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黒鳥社が贈る音声コンテンツレーベル。気になる話題を気になるあの人と語らう対談シリーズ「blkswn dialogue」ほか、レクチャーからドキュメンタリーまで、多彩なエピソードを続々と展開予定です。いつでもどこでも聞いて楽しい、たまに役立つポッドキャストレーベルです。
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『詩と散策』 ハン・ジョンウォン |橋本 智保・訳|書肆侃侃房|2023年2月6日 朗読箇所:「悲しみ、咳をする存在」より(P.39~50) 散歩を愛し、猫と一緒に暮らす詩人ハン・ジョンウォンが綴るエッセイ 雪の降る日や澄んだ明け方に、ひとり静かに読みたい珠玉の25編 オクタビオ・パス、フェルナンド・ペソア、ローベルト・ヴァルザー、シモーヌ・ヴェイユ、パウル・ツェラン、エミリー・ディキンソン、ライナー・マリア・リルケ、シルヴィア・プラス、金子みすゞ、ボルヘス…… 『詩と散策』は、著者のハン・ジョンウォンがひとり詩を読み、ひとり散歩にでかけ、日々の生活の中で感じたことを記している、澄みきった水晶のようなエッセイ集だ。読者は、彼女の愛した詩人たちとともに、彼女が時折口ずさむ詩とともに、ゆっくりと…
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『江戸のキャリアウーマン:奥女中の仕事・出世・老後』 柳谷 慶子 |吉川弘文館|2023年2月17日 朗読箇所:第1章「奥女中と出会う」より(P.1~9) 生家を離れ、単身武家への奉公に出た奥女中。家柄に関係なく器量次第で出世できた彼女たちの働きぶりやキャリア形成、老後の待遇はいかなるものであったのか。儀礼の差配、親族大名との交際・文通、将軍家への使者など、奥向から大名家の存続を支えた職務に注目。年功を積み上げ生涯をかけて職をまっとうした奥女中の姿に、働くことの意味を問う。 【目次】 奥女中と出会う―プロローグ/伊達家歴代の「奥向奥方」(伊達家の相続と奥女中/初代政宗から四代綱村まで/五代吉村から七代重村まで/八代斉村から一三代慶邦まで)/奥女中の就業規則(職務と役割分掌/出仕・役替・昇進・…
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『価値論:人類学からの総合的視座の構築』 デヴィッド・グレーバー |藤倉 達郎・訳|以文社|2022年12月2日 朗読箇所:第7章「私たちの夢の偽硬貨、またはフェティッシュの問題IIIb」より(P.377~388) 『負債論』(2011)そして『ブルシット・ジョブ』(2018)などの著作でその名を世界中に轟かせたデヴィッド・グレーバーが2001年に出版したデビュー作(Toward an Anthropological Theory of Value)の待望の翻訳。 本作は、グレーバーが博士論文の出版を後回しにしてまで自身の課題に取り組んだ「最初の主著」であり、また彼のライフワークともなった「価値の総合的理論の構築」へ向けた「最初の一歩」である。 デビュー作とは思えない(あるいはデビュー作ゆえ…
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『ザ・メタバース:世界を創り変えしもの』 マシュー・ボール |井口 耕二・訳|飛鳥新社|2022年11月8日 朗読箇所:Chapter04「次なるインターネット」より(P.89~100) ザッカーバーグも、 エピックゲームズのティム・スウィーニーも 本書の著者による「メタバース」の分析に 大きな影響を受けてきた! 「メタバース」がここまで広がる元になった 伝説のウェブ記事を書いた第一人者が、 渾身の書き下ろし! 全米で話題の決定版が、ついに日本上陸! 「ウォール・ストリート・ジャーナル」ベストセラー! 米アマゾン「エディターが選ぶノンフィクション」に選出! WIRED日本版編集長  松島倫明氏 推薦! 「テクノロジーの未来はすべてここに書かれている。 その可能性の限界を決めるのは、わたしたち…
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『弱者に仕掛けた戦争: アメリカ優生学運動の歴史』 エドウィン・ブラック|貴堂 嘉之・編|西川 美樹・訳|人文書院|2022年4月27日 朗読箇所:「はじめに」より(P.15~26) アメリカ優生学運動が目指したものとは何だったのか? ナチのホロコーストで膨大な数の人びとの生命を奪った優生思想は、アメリカにおいていかに暴走を始めたのか。背景には、「超越人種」の存在を信じ、地道に教えを説き奔走する科学者たち、そして彼らに莫大な資金を投資する財団や研究所があった。診療記録から書簡まで、厖大な資料をもとに当時の人びとの声を甦らせ、現代社会にも根深く息を潜める優生学の拡大をつぶさに追う渾身の書。 「今回、本書を邦訳しようと思ったのは、本書がこれまでのアメリカ優生学運動史のみならず、国際的な優生学運動…
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『ゾンビと資本主義:主体/ネオリベ/人種/ジェンダーを超えて』 遠藤徹|工作舎|2022年10月30日 朗読箇所:第3章「資本主義からの緊急避難」より(P.113~122) 現代思想の手法でゾンビ表象を読み解く アフリカの民間信仰を源流とし、19世紀にハイチのヴードゥー教の「生ける死者」となった「ゾンビ」。1932年にアメリカ映画で吸血鬼に次ぐモンスターとして登場後は、またたくまにスクリーンを席捲し、やがては社会のさまざまな事象を代弁し、刻印できる便利な「表象/隠喩」として定着した。理性も知性ももたず人を襲い、嚙まれた者も同類になっていく 本書はこうしたゾンビのあり方に、この世/主体/資本主義/人種/ジェンダーの枠組みから逃避する道の可能性を見出す。 多彩な現代思想の手法を駆使して、現代社会…
