張感と絶望感が朝の県警を覆っていた。 片倉は深夜の午前1時半に現場に赴いた。深夜の熨子山には闇しか無かった。車を停めて現場である小屋へ懐中電灯の明かりを頼りに向かった。しばらくすると闇夜にくっきりと映し出される寂れた山小屋が目に入ってきた。鑑識が設置した投光器によってそこだけが昼間のように明るかった。 片倉が現場に入って先ず目にしたのは見慣れたセダン型の車輌だった。この車のダッシュボードから一色の名前が書かれた車検証が押収されていた。 現場には被害者のものと思われる足跡とそうでない足跡が残されていた。被害者の足跡はこの小屋の中で消えている。しかし一方の足跡は違っていた。車…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「えーそれでは定刻となりましたので、本日未明および早朝に発見された遺体に関する捜査状況についての記者会見を行います。」 報道記者やカメラで埋め尽くされていた金沢北署の二階にある会議室で記者会見は始まった。主要通信社および新聞社、並びに地方メディアが総出の記者会見。県警始まって以来の大規模な会見の様相だ。 会見席に座っているのは、県警本部長の朝倉と警務部長の別所、そして警務部総務課長の中川の三名である。 朝倉は記者席を見つめ、滑舌良く話し始めた。 「冒頭、皆様に一点謝罪をしなければならない事があります。」 この朝倉のひと言に会見場はしばらくざわついた。朝倉はそれが収まるのを確認して話し始めた。 「我々警察は、迅速な情報…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 「ありがとうございます。これもひとえに支えてくださった皆様のお陰です。」 村上隆二は代わる代わる顔を出す支援者達に平身低頭だった。 「先生にはもっと頑張ってもらわんとな。」 「地域の活性化に全力を尽くしてくれ。」 「夢を現実にして欲しい。」 「次は総理大臣やな。」 などと様々な要望を本多の代わりに村上は受け止めた。 支援者の大半は建設業界関係者。今回の本多国土建設大臣誕生は多いに期待するところである。 折からの不況と公共工事の予算削減の中、この業界では極めて厳しい風が吹いている。 当選当初から本多善幸は北陸新幹線建設促進会に参画。石川、福井、富山、新潟、長野、群馬の各県の代議士や自治体の首長たちと連携をとって長年政府…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 朝目覚めると佐竹は激しい頭痛に襲われた。今になって昨日の痛飲の反動がやってきた。せっかくの休日だが、このまま眠っていてもいい。 休日故デートといきたいところだが、あいにく今は相手がいない。 この年齢になって地方都市での独身生活というものは結構応える。周囲は殆ど皆結婚しているし、気安く誘う訳にも行かない。それにこれと行った用件もないし娯楽も無い。 昔は特に用事もなく気の合う連中が集まってドライブに出かけたり、街へ飲みに繰り出していたが、不思議なもので年齢を重ねると友人を誘い出すのに大義名分が必要になってくる。結婚し子供がいるような家庭ならばなおさらの事だ。 佐竹は昼過ぎまで再び寝ようとした。 目を瞑ったがなかなか眠りに…
 
このブラウザでは再生できません。 再生できない場合、ダウンロードは🎵こちら 金沢市北部の学生街。表通りから少し裏に入ったところにアパートが何棟か建っている。この中に築8年、地上二階建て、1LDKの部屋が各階にそれぞれ二室ずつ用意されているアパートがある。佐竹は代行運転を利用して自分のアパートまでたどり着き、二階にある自分の部屋に向かって階段を登った。 先ほどまで佐竹は勤務先である金沢銀行駅前支店の後輩の結婚式に参加していた。二次会にも参加し、その酒量はかなりのものだったが彼の足取りはしっかりとしていた。 自分の部屋のドアに設置された郵便受けには新聞紙が突き刺さったままだった。鍵を開け部屋に入り佐竹はそれを抜き取った。特別なことではない。いつものことだ。これから時間があれば復習のために新聞を読…
 
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