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『プルースト 読書の喜び:私の好きな名場面』 保苅瑞穂|筑摩書房|2022年9月12日 朗読箇所:「Ⅲ 音楽あるいは魂の交流──吉田秀和先生に」より(P.76〜87) 豊饒な時間の滴り プルースト歿後100年──『失われた時を求めて』の世界へいざなう最良の書 『失われた時を求めて』がかくも人を魅了するのはなぜなのか。この作品が与えてくれる愉悦を著者鍾愛の場面を通して伝える珠玉のエセー。 よく知られた〈紅茶とマドレーヌ〉やヴァントゥイユの小楽節との再会、海辺の乙女たち、祖母の死――。20世紀最高の小説『失われた時を求めて』から、著者が鍾愛してやまない場面を読み解き、この大作へ読者をいざなう。なぜプルーストはかくも多くの人々を魅了するのか。人間を見る際の認識が精細を極めていることはもとより、知覚…
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『みんなが手話で話した島』 ノーラ・エレン・グロース|佐野正信・訳|ハヤカワ文庫NF|2022年10月4日 朗読箇所:「6. 島で聾者として育つ」より(P.167〜182)  * * * 作家・円城塔氏推薦!「わたしはかつて、この本がしゃべるのを聞いたことがある」 「あの人たちにハンディキャップなんてなかったですよ。ただ聾(ろう)というだけでした」(本文より) アメリカ・ボストンの南に位置するマーサズ・ヴィンヤード島。今やオバマ元大統領ら多くの著名人が別荘を構える風光明媚な観光地として知られるこの島では、20世紀初頭まで、遺伝性の聴覚障害のある人が多く見られた。ここでは聞こえる聞こえないにかかわりなく、誰もがごく普通に手話を使って話していた。耳の聞こえない人も聞こえる人と同じように育ち、社交…
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『イリノイ遠景近景』 藤本和子|ちくま文庫|2022年9月12日 朗読箇所:「平原の暮らし」〈断片のアメリカーナ〉より「タブロイド判の精神」(P.60〜68) 「藤本さんの『聞く人』としての本領はここでもいかんなく発揮され、 この本はたくさんの人々の声でがやがやと息づいている」──岸本佐知子(本書解説より) 刊行後即重版! 名翻訳者による、どこを読んでも面白いエッセイの傑作。近所のドーナツ屋で野球帽の男たちの話を盗み聞きする、女性ホームレスの緊急シェルターで夜勤をする、ナヴァホ族保留地で働く中国人女性の話を聞く、ベルリンでゴミ捨て中のヴァルガス・リョサに遭遇する……アメリカ・イリノイ州でトウモロコシ畑に囲まれた家に住み、翻訳や聞書をしてきた著者が、人と会い、話を聞き、考える。 人々の「住処」…
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『土地は誰のものか:人口減少時代の所有と利用』 五十嵐敬喜|岩波新書|2022年5月26日 朗読箇所:第5章「現代総有──土地所有権と利用の新しい形」より(P.211〜217) *** 「太平洋戦争の敗北より深刻」と司馬遼太郎が嘆いた地価高騰・バブルから一転、空き家・空き地の増大へ。生存と生活の基盤である土地はどうなるのか。近年続々と制改定された土地基本法と相続など関連する個別法を解説するとともに、外国の土地政策も参照し、都市計画との関係や「現代総有」の考え方から解決策を探る。 https://www.iwanami.co.jp/book/b599122.html 企画・朗読:若林恵 録音・編集:山口宜大(Magic Mill Sounds) 音楽:yasuhiro morinaga + m…
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『黒人音楽史:奇想の宇宙』 後藤護|中央公論新社|2022年10月20日 朗読箇所:第5章「Pファンクの宇宙──道化としてのジョージ・クリントン」より(P.183〜196) *** 「静かなやり方で」、新しい歴史を紡ごう 奴隷制時代から南北戦争、公民権運動をへて真の解放をめざす現代まで。アメリカ黒人の歴史とは、壮絶な差別との闘いであり、その反骨の精神はとりわけ音楽の形で表現されてきた。しかし黒人音楽といえば、そのリズムやグルーヴが注目された反面、忘れ去られたのは知性・暗号・超絶技巧という真髄である。今こそ「静かなやり方で」(M・デイヴィス)、新しい歴史を紡ごう。本書は黒人霊歌からブルース、ジャズ、ファンク、ホラーコア、ヒップホップまで、黒人音楽の精神史をひもとき、驚異と奇想の世界へと読者をい…
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『おしゃべりな脳の研究:内言・聴声・対話的思考』 チャールズ・ファニーハフ|柳沢圭子・訳|みすず書房|2022年4月5日 朗読箇所:第10章「鳩の声──古代・中世の聴声」より(P.154〜165) *** あなたの頭の中の声は、どんなスピードで語りますか? 脳内の語りをつねに使って思考しているのに、私たちはこんな素朴な問いにさえ答えられない。本書は、内なる声(内言)や聴声(幻聴)の本質を探り、それらと思考や意識との関係を捉えなおす試みだ。 読めば、内言や聴声の経験の想像を超える多様さに、まず驚かされる。脳内の「声」は当人の声に似ているか、完全な文章で語るかといった一般的性質はもちろん、スポーツ選手のセルフトーク、ろう者の場合、小説家が登場人物の台詞を綴る場合、黙読、fMRIで捉えた特徴など、…
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『韓国の「街の本屋」の生存探究』 ハン・ミファ|渡辺麻土香・訳|石橋毅史・解説|クオン|2022年5月31日 朗読箇所:第2章「誰が、なぜ、どうやって?」より(P.36〜48) *** 本屋が息づくと、その街が息づく──韓国各地に個性的な街の本屋が誕生し「本屋巡り」が定着するほど注目を集める一方で、日々どこかで本屋が店を閉じている。長年にわたり韓国の出版業界を見つめてきた著者が、奮闘する街の本屋の姿を中心に「本の生態系」を描き話題となったノンフィクション。 日本語版には出版ジャーナリスト石橋毅史を「案内人」に迎え、解説やオリジナルエピソードも収録。夏葉社代表 島田潤一郎による寄稿も巻末に収録。 「決して儲からないというのに、この場所には本や本屋が必要だという切なる想いを抱き、それぞれの本屋が…
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『「社会」を扱う新たなモード:「障害の社会モデル」の使い方』 飯野由里子・星加良司・西倉実季|生活書院|2022年7月30日 朗読箇所:第2章「『心のバリアフリー』は毒か薬か」(飯野由里子・星加良司)より(P.71〜83) この「社会」は偏っている! ! 時に小さく時に大きく「社会」の範囲を見積ることで「偏り」を隠微に維持しようとする権力装置。矮小化された「障害の社会モデル」理解をアップデートすることによって、「マジョリティ性の壁」を見定め突き崩すための思考の在り方=新たなモードを提示する。 【目次】 はじめに|飯野由里子 序章 「社会」の語り口を再考する|星加良司 1 「社会モデル」のいびつな普及 2 「社会/個人」をめぐる認識の政治 3 本書の構成と射程 第1章 当事者研究と「社会モデル…
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『中国における技術への問い:宇宙技芸試論』 ユク・ホイ|伊勢康平 ・訳|ゲンロン|2022年8月30日 朗読箇所:「日本語版へのまえがき」より(P.10〜20) なぜ「技術」は西洋の伝統のうえでのみ定義され、論じられてきたのか? ハイデガーの「技術への問い」を乗り越え、破局へと暴走するテクノロジーに対抗するために、香港の若き俊英は文化的多様性に開かれた「宇宙技芸」の再発明に挑む。京都学派から100年。「近代の超克」を反省し、東洋思想を再び世界へと開くために必要な、「道」と「器」の再縫合はどうなされるべきなのか。諸子百家と人新世を結ぶ、まったく新たな技術哲学の誕生! 【目次】  日本語版へのまえがき  まえがき  年表 本書に登場する東西の思想家 序論  1 プロメテウスの生成  2 宇宙・宇…
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『ソーシャルメディア・プリズム:SNSはなぜヒトを過激にするのか?』 クリス・ベイル|松井信彦 ・訳|みすず書房|2022年6月3日 朗読箇所:第3章「実際に壊すとどうなるか?」より(P.28〜35) 「われわれのチームは、何千何万というソーシャルメディア・ユーザーの複数年にわたる行動を記述した億単位のデータポイントを収集してきた。自動化されたアカウントを使って新実験を行ったり、外国による誤情報キャンペーンが与える影響について先駆けとなる調査を実施したりしてきた」 「その真実とは、ソーシャルメディアにおける政治的部族主義の根本原因が私たち自身の心の奥底にあることだ。社会的孤立が進む時代において、ソーシャルメディアは私たちが自身を——そして互いを——理解するために使う最重要ツールのひとつになっ…
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『統治不能社会:権威主義的ネオリベラル主義の系譜学』 グレゴワール・シャマユー|信友建志・訳|明石書店|2022年5月6日 朗読箇所:第21章「責任化する」より(P.256〜269) すべての権力を市場の統治下に取り戻せ! フーコー、マルクス、ハイエクから対労組マニュアル、企業CM、経営理論まで、ネオリベラリズムの権力関係とその卑しい侵食の歴史を鮮やかに描き出し、現代の社会構造と市場の問題をえぐり出す名著、待望の刊行。 【目次】 序章 第1部 言うことを聞かない労働者たち 第1章 労働者の不服従 第2章 人的資源 第3章 治安の悪化 第4章 組合との戦い 第2部 マネジメント革命 第5章 神学的危機 第6章 倫理的マネジメント主義 第7章 マネージャを規律訓練する 第8章 カタラルシー 第3…
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『韓国文学の中心にあるもの』 斎藤真理子|イースト・プレス|2022年7月10日 朗読箇所:第1章「キム・ジヨンが私たちにくれたもの」より(P.28〜44) なぜこんなにも面白く、パワフルで魅力的なのか。その謎を解くキーは「戦争」にある。 なぜ、韓国文学はこんなに面白いのか。なぜ『82年生まれ、キム・ジヨン』、フェミニズムの教科書となったのか。世界の歴史が大きく変わっていく中で、新しい韓国文学がパワフルに描いているものはいったい何なのか。その根底にあるのはまだ終わっていない朝鮮戦争であり、またその戦争と日本は深くつながっている。ブームの牽引者でもある著者が、日本との関わりとともに、詳細に読み解き、その面白さ、魅力を凝縮する。 【「まえがき」より】 「最近日本で、韓国文学の翻訳・出版が飛躍的に…
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『マーク・フィッシャー最終講義 ポスト資本主義の欲望』 マーク・フィッシャー|マット・コフーン=編|大橋完太郎=訳|左右社|2022年7月30日 朗読箇所:マット・コフーン「編者解説 悲惨な月曜の朝はもうたくさんだ」より(P.283〜29) 『資本主義リアリズム』で世界に絶望的な衝撃を与えたマーク・フィッシャー最後の言葉── ロンドン大学ゴールドスミス・カレッジで行われた最終講義を書籍化。社会主義、コミュニズム、カウンターカルチャーはなぜ失敗したのか。資本主義のオルタナティヴは本当に存在しないのか。ポスト資本主義の世界における「欲望」と、左派加速主義は資本主義の可能性……マルクス、フロイト、マルクーゼ 、ルカーチ 、リオタール 、ドゥルーズ&ガタリを架橋しつつ、学生たちの対話から、現代のディ…
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『日本近代社会史: 社会集団と市場から読み解く 1868-1914』 松沢裕作|有斐閣|2022年4月12日 朗読箇所:第7章「女工と繊維産業:家から工場へ」(P.117〜131) 現代の日本社会の原型がここに──近世の身分制社会が崩れる19世紀後半から、明治維新を挟んで、第一次世界大戦の頃までの日本社会を、さまざまな社会集団が市場とどうかかわっているかに注目して描き出す。メディアや政治のしくみ、変革を求める運動も取り上げ、社会の全体像をとらえる。 【目次】 序章 社会史とは何か? 日本の近代とは何か? 第1章 近世社会の基本構造──領主・村・町 第2章 近世社会の解体(1)──廃藩置県と戸籍法 第3章 近世社会の解体(2)──地租改正と地方制度の制定 第4章 文明開化・民権運動・民衆運動─…
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『それで君の声はどこにあるんだ?:黒人神学から学んだこと』 榎本空|岩波書店|2022年5月10日 朗読箇所:第2部-6「自分の声:説教できないものは書きたくない」(P.119〜127) 「イエスは黒人なのだ! ブラックパワーは福音だ」 黒人神学の泰斗、ジェイムズ・H・コーンに学ぶため、二七歳の筆者はNYにあるユニオン神学校の門を叩いた。教室にさざめいたハレルヤ。ブラック・ライヴズ・マターという仲間たちの叫び。奴隷制以来、四〇〇年に及ぶ苦難の歴史に応答することはできるのか? 魂をゆさぶる言葉の旅。(ブックデザイン:有山達也) 【目次】 -プロローグ 第I部 400Years 1. 褪せた本「キリスト教神学とは解放の神学である」 2. 秘密のトンネル「マルコムを忘れてしまえば、私たちはキングま…
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『トーフビーツの難聴日記』 tofubeats|ぴあ|2022年5月20日 朗読箇所:「2022年:2月〜3月」より(P.286〜296) 音楽プロデューサー/DJのトーフビーツ初の著書! 本業の音楽家としての活動のみならず、雑誌やウェブ媒体等での執筆も高い評価を得ているトーフビーツ。2018年に患った突発性難聴をきっかけに書き始めた日記は、これまでに30万字を超えるボリュームに。コロナ禍での活動制限、生まれ育った神戸をついに離れ上京、さらには結婚など、図らずもこの間に公私ともに起こった、さまざまな出来事を綴った約3年半の記録になります。同時に、彼の日々の悩みや暮らし、そして仕事や人生の考え方など、ファンならずとも興味深い内容となっています。 約4年ぶりとなる待望のニューアルバム「REFLE…
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『ファンダムエコノミー入門:BTSから、クリエイターエコノミー、メタバースまで』 コクヨ野外学習センター・編|2022年6月20日|黒鳥社 朗読箇所:第7章「ファンダムの文化経済」ジョン・フィスク、有里あきら・訳(P.188〜195) 「ファンダムエコノミーは、伝統的な経済システムであると同時に、モラルエコノミー、ソーシャルエコノミーでもあるのです。 純粋なギフトエコノミー(贈与経済)のような状態も存在します。その背後にある欲望は単なる消費欲ではありません。欲望の対象は、対象へのアクセスなのです」──ヘンリー・ジェンキンズ 「ファンは新しいテクストの生産にとどまらず、オリジナルのテクストの構築にも参加することで、商業的な物語やパフォーマンスをポピュラーカルチャーへと変えてしまう。ファン文化は…
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『江戸の宇宙論』 池内了|2022年3月17日|集英社新書 朗読箇所:「江戸の宇宙論の展開」、第1章「蘭学の時代」より(P.39〜48) 19世紀初頭、実は日本の天文学は驚くべき水準に達していた──。知られざる「天才」たちの活躍を通して、江戸の科学史の側面を描いた画期的一冊!今日ではノーベル物理学賞を獲得する水準に至った日本の天文学研究。そのルーツを辿ると、江戸時代後期の「天才たち」の功績にまで遡る。 「重力」「遠心力」「真空」など現在でも残る数多の用語を生み出した翻訳の達人・志筑忠雄。 「無限の広がりを持つ宇宙」の姿を想像し、宇宙人の存在さえ予言した豪商の番頭・山片蟠桃。 超一流の絵師でありながら天文学にも熱中し、人々に地動説などを紹介した司馬江漢。 彼らはそれぞれ長崎通詞(オランダ語の通…
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『帝国の計画とファシズム:革新官僚、満洲国と戦時下の日本国家』 ジャニス・ミムラ|安達まみ、高橋実紗子・訳|2021年12月2日|人文書院 朗読箇所:「革新官僚と管理国家」、第1章「戦中日本のテクノクラート」より(P.47〜53) 先進技術と国民精神を結びつける思想 資本主義や共産主義にも勝る第三の道として構想されたテクノファシズム。軍事化する日本において、岸信介、星野直樹ら革新官僚による満州国の建設は日本に何をもたらしたのか。戦後にまで影響を及ぼした日本ファシズムの実態を多角的に分析する。 【目次】 第1章 戦中日本のテクノクラート テクノロジーおよびテクノクラートを定義する/管理将校と総力戦/新興財閥とテクノロジーを基盤とする産業/改革官僚と管理国家 第2章 軍ファシズムと満洲国:一九三…
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『ホモ・エコノミクス:「利己的人間」の思想史』重田園江|2022年3月10日|ちくま新書朗読箇所:第1部‒1「金儲けは近代以前にどう受け止められていたか」(P.20〜37)「ホモ・エコノミクスを前提とする学問は、「人間の自然」としての利己的な経済人を出発点とする客観科学であると主張してきた。それは、新しい科学理論をつくり上げるための単純化された人間像として取り入れられたにすぎない。ところがいまでは、私たちはホモ・エコノミクスであることをあちこちで強制されている」(本文より)                自分の利益を第一に考えて合理的に行動する主体=「経済人(ホモ・エコノミクス)」──経済学が前提とするこうした人間像はどこで生まれたのか。多くの批判にさらされながらも、それが世界を動かす原動力…
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『古代中国の24時間:秦漢時代の衣食住から性愛まで』 柿沼陽平|2021年11月25日|中公新書 朗読箇所:第7章「市場で買い物を楽しむ:午前十一時頃から正午過ぎまで」より(P.155〜172) 始皇帝、項羽と劉邦、武帝ら英雄が活躍した中国の秦漢時代。今から二千年前の人々は毎日朝から晩まで、どんな日常生活を送っていたのだろう? 気鋭の中国史家が史料を読み込み、考古学も参照しながら、服装、食事から宴会、セックス、子育ての様子までその実像を丸裸に。口臭にうるさく、女性たちはイケメンに熱狂し、酒に溺れ、貪欲に性を愉しみ……驚きに満ちながら、現代の我々とも通じる古代人の姿を知れば、歴史がますます愉しくなる。 https://www.chuko.co.jp/shinsho/2021/11/102669…
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『ゴーイング・ダーク:12の過激主義組織潜入ルポ』 ユリア・エブナー|西川美樹・訳|2021年12月31日|左右社 朗読箇所:第7章「オルトテック:世界中の急進派をつなぐプラットフォーム」より(P.190〜211) カリスマ白人至上主義インフルエンサー/愛国主義者専用の出会い系アプリ/ハマったら最後、Qアノンの陰謀論/ISISのハッカー集団による初心者講座/反フェミニスト女性のチャットルーム/ネオナチのロックフェスティバル...... 過激主義者はどうやって「普通の人びと」を取り込むのか? 白人至上主義、ミソジニー、移民排斥……差別的で攻撃的なイデオロギーを掲げる組織は、オンラインプラットフォームを駆使して、周縁のムーブメントをメインストリームへと押し上げる。オンラインで始まった憎悪が、次第…
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『転んでもいい主義のあゆみ:日本のプラグマティズム入門』 荒木優太|2021年11月26日|フィルムアート社 朗読箇所:第6章「倫理×プラグマティズム=清水幾太郎」より(P.132〜147) 「ふわふわ」を正し、じたばたしながら、「くよくよ」を守れ。ポジティブになれない日本人のための試行錯誤論、ここに見参!! 在野研究者・荒木優太が日本のプラグマティズム受容史を探索しながら「転んでもいい主義」をガイドする、待望の新刊! 試行錯誤は人間の最大の武器であるはずなのに、今の日本には「可謬主義=転んでもいい主義」が足りない!──「失敗すること」を日本人はどう考えてきたのか? 異様に前向きなアメリカ文化によって開拓されたプラグマティズム思想が日本でどのように受容されてきたのか(されてこなかったのか)、…
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『庭仕事の真髄:老い・病・トラウマ・孤独を癒す庭』 スー・スチュアート・スミス|和田佐規子・訳|2021年11月2日|築地書館 朗読箇所:第3章「種と自分を信頼すること」より(P.61〜71) 「サンデータイムズ」ベストセラー、タイムズ紙、オブザーバー紙「今年読むべき1冊 2020年」に選出 人はなぜ土に触れると癒されるのか。庭仕事は人の心にどのような働きかけをするのか。世界的ガーデンデザイナーを夫にもつ精神科医が、30年前に野原に囲まれた農家を改造した家で、夫とともに庭づくりを始めてガーデニングにめざめ、自然と庭と人間の精神のつながりに気づく。バビロンの空中庭園、古代エジプトの墓に収められた種の意味、戦争中の塹壕ガーデン、ニューヨーク貧困地区のコミュニティーガーデン、刑務所でのガーデニング…
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『編集の提案』 津野海太郎|宮田文久・編|2021年10月14日 朗読箇所:第4章から「本の野蛮状態の先へ」より(P.132〜140) 社会のなかにはきっと、「編集」がなしうることがある。そのヒントは、伝説の編集者・津野海太郎がつづってきた文章にひそんでいる――。晶文社での活動をはじめ出版文化の重要人物でありつづけ、テント 演劇の時代からコンピュータの世紀までを駆け抜けてきた著者による、過去を携え、現在と共に呼吸し、未来を見すえる編集論集。【津野海太郎 実践のクロニクル1977-2001】 【目次】 実用本位の夢 編者によるまえがき 第1章 取材して、演出する テープおこしの宇宙/座談会は笑う/初歩のインタビュー術/雑誌はつくるほうがいい 第2章 人とかかわる、固定観念を脱する 太い指とから…
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『推しエコノミー:「仮想一等地」が変えるエンタメの未来』 中山淳雄|日経BP|2021年10月14日 朗読箇所:第2章-6「受信リテラシーから発信リテラシーへ」より(P.142〜152) 「すべてのエンタメプロデューサーが、今を知るためにまずは読むべき、唯一の教科書」 ──佐渡島庸平氏 「メガヒットのルールが変わった。新しいリテラシーを得た者が、地殻変動後の覇権を握る」 ──尾原和啓氏 鬼滅、ウマ娘、Fortnite、荒野行動、半沢…ゲーム、アニメ、動画の経済圏を支配するのは、世界が絶賛する日本の「オタク経済圏」か、攻勢を強める米中の「ハリウッド経済圏」か? 【目次】 第1章 メガヒットの裏側で進む地殻変動 - 『鬼滅』が「日本の時代錯誤」に突きつけた刃 - フォートナイトが見せつけたゲーム…
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『詩とは何か』 吉増剛造|講談社新書|2021年11月17日 朗読箇所:第5章「詩における『若さ』、『歪み』」より(P.174〜185) 現代における「詩」の本質とは? 世界最高峰の詩人の1人、吉増剛造が60年の詩業の果てに辿り着いた境地を縦横無尽に語り尽くす。 現代最高の詩人による究極の詩論、ついに登場! 世界大戦、原爆、そして3.11。数多の「傷」を閲した現代における詩の意味を問う。いわゆる詩人の範疇を超え、カフカ、ベケット、石牟礼道子などの「書いたもの(エクリチュール)」へ。さらには文学さえも越え、ジョナス・メカスの映画、ゴッホの絵画、そして音楽にまで。縦横無尽に芸術ジャンルを横断し、あらゆる芸術行為の中に「詩」の真髄を見出す。詩の根源、すなわち「芸術」の根源へと肉迫する稀有の作品。 …
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『どうしてこうなっちゃったか』 藤倉大|幻冬舎|2022年1月26日 朗読箇所:第17章「どうせ演奏されないんだから」より(P.195〜211) これが世界に通用する、謙虚さと自由さと厚かましさだ! いま「世界でもっとも演奏機会が多い」と言われる天才「現代音楽作曲家」の自伝エッセイ。この天衣無縫、融通無碍、唯我独尊、縦横無尽を見よ! 【目次】 序章:最初から作曲家だった 第1章:何用あって、ドーヴァーへ!? 第2章:ビジネスはビジネス! 第3章:「指くるくる+5」の罰 第4章:「音楽と、(多分)セックス」の真相 第5章:邪魔な絶対音感、その生涯唯一の恩恵 第6章:Aレベルと、あっけない大学受験 第7章:大学入学と、師ダリルとの出会い 第8章:初日「君はもう来なくていい」と 第9章:ホット・ト…
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『いつもの言葉を哲学する』 古田徹也|朝日新書|2021年12月13日 朗読箇所:第3章 新しい言葉の奔流のなかで」より(P.160〜182) ニュースや日常のなかで「言葉が雑に使われている」と感じたことはないだろうか? かつて哲学者のウィトゲンシュタインは、「すべての哲学は「言語批判」である」と語った。本書で扱うのは、巷でよく見かける、現実をぼやかす言葉、責任を回避する言葉のほか、日常の中で文化の奥行きを反映する言葉などの「生きた言葉」たちだ。結局、言葉を大切にするとは何をすることなのか。サントリー学芸賞受賞の気鋭の哲学者が、自分自身の表現を選び取り、他者と対話を重ねていくことの実践法を説く。 【目次】 第1章|言葉とともにある生活 第2章|規格化とお約束に抗して 第3章|新しい言葉の奔流…
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『くじ引き民主主義:政治にイノヴェーションを起こす』 吉田徹|光文社新書|2021年11月17日 朗読箇所:第4章「くじ引きの歴史と哲学」(P.166〜188) 【内容】 傷ついた民主主義をアップデートする希望の書! 民主主義=選挙とは限らない。そして、選挙による「代表制民主主義」は、政策実現までの「時間的制約」、有権者と議員との「格差」といった欠点をもつ。 21世紀に入って、世界中の市民が自国の政治家や政党を信頼しなくなってきている今、先進国の政治不信は過去最高の水準に達しているといっていい。選挙によらない民主主義の形態を歴史的に振り返りつつ「くじ引き」の可能性を示す。 「くじ引きに民主主義が有効に機能するためには、いくつかの欠かせない条件もあるし、何にでも通用する万能の民主主義でもない。…
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『著作権は文化を発展させるのか:人権と文化コモンズ』 山田奨治|人文書院|2021年7月30日 朗読箇所:第9章「『文化の発展』のために」(P.243〜269) 著作権のパラダイム転換へ 複雑になるだけの著作権は本当に文化のためになっているのか? それはユーザーの権利を阻害していないだろうか? 本書はこうした観点から、権利論とコモンズ論を基軸に人文社会、自然科学の知見を幅広く援用し、そもそも文化とは何かまで根底的に問い直す。ユーザーの人権という視点から、数百年に及ぶ著作権のパラダイム転換を提案する意欲作。 「ひとは影響を受けた作品を身体化し、所有している。作品のユーザーにも人権にもとづく権利があるのではないか。「文化」は集団的なものであり私的所有とは相性が悪いのではないか。そういった考えが本…
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『ほんとうのランニング』 マイク・スピーノ|近藤隆文・訳|木星社|2021年12月18日 朗読箇所:第1章「わが道を走る」(P.16〜27) 「ランナーは、アーティストだ。」 1970年代のある日、ランニングに魅せられた一人の若者がいる。彼の綴った言葉が、今もはっきりとビートを刻む。―― スポーツを通してウェルビーングを考えたいすべての人へ。ニューヨーク・タイムズ・ベストセラーとなった、マインドフル・ランニングの名著を初邦訳でお届けします。 災害/紛争/分断/感染症の日々を過ごしながら、ふと走りはじめる。そうすると身体と心のバランスを取り戻すことができると直感的に感じているランナーも多いかもしれません。本書は、走ることについての古今東西の哲学やヨガや様々なスポーツの体験談、トレーニングや食事…
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『武器としてのヒップホップ』 ダースレイダー|幻冬舎|2021年12月8日 朗読箇所:「Where you at」「Feel」「Knowledge Reigns」(P.108〜123) ヒップホップは逆転現象だ。病、貧困、劣等感……。パワーの絶対値だけを力に変える!自らも脳梗塞、余命5年の宣告をヒップホップによって救われた、博学の現役ラッパーが鮮やかに紐解く、その哲学、使い道。 DJのように過去と現在をつなげ、MCのように混沌を乗りこなせ、 スクラッチは自分だけが世界に刻む新しい音だ! 1973年のアメリカの手作りパーティから始まったヒップホップは、今、世界でもっとも聞かれる音楽ジャンルだ。ヒップホップは、常に前提を問う。お前は誰だ? お前は今どこにいるんだ? どこから来たのか? どこへ行く…
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『ニワトリと卵と、息子の思春期』 繁延あづさ|婦人之友社|2021年11月30日 朗読箇所:序章「2017年 夏」(P.12〜24) 「子ども時代の五感の体験は、 かけがえのないもの。 巣立ち前の混乱期は、通過儀礼です」 ──福岡伸一 「ゲームの代わりにニワトリを飼わせて」の言葉とともに、周到に「にわとり飼育計画書」を用意していた小6の長男。親子の攻防の末に繁延家にニワトリがやってくる。長男の目的は卵を売りお金を得ること。地域の人たちに助けられながら、養鶏生活がまわり始める。けれども、一筋縄にはいかないことの連続。そんな日常の中で、思春期の息子と本気で向き合う著者。そこにはぶつかり合いも喧嘩も生じる。やがて、ニワトリを絞めて捌き、食すことで、命とその向こうにあるものを考える。コロナ禍、夫のリ…
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『目の眩んだ者たちの国家』 キム・エラン/パク・ミンギュ/ファン・ジョンウン/キム・ヨンスほか|矢島暁子・訳|新泉社|2018年5月10日 朗読箇所:キム・エラン「傾く春、私たちが見たもの」(P.11-23) 「どれほど簡単なことなのか。希望がないと言うことは。この世界に対する信頼をなくしてしまったと言うことは」 ──ファン・ジョンウン 国家とは、人間とは、人間の言葉とは何か──。韓国を代表する気鋭の小説家、詩人、思想家たちが、セウォル号の惨事で露わになった「社会の傾き」を前に、内省的に思索を重ね、静かに言葉を紡ぎ出す。 〈傾いた船、降りられない乗客たち〉 「私たちは、生まれながらに傾いていなければならなかった国民だ。傾いた船で生涯を過ごしてきた人間にとって、この傾きは安定したものだった」 …
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『代表制民主主義はなぜ失敗したのか』 藤井達夫|集英社新書|2021年11月17日 朗読箇所:第二章「民主主義諸国における政治の私物化とその先」より(P.49-76) 世界中をポピュリズムが席捲する中、わたしたちの民主主義はどこへ向かうのか。人々は政党や議会には期待せず、時に自らの自由の制限もいとわずにトップの強いリーダーシップを望むようになった。著者は古典から最先端の政治理論まで駆使し、選挙と政党を基盤にした「代表制」と民主主義とはイコールではないこと、現在の社会は「代表制」が機能するための条件を完全に失ってしまったことを明らかにし、一方で、中国統治モデルの可能性と限界も検討する。民主主義を再生させるヒントはここにある。 「ウンザリするポピュリズムに淫した民主主義より、能力主義的選抜を勝ち…
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『まっくら:女坑夫からの聞き書き』 森崎和江|岩波文庫|2021年10月15日 朗読箇所:「棄郷」(P.102-118) 「女も男と同じごと仕事しよったですばい」「どんなことにでも堂々とむかってやる、こい」。筑豊の炭鉱で働いた女性たちの声を聞き取り、その生き様を記録した一九六一年のデビュー作。意志と誇りを失わず、真っ暗な地の底で過酷な採炭労働に従事した彼女たちの逞しさが、生き生きと描かれている。(解説=水溜真由美) https://www.iwanami.co.jp/book/b591607.html 企画・朗読:若林恵 録音・編集:山口宜大(Magic Mill Sounds) 音楽:yasuhiro morinaga + maiko ishii 黒鳥福祉センターにて収録…
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『行政をハックしよう:ユーザー中心の行政デジタルサービスを目指して』 吉田泰己|ぎょうせい|2021年11月15日 朗読箇所:Chapter 2「なぜ行政のデジタル化が必要なのか」(P.34-47) 「日本社会のデジタル化の進展の足を引っ張っているもの。それが行政組織であることがコロナ禍で浮き彫りになった。 脱皮できない蛇は死ぬ。行政サービスは今こそ情報技術を取り入れる時であり、本書ではそのための思考方法やツールが豊富に紹介されている。行政が脱皮して初めて日本全体がデジタル強国に脱皮できるだろう」──宮坂学(東京都副知事) 事業者向け認証ID「GビズID」をはじめとした事業者向けデジタルプラットフォームで広く知られる経済産業省。いち早く行政のデジタル化の課題に着手し、その立案から構築・運用ま…
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『ファンカルチャーのデザイン:彼女らはいかに学び、創り、「推す」のか』 岡部大介|共立出版|2021年8月25日 朗読箇所:第5章「ギブとゲット:アフィニティ・ベースの利他」(P.97-111) 本書は、腐女子、コスプレイヤー、プリクラユーザー、上映会を開催するファン......といった,認知科学の学術書の限界を軽く超えた人びとを対象に、もしかしたら私たちがどこかに置いてきぼりにしてきたかもしれない「無用の用」の意味を、真面目にフィールドワークの俎上にあげた学術書です。 彼女らの環世界にはまり、一緒に遊んでみた結果、意外にも、共愉、創造、デザイン、共創、利他、遊びといった、90年代以降の認知科学、特に状況的学習論が関心を寄せてきたテーマのヒントを垣間見ることとなりました。 腐女子やコスプレイ…
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『透明社会』 ビョンチョル・ハン|守博紀・訳|花伝社|2021年10月13日 朗読箇所:「肯定社会」(P.7-22) 「透明社会」は「管理社会」に転化する── 「透明性」というイデオロギーの哲学的解剖 哲学・現代思想・メディア論を行き来する俯瞰的視点と、現代社会における「病理」の巧みな観想的「時代診察」で、ドイツ現代思想界を牽引するビョンチョル・ハン、恰好の入門書。ハンの著作リスト含む訳者解説収録。 ベンヤミン、ボードリヤール、ロラン・バルト、アガンベンらの思想を拡張し、高度情報化社会における新たな「暴力の形態」を探る現代管理社会論。 【目次】 ■ 肯定社会 ■ 展示社会 ■ エビデンス社会 ■ ポルノ社会 ■ 加速社会 ■ 親密社会 ■ 情報社会 ■ 暴露社会 ■ 管理社会 訳者解説 ht…
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『疲労社会』 ビョンチョル・ハン|横山陸・訳|花伝社|2021年10月13日 朗読箇所:「規律(ディシプリン)社会の彼岸」(P.25-32) 私たちはいつまで「できること」を証明し続けなければならないのか? 絶え間ない能力の発揮と成果を求められる現代社会。 「主体性」を祭り上げ、人々が互いにせめぎ合い、自己さえ搾取せざるを得ない社会構造。この現代の病理を特異な感性から解き明かし、「創造性」「和解」をもたらす新たな「疲労」のかたち──「なにもしない」ことの可能性を探る。 倦み疲れ、燃え尽きる現代社会への哲学的治療の試み ドイツ観念論から出発し、現代思想界の先端を走るビョンチョル・ハン、その代表作にしてヨーロッパ20カ国以上で刊行されたベストセラー、待望の邦訳 【目次】 ■ 疲れたプロメテウス …
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『家は生態系:あなたは20万種の生き物と暮らしている』 ロブ・ダン|今西康子・訳|白揚社|2021年2月19日 朗読箇所:第3章「暗闇に目を凝らす」より(P.55-77) 玄関は「草原」、冷凍庫は「ツンドラ」、シャワーヘッドは「川」 家には様々な環境の生物がすみついている! 「家の生態学」研究からわかった、屋内生物の役割とその上手な付き合い方! 今までほとんどの人が、気に留めなかった家の中の生き物たち。 生態学者の著者が家の中の生き物を調べると、そこには20万種を超す多種多様な生き物がすみつき、複雑な生態系をつくりあげていた。 ・家には、どこに、どんな種類の生き物が、どれくらいいるのか? ・そうした屋内の生物は悪さをするのか?それとも、人の役に立つのか? ・徹底的に除菌すると、家の生態系はど…
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『人工島戦記:あるいは、ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかのこども百科』 橋本治|ホーム社|2021年9月24日 朗読箇所:第いち部 低迷篇「第1章 なに考えてんだ?」〜「第3章 東京だよお父っつぁん」(P.35-43) 構想30年!! 橋本治が挑んだ、空前絶後・前代未聞の全体小説、3000枚超の遺稿と共に遂に刊行! 千州最大の都会である比良野市では、志附子湾を埋め立てて「人工島」を作る計画が着々と進んでいた。それを知った国立千州大学二年生のテツオとキイチは、すでにある市民運動に共感することが出来なかったので、新しい反対運動を立ち上げる。彼らにとって唯一ピンと来るのは、「人工島?そんなのいらないじゃん」という、そのことだけだったのだ。 大学ではテツオとキイチを中心に同好会が組織され、人工島建…
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『くらしのアナキズム』 松村圭一郎|ミシマ社|2021年9月28日 朗読箇所:第4章「市場のアナキズム」より(P.110-126) この本で考える「アナキズム」は達成すべき目標ではない。むしろ、この無力で無能な国家のもとで、どのように自分たちの手で生活を立てなおし、下から「公共」をつくりなおしていくか。「くらし」と「アナキズム」を結びつけることは、その知恵を手にするための出発点だ。(「はじめに」より) ================= 国家は何のためにあるのか? ほんとうに必要なのか? 「国家なき社会」は絶望ではない。 希望と可能性を孕んでいる。 よりよく生きるきっかけとなる、 〈問い〉と〈技法〉を 人類学の視点からさぐる。 本書でとりあげる「人類学者によるアナキズム論」とは… ・国家がな…
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